株式会社伊藤園 logo

株式会社伊藤園

2593東証プライム食料品

株式会社伊藤園 logo
株式会社伊藤園2593
市場

食品・飲料市場の競争激化

飲料製品の低価格化が続き、デジタルマーケティングやD2C市場の拡大により飲料各社の競争が激化している。販売数量の63%を占める「日本茶飲料」への依存度が高く、消費者嗜好の変化や製品ライフサイクルの短期化により販売額の伸び悩みが顕著となっている。緑茶飲料を中心とした製品提供やルートセールスの強化、市場調査・分析体制の拡充等で対応しているが、施策が市場環境の変化に十分対応できなかった場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。

市場

原材料調達コストの上昇

就農人口・茶園面積の減少による茶生産量の減少と飲料用茶葉需要の増大が重なり、茶葉の需給悪化が懸念される。加えて、輸入原料(穀物・野菜等)及びPET容器原料の石油価格高騰や為替変動が調達コストを押し上げる要因となっている。茶産地育成事業や人手に依存しない生産方法の確立、商品設計・使用資材の見直しにより安定供給と原価抑制に努めているが、対応が不十分な場合は業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。

テクノロジー

気候変動・自然災害リスク

地球温暖化に伴う異常気象・干ばつ・水資源変化等により、茶・大麦・コーヒー・野菜・果実等の主力原料農産物の不作が生じた場合、調達価格の上昇と販売機会損失が想定される。また、地震等の自然災害や感染症拡大が想定範囲を超えた場合、本社機能・生産・物流体制に支障をきたす可能性がある。TCFD提言に基づくシナリオ分析、産地分散、BCP見直し、生産工場・配送方法の分散化等により対応しているが、事業活動の環境配慮が不十分と判断された場合はブランド価値低下のリスクもある。

法規制

海外事業の地政学・法規制リスク

北米・中国・東南アジア・豪州・欧州(2024年本格進出)で事業を展開する中、国家間対立の悪化、戦争・紛争、保護主義的政策、各国法規制の変更等により、不買運動・関税引き上げ・生産停止等が発生するリスクがある。また、欧州を中心に環境・人権デューデリジェンスの法制化が進んでおり、サプライチェーンを含む適切なアセスメント体制が整備できない場合、法的措置・罰金・ブランド価値低下を招く可能性がある。国際本部を中心に生産拠点の増加・事業撤退基準の設定・現地法令確認体制の整備等で対応を強化している。

テクノロジー

食品安全・品質管理リスク

異物混入、アレルゲン表示の不適切、禁止添加物の使用、残留農薬問題、食中毒等の衛生問題が発生した場合、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。業界・社会全体に及ぶ品質問題等、自社の取り組みを超える事態が発生した場合も同様のリスクがある。品質管理部・品質保証部による自主基準検査、トレーサビリティシステムの維持管理、外部委託工場への監査、「製品リスク対策委員会」の常設等により体制を整備している。

テクノロジー

情報セキュリティ・個人情報漏洩

サイバー攻撃による情報システム障害が発生した場合、各種業務の中断・停止、金銭的被害、社会的信用の低下等が生じる可能性がある。ルートセールス・通信販売・消費者キャンペーン・「新俳句大賞」等を通じて相当数の顧客個人情報を保有しており、不正アクセス・ウイルス感染等により情報が消失・漏洩した場合、信用低下を招くリスクがある。不正アクセス・マルウェアの自動感知・削除体制の整備、DXセキュリティ推進部と情報セキュリティ会社との連携、個人情報保護方針の遵守徹底等により対応している。

テクノロジー

生産・物流体制の脆弱性

グループ内工場での茶葉製品・飲料原料製造とグループ外委託工場での飲料製品製造を組み合わせた体制を採用しているが、天災や物流業界の「2024年問題」の深刻化等により生産・物流への影響を完全に排除できる保証はない。不測の事態が発生した場合、製品の安定供給が困難となり業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。全国5ブロックの生産・物流体制構築、複数委託工場の確保、他業種との協業による物流総量確保等により対応している。

法規制

法規制・コンプライアンス違反

食品衛生法、製造物責任法(PL法)、表示関連法規制、労働関連法規制、競争関連法規制、個人情報保護規制、環境関連法規制等、多岐にわたる法的規制の適用を受けており、違反した場合は法令による処罰・訴訟・社会的制裁・顧客信用の喪失が生じる可能性がある。新法制定・法改正・気候変動対策等の規制強化によりコスト負担が増加するリスクもある。法務部を中心とした全社的なコンプライアンス教育、内部統制推進委員会による内部統制推進、人権デューデリジェンスの構築・実施等により対応している。

テクノロジー

人的資本の確保・育成困難

人材獲得競争の激化、DXの加速、企業活動のグローバル化による人材需要の増加や必要スキルの変化・高度化等により、経営幹部及び一般社員の確保・維持・育成が困難となった場合、事業活動の停滞や経営戦略の実行に影響を与える可能性がある。「伊藤園グループ人材方針」のもと、多様な人材が柔軟な働き方を選択できる環境整備、独自の自己啓発・キャリア支援制度の設置、経営戦略と連動した人材マネジメント施策の実行により対応している。

財務

固定資産減損・税務リスク

事業用不動産やのれんをはじめとする固定資産について、時価下落や収益性低下により減損会計の適用を受ける可能性がある。また、海外事業展開に伴い各国税制の適用を受けており、予期し得ない税制改正や当局からの更正処分により減損損失が発生した場合、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。債権管理基準に基づく与信・債権回収管理の徹底、棚卸資産管理体制の整備、取締役を中心とした資産価値毀損防止の検討体制、「伊藤園グループ税務方針」に基づく適正な税務管理体制の構築により対応している。

重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています

最終更新: 2026年4月22日