事業内容
株式会社カワチ薬品は1960年創業、栃木県小山市に本社を置く郊外型ドラッグストアチェーンである。売場面積400坪以上を「メガ・ドラッグストア」と定義し、医薬品・化粧品・雑貨・一般食品を幅広く取り扱う。
主要商圏は東北・関東・甲信越・東海地方で、2026年3月期末時点で386店舗(うち調剤薬局併設160店舗)を展開する。主要顧客は地域の一般消費者であり、広い駐車場とバリアフリー設計による利便性を武器に、高齢者を含む幅広い層の日常的な生活需要を取り込む。
「ファーマシー・モア」をコンセプトに、医薬品にとどまらない多様な商品提供と調剤機能の融合により、地域の「最も身近なヘルスケアセンター」を目指している。
ビジネスモデル
主要生活道路沿いの郊外立地に売場面積400坪以上のワンフロア店舗を構え、医薬品・化粧品・雑貨・一般食品を低価格で提供することで高頻度来店を促す。これに調剤薬局を併設することで処方箋応需による安定的な調剤収益を加え、収益の多様化を図る。
仕入は品目別に管理され、2026年3月期の仕入合計は219,749百万円。売上高284,492百万円に対し営業利益6,779百万円(営業利益率約2.4%)と薄利多売型の収益構造を持つ。
企業の強み
2026年3月期末時点で386店舗を展開し、東北地方売上高90,389百万円・関東地方175,332百万円と両エリアで圧倒的な店舗密度を持つ。ドミナント出店戦略により物流・認知度・採用効率を高め、競合が模倣困難な地域密着型の店舗網を構築している。
386店舗中160店舗に調剤薬局を併設(2026年3月期末)。1996年に調剤事業を開始して以来、処方箋応需機能を継続的に拡充してきた実績を持つ。調剤機能は競合との明確な差別化要因であり、薬剤師・登録販売者による相談機能と組み合わせることで専門性の高い店舗運営を実現している。
2026年3月期末の自己資本比率は58.0%(前期比0.7ポイント増)、純資産は115,928百万円。現金及び現金同等物は38,112百万円を保有し、営業キャッシュ・フローは8,865百万円を確保。有利子負債依存度が低く、自己資金による新規出店・設備投資を継続できる財務的安定性を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期279,462百万円→2025期287,816百万円と緩やかな増収基調だったが、2026期は284,492百万円と前期比1.2%減に転じた。部門別では医薬品(51,418百万円、前期比1.5%減)・雑貨(77,413百万円、同2.5%減)が減少し、化粧品(23,279百万円、同0.3%増)のみ微増。
外部要因として物価上昇に伴う節約志向の高まりと競合各社の出店増が売上を圧迫した。営業利益は6,779百万円(前期比9.1%減)、経常利益は7,897百万円(同5.3%減)。
特別損失として減損損失2,117百万円(前期861百万円)・店舗閉鎖損失41百万円を計上し、純利益は3,200百万円(同34.5%減)に急落。2027年3月期は売上高285,000百万円(前期比0.2%増)・営業利益5,100百万円(同24.8%減)・純利益3,000百万円(同6.3%減)を予想しており、利益水準の低迷が続く見通し。
成長戦略
調剤薬局併設型ドミナント出店と予防・美容専門性強化による差別化継続
2026年3月期に調剤薬局4件を新規併設し、併設店舗数は160店舗(全386店舗の41.5%)に到達。高齢化に伴う処方箋需要増を取り込む中核施策として継続推進。2027年3月期は新規出店3店舗・退店3店舗を計画。
健康食品等の商品拡充と専門家による相談機能強化を推進。65周年キャンペーン等の販売促進策と組み合わせ、QOL向上消費の取り込みを図る。2027年3月期も予防・美容関連商品の品揃え強化と改装を継続予定。
販売費及び一般管理費を2026年3月期に58,538百万円(前期比718百万円減)に抑制。2027年3月期もシステム投資・機械化を継続し、コスト構造改善を図る。内部留保資金を店舗新設・改装・システム投資に充当する方針。
前期中期経営計画の振り返りと中東情勢等の影響を鑑み、内容を精査中。確定次第速やかに開示予定。中長期的な経営方向性の明確化が投資家への説明責任上の課題となっている。
最終更新: 2026年7月19日

