事業内容
株式会社セリアは、税抜100円の均一価格販売に特化した100円ショップ事業を単一セグメントで展開する小売企業。直営店舗を主軸に、フランチャイズ店・卸売・海外FC向け輸出も手がける。
取扱商品はメイクアップ・収納・文具・食品・DIY用品など40カテゴリー超に及び、消費財全般を網羅。2026年3月期末時点で直営2,101店・FC33店の計2,134店を国内全都道府県に展開。
直営売上高が全体の99.0%を占め、実質的に直営小売業として収益を稼ぐ構造。1985年創業、岐阜県大垣市に本社を置き、2022年に東京証券取引所スタンダード市場へ移行。
ビジネスモデル
消費者に税抜100円の均一価格で商品を販売する直営小売が収益の根幹。仕入は雑貨中心(仕入高151,398百万円の98.5%が雑貨)で、商品仕様の見直しにより原価上昇を抑制しながら売上原価率58.3%を維持。
既存店売上高の底上げと純増64店の出店拡大を組み合わせ、固定費の売上高比率を低下させることで営業レバレッジを効かせる。設備投資は全額自己資本で賄い、無借金経営を維持している。
企業の強み
同業他社が100円超の価格帯商品を拡充する中、セリアは100円均一に特化する戦略を堅持。これにより100円商品カテゴリーでのシェア獲得を優先し、価格訴求力を維持している。2026年3月期の直営既存店売上高は前期比105.5%と堅調で、均一価格への顧客支持が実績として確認できる。
2026年3月期末の自己資本比率は72.1%(前期比4.2pt低下も大規模自己株取得251,350百万円が主因)。設備投資8,560百万円を全額自己資本で賄い、リース取引を除く有利子負債はゼロ。
営業キャッシュ・フロー19,016百万円が投資キャッシュ・フロー4,474百万円を大幅に上回り、財務安全性が高い。
2026年3月期の売上原価率は58.3%(前期比0.3pt低下)、販管費率は33.5%(前期比0.8pt低下)と双方が改善。商品仕様見直しによる原価抑制と既存店増収による固定費効率化が同時に機能した結果、売上高営業利益率は8.2%(前期7.1%)へ改善し、目標水準5%を大幅に上回った。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期208,084百万円から2026年3月期255,695百万円へ5期連続増収。営業利益は2022年3月期20,918百万円をピークに2023・2024年3月期に15,445百万円・15,121百万円へ落ち込んだが、2025年3月期16,836百万円・2026年3月期20,968百万円と2期連続で回復し、ほぼピーク水準を奪還した。
2026年3月期の改善要因は、直営既存店売上高前期比105.5%の堅調推移、売上原価率0.3pt低下(商品仕様見直しによる原価抑制)、販管費率0.8pt低下(固定費レバレッジ)の複合効果。外部要因として消費者の節約志向・インバウンド需要が売上を下支えした。
2027年3月期は原材料コスト上昇・原価率悪化を見込み、利益成長は一時的に鈍化する見通し。
成長戦略
出店拡大・既存店強化・業務効率化・原価抑制の4本柱で持続的成長を追求
採算性を精査しながら複数出店案件が見込める企業との関係強化・未出店地域の重点開拓を推進。2026年3月期は直営117店出店・53店退店(純増64店)を実施し期末2,134店に拡大。2027年3月期は直営120店出店・60店退店(純増60店)を計画。
物価高・円安環境下での仕入コスト上昇に対し、商品仕様の見直しで原価率を管理。2026年3月期の売上原価率は58.3%と前期比0.3pt低下を実現。2027年3月期は原価率59.0%(前期比+0.7pt)の上昇を見込んでおり、引き続き抑制努力が課題。
「業務のデトックスに取り組む」をテーマとして、業務内容の精査と社内システムの継続的改善を並行推進。2026年3月期の販管費率は前期比0.8pt低下しており、オペレーション効率化の成果が数値に表れている。
2026年3月期は年間配当75円(前期70円から増配)・自己株式取得25,135百万円を実施。2027年3月期は年間配当80円(前期比+5円)を予定。配当性向33.9%(予想)と利益成長に連動した安定増配方針を維持。
最終更新: 2026年7月19日

