事業内容
株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションは、1986年創業の「遊べる本屋」をコンセプトとする小売企業。書籍・SPICE(雑貨類)・ニューメディア(CD・DVD類)・食品・アパレル等を融合的に陳列・販売し、顧客の知的好奇心に訴求する独創的な売場空間を提供する。
2025年5月期末時点で直営店290店舗・FC店3店舗の計293店舗を国内展開。東京証券取引所スタンダード市場上場。
連結子会社として株式会社ヴィレッジヴァンガードが小売事業を担い、海外子会社2社は既に店舗閉鎖済みで清算手続き中。店舗・POPUP・オンラインの3事業を柱に事業展開している。
ビジネスモデル
書籍・雑貨・食品等を独創的に融合陳列した店舗空間で「商品を発掘する楽しさ」を提供し、来店客からの商品販売収益を主収益源とする。仕入は主要取引先・株式会社トーハンとの取引基本契約に基づき実施。
直営店を中心にFC店も展開し、コンテンツ・イベント連携によるPOPUP事業やオンライン販売も収益チャネルとして育成中。ROA10.0%・ROE15.0%・売上高経常利益率10.0%を経営目標指標として設定している。
企業の強み
1986年創業以来、「遊べる本屋」というコンセプトを一貫して維持し、2025年5月期末時点で直営290店舗・FC3店舗の計293店舗を全国展開。東京・下北沢や渋谷など主要商圏にも旗艦店を構え、独自の売場空間ブランドとして認知を確立している。
2025年5月期において商品(棚卸資産)が前期比4,554百万円減少し、在庫適正化が大幅に進展。仕入コントロール強化とアウトレット店舗での在庫消化推進により、総資産に占める棚卸資産比率の管理を重視するROA経営指標に沿った資産効率改善が実行された。
既存直営・FC店舗に加え、コンテンツ・イベント連携によるPOPUP事業とオンライン販売を収益チャネルとして整備。リアル店舗では体験できない「ドキドキ・ワクワク」を訴求するPOPUP事業を強化し、オリジナル商品展開とオンライン販売拡大にも継続的に取り組んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年5月期26,758百万円から2026年5月期23,353百万円へ5期連続で減少。一方、収益性は2026年5月期に大幅改善し、営業利益919百万円(前期△935百万円)、当期純利益736百万円(前期△4,247百万円)を計上した。
改善の主因は、①売上総利益率の向上(前期比約5.5ポイント改善、売上総利益10,436百万円)、②販管費の781百万円削減(9,517百万円)、③前期に計上した棚卸資産評価損2,472百万円の消滅。外部環境として物価上昇による消費者の節約・選品志向の強まりや業種横断的な競争激化が売上減少圧力として継続している。
2027年5月期は売上高21,881百万円・営業利益504百万円と再び大幅減益を会社側が予想しており、収益改善の持続性は不透明。
成長戦略
店舗・POPUP・EC3事業の強化と売上構成比最適化による高収益体制の実現
既存店舗の売場力向上と仕入コントロール強化により売上総利益率を改善。2026年5月期は売上総利益率44.7%を達成し、販管費削減と合わせて営業黒字転換に貢献した。引き続き人員配置見直しと業務効率化による本社コスト削減を推進する方針。
コンテンツ・イベント連携による期間限定出店を通じた新たな来店動機の創出と収益多様化を目指す。店舗事業の売上減少を補完する収益源として位置づけられており、各事業の売上構成比の変化による高収益体制の実現を目標とする。
オンライン販売チャネルの拡充により、実店舗依存度の低減と新規顧客層の獲得を図る。物価上昇・消費者の選品志向強化という外部環境の変化に対応し、利便性の高いECチャネルでの販売拡大を推進する方針。
2026年5月期に転換社債型新株予約権付社債(1,000百万円)および新株予約権(7百万円)を発行し資金調達を実施。取引金融機関からの支援継続を確保しつつ、収益基盤の改善により財務制限条項抵触状態からの脱却を目指す。A種優先株式の累積未払配当(240百万円)の解消も課題。
最終更新: 2026年7月17日

