カゴメ株式会社 logo

カゴメ株式会社

2811・東証プライム・食料品

カゴメ株式会社 logo
カゴメ株式会社2811

国内加工食品事業

国内向け野菜飲料・調味料等を製造販売するカゴメの収益基盤セグメント

期間今期前期増減率
売上収益(2026年第3四半期累計)114,413百万円116,104百万円↓
事業利益(2026年第3四半期累計)10,265百万円11,258百万円↓
事業利益率(2026年第3四半期累計)約9.0%約9.7%↓
飲料カテゴリー売上収益61,092百万円62,853百万円↓
食品他カテゴリー売上収益43,359百万円43,174百万円↑

事業詳細

飲料(野菜生活100シリーズ、トマトジュース等)、通販(健康直送便)、食品他(トマトケチャップ、調味料、冷凍地中海野菜等)の3カテゴリーで構成。幅広い世代の生活者に日常的な野菜摂取機会を提供し、健康寿命の延伸に貢献することを価値提供の軸とする。2026年1Qより組織再編に伴いVegitalia S.p.A.が国際事業から本セグメントの食品他に移管された。当第3四半期累計では主要原材料(農産物)の高値継続を背景とした出荷価格改定が収益構造に影響を与えている。

直近の概況

価格改定後の販売数量減少と費用増により減収減益

主要原材料である農産物の高値継続を受け、家庭用・業務用の飲料など一部製品の出荷価格を改定。積極的な需要喚起策を講じたものの、価格改定後の一部商品(野菜生活100シリーズ等)で販売数量が減少したほか、広告宣伝費・販売促進費の増加が重なり、セグメント売上収益は前年同期比1.5%減の114,413百万円、事業利益は同8.8%減の10,265百万円となった。飲料はトマトジュースが好調も野菜生活100が減収、食品他は食品・業務用が増収もギフト・特販が長雨等の影響で減収、通販はサプリメント不振が響いた。

主要プロダクト

product
飲料カテゴリー

トマトジュースは血圧が高めの方への訴求強化により新規ユーザー獲得と習慣飲用が進み好調。一方「野菜生活100」シリーズは価格改定後の販売数量減少により減収となった。当第3四半期累計の売上収益は610億92百万円(前年同期比2.8%減)、事業利益は需要喚起のための販促費・広告宣伝費投下により61億41百万円(同2.4%減)となった。

service
通販カテゴリー

果実飲料やスープが好調に推移した一方、サプリメントが前年を下回った。売上収益は99億60百万円(前年同期比1.1%減)、事業利益は原材料等の製造費用上昇を受け6億33百万円(同11.0%減)となった。

product
食品他カテゴリー

食品はトマトケチャップのメニュー情報発信・販促強化により増収、業務用は冷凍野菜の販売好調により増収。一方ギフト・特販はお中元シーズンの長雨による贈答品販売減少や受託製品販売減少により減収。全体の売上収益は433億59百万円(前年同期比0.4%増)、事業利益は原材料等の製造費用上昇を受け34億89百万円(同17.9%減)となった。

product
植物性ミルク(新領域)

既存カテゴリーに加え、植物性ミルクや野菜スープ等の新領域商品によるカテゴリー多様化を推進し、将来の成長機会として位置づけられている。

成長ドライバー

  • トマトジュースの機能性(血圧)訴求による新規ユーザー獲得・習慣飲用拡大
  • 食品・業務用カテゴリーにおける冷凍野菜・トマトケチャップの販売好調
  • 通販における果実飲料・スープの好調推移、植物性ミルク等新領域拡大によるカテゴリー多様化
  • 北海道国産トマト工場新設(2028年稼働予定)による調達基盤強化と原価低減
  • 中期経営計画「Kagome Group Plan 2028」に基づく収益獲得力向上への取り組み

リスク

  • 農産原材料費を含む製造コストの継続的上昇による利益圧迫
  • 価格改定後の販売数量減少リスク(野菜生活100シリーズ、通販サプリメントで顕在化)
  • ギフト・特販における天候要因(長雨等)や受託製品販売減少リスク
  • 国内人口減少・高齢化による市場縮小圧力
  • 農家数減少に伴う国産野菜・果実の安定調達難化
  • 健康関連商品・サービスの多様化による既存領域の相対的地位低下
  • 異業種からの競合参入(各分野でのイノベーション)
  • 若年層への浸透不足とコモディティ市場における価格競争力の弱さ
  • 中東情勢悪化に伴う包材関連費用・原材料費・エネルギーコストの上昇懸念

国際事業

海外でトマト農業生産から加工・販売まで展開するBtoB事業

期間今期前期増減率
売上収益(2026年12月期第3四半期累計)106,874百万円93,156百万円↑
事業利益(2026年12月期第3四半期累計)6,890百万円7,707百万円↓
事業利益率(2026年12月期第3四半期累計)6.4%8.3%↓
トマト他一次加工 売上収益52,840百万円48,177百万円↑
トマト他二次加工 売上収益55,869百万円47,386百万円↑

事業詳細

米国・ポルトガル・豪州・台湾・インドなどの拠点を通じ、農業生産、商品開発、一次加工(トマトペースト等)・二次加工(ピザソース・バーベキューソース等)、販売を一貫展開。主要顧客は調味料メーカーや外食企業(フードサービス)で、BtoBビジネスを米国・欧州・オーストラリア等で展開。2026年1月5日にSilbury Marketing Ltd(英国)の全株式を取得し連結子会社化、欧州のマーケティング・販売機能を統合した。当第3四半期累計の連結売上収益に占める比率は約47%に達し、グループ成長の主要ドライバーと位置づけられている。なお、組織再編によりVegitalia S.p.A.が国際事業から国内加工食品事業(食品他)へ区分変更された。

