原材料調達・為替相場等のリスク
大豆・菜種等の主要原料を海外から調達するため、穀物相場・為替・海上運賃の変動が調達コストに直結する。当期は大豆・菜種・パーム油の原料コストが依然高水準にあり、ドル円為替相場も30年来の円安水準が継続、米国の関税施策による世界的インフレ懸念や中東情勢の緊迫化も加わり、調達コスト増加と安定調達への懸念が生じている。対応として商品先物取引・為替予約によるヘッジ、日清オイリオグループとの合弁会社「製油パートナーズジャパン」による搾油工程の共同運営、継続的な製品価格改定を実施している。
事業環境変化リスク
少子高齢化・人口減少による国内油脂市場の中長期的縮小と、消費者ライフスタイルの多様化に伴う需要構造の変化が主力事業の競争力を低下させるリスクがある。また、競争環境激化を背景とした顧客の統合・再編が進んだ場合、取引先の調達・販売政策変更により販売シェアや収益性に影響が生じるおそれがある。対応として高付加価値品・サービスの開発、海外市場への展開、SAF等の非可食領域を含む新事業開発に取り組んでいる。なお、本リスクは2026年度に新設された経営リスクである。
自然災害・感染症・事故リスク
大規模地震・台風・集中豪雨・火災爆発等の事故や感染症蔓延により、人的被害・施設損壊・操業停止・サプライチェーン分断が生じ、安定供給に支障をきたす可能性がある。2025年度の経営リスク委員会重点討議テーマに選定されており、2026年度も引き続き重点討議対象となっている。対応として危機管理体制の見直し・強化、BCPの見直しによる生産・供給体制の複線化、リモートワーク推進による感染症対応体制の整備を進めている。
製品安全・品質・安定供給リスク
健康危害・法令違反・異物混入・食品偽装・データ改ざんの発生や、設備老朽化に起因する生産設備故障による製品供給停止は、ブランド信頼失墜と財政状態・経営成績への影響をもたらす。2025年度の経営リスク委員会重点討議テーマに選定されており、今期は「設備老朽化等に起因する生産設備故障」が具体的リスクとして新たに追加された。対応としてISO9001・ISO22000/FSSC22000の運用、サプライヤー品質監査、トレーサビリティシステム整備、予防保全を基盤とした中長期更新計画の推進を実施している。
情報漏洩・サイバーセキュリティリスク
多様化・巧妙化するサイバー攻撃(不正アクセス・ランサムウェア等)により、情報漏洩・データ改ざん・ICTインフラや生産ラインの停止が生じた場合、経営成績と社会的責任の遂行に影響を及ぼす可能性がある。2026年度の経営リスク委員会重点討議テーマに選定されており、緊急性・発生可能性の高まりが認識されている。対応として不正侵入防御システム導入、CSIRT強化、ゼロトラストセキュリティ基盤への移行推進、全社員向けセキュリティ教育を継続的に実施している。
気候変動・環境リスク
CO2排出規制強化による生産コスト増加、環境対策不足や法令違反による企業価値低下、生物多様性・水資源リスクへの対応不備による社会的信用失墜が懸念される。今期は「水リスク」が新たな要素として追加されており、自然資本・生物多様性に関する社会的要請の高まりへの対応も求められている。対応として各工場でのISO14001取得、省エネ・CO2削減・脱プラスチック・水資源有効活用への取組み、自然資本の状況把握と生物多様性保全を推進している。
海外展開リスク
海外事業拡大を重点目標とする中、法規・税制改正、地政学リスク(紛争・テロ・保護貿易的政策転換)、自然災害の発生が財政状態・経営成績・従業員安全に影響を及ぼす可能性がある。特に昨今は国家間緊張の高まりや保護貿易的政策転換による経済環境変化の影響が一層高まっている。対応として外部コンサルタント・海外情報サービス・外務省情報等を活用したリスク情報収集、海外子会社への内部統制強化・定期監査を実施している。
資金調達リスク
市場金利上昇による金利負担増加、金融市場混乱による調達難、信用格付やESG評価低下による調達条件悪化が財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。今期は「ESGの取組みに対する評価の低下」が新たな要素として追加されており、サステナビリティ対応の重要性が高まっている。対応として固定金利調達の併用による金利変動リスク低減、自己資本比率・D/Eレシオ等のモニタリング、政策保有株式縮減による資本効率改善、ESG情報開示の強化を実施している。
のれん・固定資産減損リスク
企業買収等により取得したのれんを含む有形・無形固定資産について、公正価値下落・金利上昇・買収先の業績大幅未達等により減損損失が発生した場合、財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。対応として投融資委員会・経営会議での買収価格妥当性審議、買収後のシナジー実現に向けた定期モニタリング、将来キャッシュ・フロー見積りの定期見直しによる減損兆候の早期把握を実施している。
人財確保・労務リスク
少子高齢化・労働人口減少・価値観多様化の進展により、高度専門性を持つ人財・次世代人財・多様な人財の確保・育成・適正配置が計画どおりに進まない場合、研究開発力・技術力の低下や事業運営の停滞につながる可能性がある。また、労働災害・労働関連法令違反・ハラスメント等の労務トラブルが発生した場合、損害賠償請求や社会的信用低下を招くおそれがある。対応として人的資本経営の推進、DE&I推進、健康経営、労働安全衛生目標の設定と安全衛生教育の継続実施を行っている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

