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株式会社久世

2708東証スタンダード卸売業

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株式会社久世2708

事業内容

株式会社久世は1950年創業、東京証券取引所スタンダード市場上場の業務用食材卸売会社。首都圏を中心に関東・中部・関西地区の外食・中食産業向けに食材および資材を販売する食材卸売事業(売上高66,433百万円)を中核とし、連結子会社キスコフーズ株式会社によるブイヨン・スープ・ソース等の高付加価値食材製造事業(売上高6,920百万円)を擁する。

豊洲市場内の水産物仲卸・旭水産株式会社、生鮮野菜調達の久世フレッシュ・ワン、千葉房総地域の斎藤商業株式会社等を含む連結子会社5社・関連会社4社で構成。国分グループ本社株式会社との資本業務提携により財務基盤と事業シナジーを強化している。

ビジネスモデル

主力の食材卸売事業では、外食・中食事業者に対し業務用食材・資材のフルライン供給と提案営業を行い、仕入差益を収益源とする。食材製造事業では、キスコフーズが専門性の高いブイヨン・スープ・ソース等を製造・販売し、製造マージンを獲得。

自社ECサイト「プロデポ」や大手プラットフォーマーとの協業によるEC事業、物流受託事業も展開し、複数の収益チャネルを持つ。目標経営指標として営業利益率2%・自己資本比率30%を掲げ、2026年3月期は営業利益率3.0%・自己資本比率39.1%を達成している。

企業の強み

戸田DC・蓮田DC・第二戸田DC・横浜DC・大阪DC等の複数物流拠点を整備し、関東・中部・関西をカバーする配送網を構築。2024年8月に蓮田DC、2025年4月に第二戸田DCを開設するなど継続的に物流キャパシティを拡充しており、外食・中食顧客への安定供給体制が競合参入障壁となっている。

食材卸売(久世・久世フレッシュ・ワン)、水産仲卸(旭水産)、高付加価値食材製造(キスコフーズ)、地域卸(斎藤商業)を一体運営するグループ体制を有する。2026年3月期の食材製造事業営業利益は869百万円(前期比96.5%増)と製造部門の収益貢献が拡大しており、卸売単体では提供困難な付加価値提案力を持つ。

2022年3月に国分グループ本社株式会社と資本業務提携を締結し、第三者割当増資により自己資本を増強。2026年3月期末の自己資本比率は39.1%と目標の30%を大幅に上回る財務健全性を確保。また、中国持分会社の持分80%を国分グループに譲渡するなど、グループ間での経営資源の最適配分も実施している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高73,503百万円(前期比7.2%増)、営業利益2,199百万円(同19.1%増)と5期連続増収・営業利益も回復基調を確認。ただし2027年3月期会社予想は売上高75,000百万円(同2.0%増)に対し営業利益2,000百万円(同9.1%減)と増収減益を見込む。

物流拠点再整備・人件費確保・システム整備等の先行投資が利益を圧迫する構図であり、投資フェーズへの移行を示唆している。

自己資本比率は2022年3月期15.7%から2026年3月期39.1%へ継続改善。営業活動によるキャッシュ・フローは前期664百万円から1,223百万円へ約1.8倍に拡大し、財務体質の強化が確認できる。

一方、法人税等支払額が957百万円(前期181百万円)と急増しており、課税所得の増加が営業CFの上振れを抑制している点に留意が必要。

売上高の約90%を食材卸売事業が占め、外食・中食市場の動向に業績が大きく左右される構造は変わらない。外部要因として、原材料価格の上昇・円安継続による仕入コスト高騰が継続しており、2026年3月期の運賃も5,465百万円(前期4,630百万円)と大幅増加。

会社自身が中東情勢の膠着長期化リスク(原油高騰・包装資材調達難・エネルギーコスト上昇)を明示しており、2027年3月期予想の達成には外部環境の安定が前提条件となる。

成長戦略

物流拠点再整備・EC/DX推進・M&Aによる関東集中型の持続的質的成長

物流効率化・キャパシティ向上のための拠点再整備を継続推進。中小受託取引適正化法・物流効率化法等の法改正対応も進め、コスト構造改善と競争優位の確立を目指す。2027年3月期も先行投資として継続予定。

2025年11月に自社ECサイト「プロデポ」を正式オープン。大手プラットフォーマーとの協業も推進し、デジタルチャネルによる新規顧客獲得と既存顧客の利便性向上を図る。

2025年11月に経済産業省のDX認定を取得。社内業務の仕組化・職場環境整備・システム整備を推進し、生産性向上と人手不足への対応を図る。2027年3月期もシステム整備投資を継続予定。

2025年10月に斎藤商業株式会社(千葉県鴨川市)をグループ化し、首都圏周辺エリアへの販売網を拡大。営業開発部の体制強化と合わせ、首都圏を中心とした市場開拓を継続推進。

原料購買の見直しと製造工程改善による製造原価抑制を継続。顧客への積極的な商品提案で販売拡大を図り、2026年3月期はセグメント利益が前期比96.5%増の869百万円と急拡大。高付加価値製品ラインの強化でグループ全体の利益率向上に寄与。

最終更新: 2026年7月19日