事業内容
株式会社ひらまつは1982年の創業以来、フランス料理・イタリア料理を中心とするヨーロッパ食文化の普及を担い、東京・名古屋・金沢・京都・沖縄等に高付加価値レストラン20店舗・ホテル6店舗を展開する。ブライダル事業も手掛け、婚礼売上は連結売上高の約39.9%を占める。
2024年7月にホテル資産を譲渡しMC契約(マネジメント契約)へ移行したことで財務基盤を正常化し、現在は「中期経営計画2030」に基づく成長投資フェーズへ転換中。主要顧客は富裕層・インバウンド客であり、プルセル・エーベルラン・ボキューズ等の世界的シェフとの独占提携ブランドを日本で展開する独自のポジションを確立している。
ビジネスモデル
レストラン事業(ブライダル含む)が会計上売上高9,881百万円の大半を占め、婚礼売上が約39.9%を構成する。ホテル事業は2024年7月の資産譲渡後、運営受託報酬(MC契約)として収益計上する資産軽量型モデルへ転換。
ラグジュアリーブランドとの店舗運営受託やオンライン高価格帯商品販売も収益源として拡大中。世界的シェフとの独占提携ブランドを活用した高客単価戦略が収益の根幹をなす。
企業の強み
プルセル(2001年契約)、エーベルラン(2005年契約)、ボキューズ(2005年契約)、フィリップ・ミル(2016年契約)と日本独占提携契約を締結し、各ブランドの排他的使用権を保有。競合が短期間で模倣困難な独自のブランド資産を形成しており、高客単価・高付加価値サービスの基盤となっている。
ブライダル事業の管理会計ベース売上高は3,946百万円(前期比9.6%増)で、連結売上高の約39.9%を占める。2026年3月期は婚礼実施組数・組単価ともに前年同期を上回り、当初計画を9.5%超過して着地。
「HIRAMATSU SALON」(代官山、2025年11月開業)を起点とした新市場「Slowly Stay Wedding」の展開も開始している。
2024年7月にホテル6施設の資産をLD2合同会社へ譲渡し、MC契約へ移行することで多額の固定資産を圧縮。2026年3月期末の純資産は6,116百万円、負債合計は5,798百万円まで改善。長期借入金返済も230百万円実施し、財務健全性を回復した上で成長投資へ資源を振り向ける体制を整えた。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の連結売上高は9,881百万円(前期比7.3%減)、営業利益200百万円(同19.7%減)、経常利益204百万円(同17.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益219百万円(同85.6%減)。売上減はホテル資産譲渡に伴うMC契約移行の通期適用が主因。
純利益の大幅減は前期に固定資産売却益1,808百万円の特別利益を計上した反動。一方、経常利益は前期比増益を確保し、当初計画・修正計画をいずれも大幅に上回って着地。
外部要因として食材・エネルギーコストの高止まりや人件費上昇が続く中、客単価向上施策とコストコントロールにより収益性を維持した。管理会計ベースの総売上高は13,965百万円と前期比0.3%増であり、実態ベースでは既存事業が伸長している。
成長戦略
新規出店・ブランド再構築・M&A・海外展開を四本柱とする中期経営計画2030の実行
2026年2月に東京・恵比寿に新業態「HRMT STAGE」を開業。バックヤード合理化と若手人財育成を両立する独自運営モデルを構築し、2028年予定の表参道フラッグシップ店開業に向けたブランド・人財育成の拠点として機能させる。2027年3月期は通期寄与による増収効果を見込む。
2025年11月開業の「HIRAMATSU SALON」(代官山)を起点に、リクルート『ゼクシィ』との協業による新サービス「One Table, One Story」を展開。少人数高価格帯領域での新市場創造を加速し、組単価・施行組数の双方引き上げを目指す。
2026年3月から本格的な市場提案を開始しており、翌期以降の業績寄与を見込む。
2026年2月設立の100%子会社「株式会社HRMI」を受け皿として、外食産業を中心とした戦略的M&Aを推進。第1号案件として2026年4月1日付でイタリア・サルディーニャ料理レストラン「Tharros」を運営する株式会社UNIVERSOの全株式を取得。
今後も外食産業を中心とした事業投資を本格化する方針。
銀座「カフェ ディオール バイ アンヌ=ソフィー・ピック」(2024年12月開始)および代官山の新規ラグジュアリーブランドカフェ(2026年2月開始)の2拠点体制で通期寄与を確保。新たな協業案件の開拓と店舗開業支援コンサルティング事業の拡大により、リアル店舗に依存しない収益モデルを構築する。
台湾・香港・タイ等の東アジアを中心に、現地有力企業との提携・アライアンスを含む多様な進出形態を活用し、当社ブランドの海外展開を本格的に推進する方針。中期経営計画2030の重点施策の一つとして位置づけられており、現在は出店検討を継続的に進めている段階。
複線化されたキャリアパスプログラム、業界最高水準の処遇、独立支援制度の拡充を柱とする新人事制度を策定・浸透させ、優秀な料理人・サービス人財の確保・定着・育成を図る。「HRMT STAGE」を若手人財育成拠点として活用し、パーパス「美しい味を、未来へ。」を体現する人財を輩出する。
最終更新: 2026年7月19日

