株式会社TMH
280A・東証グロース・卸売業
株式会社TMH
280A・東証グロース・卸売業
事業内容
株式会社TMHは2012年創業の半導体製造フィールドソリューション企業。越境ECプラットフォーム「LAYLA-EC」(36.9万点超のアイテム、国内半導体工場の50%以上が登録)を通じた部品販売・修理サービスと、フィールドエンジニア(FE)によるエンジニアリング力を活用した中古半導体製造装置の買取・売却支援を両輪とする。
主要顧客は国内外の半導体工場で、2025年11月期の売上高8,628百万円のうちアジア向けが7,401百万円(うち中国向け7,281百万円)を占める。国内は大分(本社)・熊本・東京・四日市・岩手の5拠点、海外は2025年7月設立の韓国子会社TMH KOREA Inc.を擁する。
ビジネスモデル
収益は①越境ECプラットフォーム等を利用した部品販売・修理サービス(一度受注後は継続再発注が見込まれる安定収益源、2025年11月期実績1,214百万円)と②エンジニアリング力を活用した装置販売サービス(受注から売上計上まで数カ月〜1年のリードタイムを要するが計上確度が高い、同7,404百万円)の2本柱で構成される。原則として受注後仕入れのため多額の設備投資・在庫資金を要せず、主たる資金需要は人件費中心の運転資金。
企業の強み
2018年4月に開設した半導体製造装置・部品特化の越境ECサイト「LAYLA-EC」は、世界200社超のサプライヤーが登録し、36.9万点超のアイテムを掲載。国内半導体工場の登録工場数50工場超・登録ユーザー数700名超を誇り、調達のデジタル化を支える業界インフラとして機能している。
20年以上のエンジニアリング経験を持つ技術営業人員が在籍し、装置の解体・搬出・設置・プロセスチューニングまでを一気通貫でサポート。100台以上の装置搬出実績を持ち、大手米国半導体メーカー(テキサスインスツルメンツ)からRegional Supplier Recognition Award(2019年)を受賞するなど対外的な信頼性を確立している。
2025年11月期末時点の受注残高は1,375百万円(受注高2,549百万円)。装置販売サービスは受注から売上計上まで数カ月〜1年のリードタイムを要するが計上確度が高く、翌期以降の売上積み上げが一定程度可視化されている点は収益の安定性を支える要因となっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
財務推移は2024年11月期売上高6,017百万円・営業利益324百万円、2025年11月期売上高8,628百万円・営業利益356百万円と拡大基調だったが、2026年11月期は通期予想売上高3,179百万円(前期比△63.2%)・営業損失△276百万円と急反転。中間期(上半期)の売上高2,126百万円は通期予想の約67%に相当するが、損益は赤字。
中古装置販売の売上計上遅延と代理店ビジネス向け人材採用費の先行計上が主因。外部要因として、生成AI普及によるデータセンター投資拡大・NAND型フラッシュメモリ需要増は業界全体の追い風だが、米中摩擦・中東情勢悪化・原油価格高騰など地政学リスクが事業環境の不透明感を高めている。
継続企業の前提に関する注記は該当なし。
成長戦略
LAYLA-ECを核に代理店ビジネス・M&A・グローバル展開の4軸で2028年11月期売上高180億円を目指す
国内半導体工場の50%超が登録する独自プラットフォームをさらに拡充し、部品調達の利便性向上と顧客囲い込みを強化。継続的な部品受注の安定化と新規顧客獲得を通じて収益基盤を厚くする。
成長ドライバーと位置づける代理店ビジネスに人材採用費を先行投資。2026年11月期中間期において採用費を積極計上しており、先行投資フェーズにある。短期的には損益を圧迫するが、中期的な収益源の多様化を目指す。
韓国子会社を起点としたアジア市場への展開を推進。韓国・台湾等の半導体製造拠点向けに部品販売・中古装置販売を拡大し、国内市場依存からの脱却を図る。
転換社債型新株予約権付社債発行により中間期末現金1,640百万円を確保。手元流動性を活用したM&Aによる事業領域・顧客基盤の拡大を戦略オプションとして保持。投資有価証券の取得(中間期50百万円)も実施済み。
最終更新: 2026年7月17日