直近の概況

Silbury連結子会社化で増収も、トマト市況下落と製造費上昇で減益

2026年1月5日にSilbury Marketing Ltd(英国)を取得対価5,524百万円で連結子会社化。取得日からの業績貢献は売上収益12,075百万円だが四半期損失149百万円となり、取得原価配分(のれん2,717百万円計上)は当第3四半期末時点で未完了(暫定処理)。トマトペーストの世界的な需給緩和によりIngomar等で販売単価を引き下げ、一次加工の事業利益が19.3%減少。為替円安影響は一次加工42億88百万円、二次加工40億56百万円の増収要因となった。組織再編によりVegitalia S.p.A.が国内加工食品事業へ区分変更されたため、セグメント比較には留意が必要。

主要プロダクト

product
トマト他一次加工

農作物を加工したペースト等を製造・販売。米国Ingomar Packing Company, LLC等が中心。トマトペーストの世界的な需給緩和に伴い販売単価を引き下げた一方、Silburyの連結子会社化による増分で増収。当第3四半期累計売上収益は52,840百万円(前年同期比9.7%増)、事業利益は3,574百万円(同19.3%減)。

product
トマト他二次加工

一次加工品に調味料等を加えて加工した製品を製造・販売。国内加工食品事業向けトマトペースト販売の前倒しやSilburyの連結子会社化による増分で増収。製造費用上昇により減益。当第3四半期累計売上収益は55,869百万円(前年同期比17.9%増)、事業利益は3,529百万円(同2.6%減)。

成長ドライバー

  • フードサービス向け二次加工品の販売拡大(北米・欧州・インドをターゲットエリアに設定)
  • Silbury Marketing Ltd(英国)の連結子会社化による欧州マーケティング・販売機能の統合(取得日以降売上収益12,075百万円を計上)
  • Ingomar連結子会社化によるトマト一次加工の調達基盤強化とシナジー創出
  • インドにおける垂直統合型トマト事業の基盤構築(トマト生産量世界第2位の市場)
  • グループ調達・供給ネットワークを活用した信頼サプライヤーとしてのシェア拡大
  • 円安による増収効果(当第3四半期累計で一次加工・二次加工合計約84億円の増収影響)

リスク

  • トマトペースト市況変動に伴う収益ボラティリティ(需給緩和局面で販売単価引き下げ、当第3四半期累計で一次加工事業利益が前年同期比19.3%減)
  • 購入額の大きい特定顧客への依存度の高さ
  • 製造工程の不具合リスク(過去に実際発生し業績に影響)
  • 異常気象等の天候リスクによる加工用トマトの収穫量・品質への影響
  • 各国拠点における従業員確保難・労務費高騰、サプライチェーン分断リスク
  • 中東情勢悪化等の地政学リスクによるコスト増加の可能性(通期業績への影響を注視)
  • Silburyの取得原価配分が当第3四半期末時点で未完了(暫定処理)であり、確定後に財務数値(のれん等)が変動する可能性
  • 組織再編(Vegitalia S.p.A.の区分変更)に伴うセグメント間の比較可能性低下

その他

国内農事業・種苗・不動産・新規事業を束ねる補完的セグメント

期間今期前期増減率
売上収益(第3四半期累計)17,063百万円16,680百万円↑
事業利益(第3四半期累計)△34百万円(事業損失)51百万円↓

事業詳細

「その他」セグメントは、国内農事業(生鮮トマト・ベビーリーフ等の生産・販売)、種苗の生産・販売および新品種・栽培技術などの研究開発、不動産事業(管理・賃貸)、新規事業等で構成される。主要2セグメント(国内加工食品事業・国際事業)を支える農業技術・研究基盤としての役割を担い、グループ全体のバリューチェーン強化に貢献する位置づけにある。2026年12月期第3四半期累計の売上収益17,063百万円はグループ全体(セグメント間取引含む売上収益合計226,666百万円)の一部を構成する。

直近の概況

増収も事業損失に転落、前年同期の黒字から赤字化

当第3四半期連結累計期間の売上収益は前年同期比2.3%増の170億63百万円となった一方、事業損益は前年同期の事業利益51百万円から34百万円の事業損失に転落した。また、事業利益の算定方法変更(IFRS第18号早期適用に伴う持分法投資損益の除外)の影響により、従来方法と比較して本セグメントの事業利益は12百万円増加する形となっているが、それでも損失計上となった。

主要プロダクト

product
国内農事業

国内における農産物の生産・販売を手掛け、グループのバリューチェーンの農業基盤を担う。

product
種苗事業

新品種開発や栽培技術の研究を通じて、グループ内外の農業生産性向上に寄与する。

service
不動産事業

グループ保有不動産の管理・賃貸を行う安定収益源としての位置づけ。

product
新規事業

Kagome Group Plan 2028における成長・新規価値領域への資源投下の一環として推進される事業群。

成長ドライバー

  • 種苗事業における新品種・栽培技術開発の進展によるグループ内需要の取り込み
  • Kagome Group Plan 2028における「農と食のウェルビーイング事業」など新規価値領域への資源投下
  • 国内農事業における生鮮トマト・ベビーリーフ等の販売拡大

リスク

  • 中東情勢の悪化に伴う今後のコスト増など連結業績への影響可能性
  • 事業損失(△34百万円)への転落にみられる収益性の圧迫
  • 国内農業の担い手減少・気候変動による生産安定性リスク
  • 新規事業領域(ウェルビーイング事業等)の収益化に時間を要するリスク
  • 不動産事業等の成熟事業における成長余地の限界

最終更新: 2026年10月29日