事業内容
円谷フィールズホールディングスは、「すべての人に最高の余暇を」を企業理念に掲げる持株会社体制のエンタテインメント企業。子会社33社・関連会社9社で構成され、主力の「アミューズメント機器事業」ではフィールズ株式会社を中核にパチンコ・パチスロ遊技機の企画・開発・販売を展開し、グループ売上高の約91%を占める。
「コンテンツ&デジタル事業」では株式会社円谷プロダクションが「ウルトラマン」等のIPをグローバルにライセンス展開し、株式会社デジタル・フロンティアが国内最大規模のCG・VFX映像制作を担う。2022年10月に持株会社体制へ移行し、2024年3月には株式会社ソフィア・株式会社エース電研等を子会社化して事業領域を拡充した。
ビジネスモデル
アミューズメント機器事業では、エヴァンゲリオン・ウルトラマン・ガンダムSEED等の有力IPを活用した遊技機を提携メーカーへ企画・開発提案し、商品化された遊技機を全国のパーラーへ販売するディストリビューターモデルで収益を得る。コンテンツ&デジタル事業では、自社保有IPのライセンス料・MD収入・映像イベント収入を国内外から獲得する。
両事業のIPシナジーが競争優位の源泉となっている。
企業の強み
2026年3月期のアミューズメント機器事業の販売台数は約27.4万台(前期比33.6%増)に達し、市場シェアは約18.2%(当社調べ)。エヴァンゲリオン・東京喰種・ガンダムSEED等の有力IPを搭載した複数機種が好調に推移し、パチンコ機は前期比54.0%増の142,479台を販売した。
株式会社円谷プロダクションは1966年放送開始の「ウルトラマン」シリーズを保有し、中国市場では推計1,500〜2,500億円規模の市場取扱高を形成するほどの高い認知度とファン基盤を有する。国内市場取扱高も推計約150億円に達しており、国内外でライセンス・MD・映像イベント収入を継続的に創出している。
2026年3月期末の純資産は66,187百万円と前期末比9,939百万円増加し、負債は37,173百万円と前期末比5,532百万円減少した。長期借入金の返済を進めながら利益剰余金を積み上げており、手許現金30,835百万円を保有。CMSによる資金の一元管理で資金効率の向上も図っている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期94,900百万円→2023期117,125百万円→2024期141,923百万円→2025期140,581百万円(微減)→2026期174,142百万円と過去最高を更新した。営業利益も2022期3,444百万円から2026期17,455百万円へ5期間で5倍超に拡大し、営業利益率は10.0%を維持。
2026期の成長加速はアミューズメント機器事業における有力IP搭載機種の好調販売と販売台数33.6%増が主因。一方、コンテンツ事業は中国ライセンス収入の急減(51.6%減)により営業利益が67.0%減と大幅悪化しており、外部要因として中国市場環境の変化が収益の不確実性を高めている。
営業CFは7,477百万円と前期並みを維持し、棚卸資産増加(12,495百万円)が資金効率の課題として残る。
成長戦略
ウルトラマンIPの国内底上げと遊技機シェア拡大で3ヵ年中期計画を推進
2027年3月期を初年度とする中期経営計画でアミューズメント機器事業の売上高187,000百万円・営業利益200億円を目標に設定。多様なIPの活用による若年層ファン層拡大と最新技術導入による開発体制加速を推進。2026年3月期に市場シェア約18.2%を達成済み。
国内キャラクター商品市場における「ウルトラマン」市場取扱高は現状150億円前後(推計)にとどまり、中国市場(1,500〜2,500億円推計)との乖離が課題。中国ライセンシーから学びつつ日本独自の新ビジネスモデルを構築し、「ウルトラマンシリーズ放送開始60周年」記念事業を活用した多角的露出を加速する。
過去10年で初の減収となった中国市場において、現地パートナーとの連携強化と新規カテゴリーのライセンス・MD拡充を推進。2026年4月時点で既に7件の新規ライセンシー契約を獲得しており、収益の維持拡大を図る。
自社IPの展開を通じて構築したサプライチェーンとアジア圏での展開力をプラットフォーム化し、他社IPの育成・拡大も支援できる「IP成長プラットフォーマー」としての確立を目指す。2027年3月期を初年度とする3ヵ年中期経営計画に明記された中長期戦略。
最終更新: 2026年7月19日

