事業内容
株式会社アンドエスティHD(旧アダストリア)は、「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」など多数のカジュアル・ライフスタイルブランドを展開するアパレル企業。国内1,415店舗・海外139店舗の計1,554店舗(アパレル)に加え、飲食事業(ゼットン)76店舗を運営。
主力顧客は若年層から30〜40代のカジュアルファッション・ライフスタイル志向層。自社EC「and ST」の会員数は1,970万人に達し、リアル×デジタルのOMO戦略を推進。
2025年9月にアンドエスティホールディングスへ改称し、ホールディングス体制へ移行予定。売上高293,110百万円(2025年2月期)。
ビジネスモデル
主収益はアパレル・雑貨の直営店舗販売(国内・海外)およびEC販売。自社EC「and ST」はモール型へのオープン化を進め、外部ブランドの出店受け入れによるプラットフォーム収益も育成中。
1,970万人の会員基盤を活用したポイント制度・スタッフコーディネート提案(STAFF BOARD)でLTV向上を図る。飲食事業(ゼットン)は売上高14,535百万円規模で赤字継続中だが、ライフスタイル提案の補完機能として位置づけられている。
企業の強み
自社EC「and ST」の会員数は2025年2月期末時点で1,970万人(前期末比+220万人)。EC売上高は前年同期比5.7%増を達成。リアル店舗との連動プロモーションやオープン化(外部ブランド出店)により、プラットフォームとしての価値が拡大しており、LTV向上の基盤となっている。
グローバルワーク(売上高52,660百万円)、ニコアンド(35,902百万円)、スタディオクリップ(22,883百万円)など主要ブランドを複数保有。ブランド間のリスク分散が効き、特定ブランドへの依存度が低い。ラコレ(+17.3%)、レプシィム(+12.5%)など成長ブランドも育成中。
国内全都道府県に展開する1,415店舗と海外139店舗を保有。2025年2月期の営業活動によるキャッシュ・フローは21,373百万円と高水準を維持。設備投資9,695百万円を自己資金で賄いつつ、配当金3,917百万円の支払いも継続しており、財務的な安定性が確認できる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期201,582百万円から2026期304,351百万円へ5期連続増収。営業利益は2024期18,015百万円をピークに2025期15,510百万円・2026期16,524百万円と回復基調。
2027期Q1(2026年3月〜5月)は売上高80,318百万円(前年同期比+3.7%)、営業利益7,875百万円(同+40.5%)と大幅改善。売上総利益率57.9%(同+1.3pt)・販管費率48.1%(同▲1.3pt)の双方改善が寄与。
外部要因として円安・製造コスト上昇の逆風はあるものの、気候に恵まれた春夏物正価販売が追い風となった。特別功労金1,230百万円の計上により純利益は3,908百万円(同▲10.6%)にとどまった。
成長戦略
プラットフォーム・グローバル・ブランドリテールの3軸で「Play fashion!プラットフォーマー」へ進化
自社EC「and ST」に外部企業を出店させるオープン化(モール型ビジネス)を推進。取り扱いブランド数・流通総額は伸長中。and ST会員2,220万人(前期末比+50万人)・アクティブ810万人の基盤を活用し、ID・LTVの双方拡大とBtoB向けプロデュース事業による収益率向上を図る。
人口・経済の高成長が見込まれる東南アジア(タイ・フィリピン)への投資を加速し、リアル店舗出店と展開地域拡大を推進。グレーターチャイナでは香港+13.2%・台湾+27.0%と好調が継続。米国事業は2025年7月に撤退完了し、成長地域への経営資源集中を図る。
グループ各社が自律的に戦略策定・事業運営を行うマルチカンパニー体制を推進。中核のアダストリアでは注力ブランドへの投資・都市部出店強化・店舗大型化により収益性向上を図る。M&Aによるカリマーインターナショナル(2025年4月連結化)等のブランド・カテゴリー拡充も継続。
最終更新: 2026年7月17日

