Terra Drone株式会社
278A・東証グロース・精密機器
Terra Drone株式会社
278A・東証グロース・精密機器
事業内容
Terra Drone株式会社は、測量・点検・農業の産業用ドローンソリューションを提供する「ドローンソリューションセグメント」と、ドローン運航管理システム(UTM)を開発・構築する「運航管理セグメント」の2軸でグローバル展開する。連結子会社8社・持分法適用会社1社を含む計10社体制で、日本・インドネシア・オランダ・マレーシア・サウジアラビア・ベルギー・米国・ルーマニアに拠点を持ち、サービス展開国数は14か国(2025年1月期)。
2024年にはドローンサービス企業として世界1位を獲得(Drone Industry Insights調査)。主要顧客は建設・電力・石油ガス・農業各社および各国政府・航空管制機関。
2024年11月に東京証券取引所グロース市場へ上場を果たした。
ビジネスモデル
ドローンソリューションセグメントでは、自社開発のTerra Lidarシリーズ等ハードウェア販売、Terra CloudなどSaaS型クラウドサービス、測量・点検・農薬散布サービスの3層で収益を獲得する。運航管理セグメントでは、UTMの初期導入料(スポット収益)に加え、年間ライセンス料および飛行回数に応じた従量課金(リカーリング収益)が主軸となる。
ドローン飛行数の増加に伴い従量課金収益が自動的に拡大するスケーラブルな構造を持つ。
企業の強み
Unifly NVはドイツ・スペイン・カナダ・ベルギー等のANSPへのUTM提供実績を持ち、民間UTM事業者が実装済み・稼働実績ありの16か国中63%に相当する10か国で採用されている。欧州U-Space規制(2021/664)施行により加盟27か国でUTM実装が必須化されており、先行優位性は高い。
2024年にDrone Industry Insights調査でドローンサービス企業として世界1位を獲得。国内外での測量サービスは年間延べ600件以上(2025年1月期)、累計延べ2,000件以上を実施。
点検事業では国内外累計1,600件以上のプロジェクトを完了し、農業事業では年間200,000ヘクタール以上・150機以上のドローンを運用している。
自社開発のTerra UTドローンは超音波探傷機能を搭載した世界初のドローンとして特許を取得(PCT/NL2018/050575等)。三井海洋開発と共同でFPSOでのドローン板厚計測方法について世界的船級協会ABSの承認を取得(2023年12月)。
シェル欧州最大規模製油所やBASFでの点検実績も有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2025期4,436百万円→2026期4,783百万円→2027期通期予想5,073百万円(+6.1%)と緩やかな成長軌道を維持。一方、営業損失は2025期627百万円→2026期1,144百万円→2027期通期予想1,658百万円と拡大が続く。
2027年1月期第1四半期(2026年2月〜4月)は売上高1,010百万円・営業損失434百万円・親会社株主帰属純損失249百万円。販管費が前年同期比177百万円増加しており、防衛事業参入準備・新規連結子会社(Sora Consulting GmbH、Euro USC Netherlands)の費用負担が損失拡大の主因とみられる。
外部要因として為替円高が海外収益の円換算を圧迫している。
成長戦略
M&Aと地域拡大で低空域経済圏のグローバルプラットフォーマーを目指す
2026年3月に防衛事業参入を発表。米国法人「Terra Defense」の設立準備を進めるとともに、ウクライナ企業との協業による迎撃ドローンの開発・展開を推進。各国の安全保障政策見直しに伴う無人システム需要拡大を中長期成長分野として位置付ける。
2027年1月期第1四半期にSora Consulting GmbH・Euro USC Netherlandsを新規連結化し、EuroUSC Italia S.r.l.との連携強化と欧州事業基盤を拡充。欧州U-Space規制施行を追い風にUniflyを中心とした各国政府・事業者向けUTM展開を加速する。
ABS世界初承認を取得した国産屋内点検ドローンの量産・販売を推進。石油・ガス・化学プラント分野を中心に設備点検需要を取り込み、2027年1月期第1四半期においても案件獲得が進展している。
サウジアラビア子会社によるインフラ関連測量案件の継続拡大と、インドネシア・マレーシアでの農業ドローン散布サービス(150機以上運用)のキャパシティ拡大を推進。2027年1月期第1四半期では農業事業の一部地域で案件進捗に遅れが見られた。
最終更新: 2026年7月17日

