事業内容
サッポロホールディングスは、「サッポロ生ビール黒ラベル」「ヱビスビール」等の国内ビールブランドを擁するサッポロビール㈱を中核に、ポッカサッポロフード&ビバレッジ㈱による食品飲料事業、カナダのSLEEMAN BREWERIES LTD.・米国のSTONE BREWING CO.,LLC・ベトナムのSAPPORO VIETNAM LTD.等の海外酒類事業、㈱サッポロライオンによる外食事業を展開する複合グループ。2025年12月期に不動産事業(恵比寿ガーデンプレイス等)を非継続事業に分類し、酒類・食品飲料の2セグメントに集約。
創業150周年を迎えた2026年に向け、事業ポートフォリオの最適化と資本効率向上を推進している。
ビジネスモデル
国内では「黒ラベル」「ヱビス」等の高付加価値ビールブランドへの集中投資と価格改定により収益を確保。RTD(缶チューハイ等)は5年連続最高売上を更新し成長ドライバーとなっている。
食品飲料では「キレートレモン」「ポッカレモン100」等のレモンカテゴリーが牽引。海外ではSAPPOROブランドの北米展開とアジア飲料事業が収益基盤を形成。
不動産事業のオフバランス化で得た資金を酒類事業の成長投資に振り向ける資本再配分モデルへ移行中。
企業の強み
2025年12月期に「黒ラベル」缶製品が前期比107%、「ヱビス」缶製品が前期比102%と総需要(前期比99%)を上回る成長を達成。2025年4月の価格改定効果も加わり、国内酒類の増収が酒類事業利益(285億円、前期比33.1%増)を牽引した。
サッポロビール㈱は国際学会Brewing Summit 2025で7件の研究発表を行い、ビール研究分野で国際的高評価を継続。LOXレス大麦「CDC Goldstar」「きたのほし」の協働契約栽培、独自育成ホップ「ソラチエース」「フラノマジカル」等、原料から製品まで一貫した独自技術基盤を保有する。
2025年12月にPAG・KKRが出資するSPARK合同会社へのサッポロ不動産開発㈱株式譲渡契約を締結。2026年6月の第一回クロージング(議決権51%移転)により、非継続事業における子会社支配喪失益として約330,000百万円の計上を見込む。この資金を酒類事業の成長投資に活用する方針。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2021期437,159百万円→2025期506,861百万円と拡大基調だったが、2026年12月期第1四半期は108,979百万円(前期比4.3%減)と減収。主因は昨年4月価格改定に伴う3月駆け込み需要の反動減と国内食品飲料の事業譲渡影響。
一方、事業利益は586百万円(前期△1,002百万円)と黒字転換し、親会社帰属損失も△878百万円(前期△4,222百万円)へ大幅縮小。外部要因として円安(USD156.96円、前期152.56円)が海外事業の円換算収益を押し上げ、為替差損から差益への転換も最終損益改善に寄与。
通期では継続事業ベースで事業利益22,000百万円(前期比12.0%減)を予想しており、構造改革費用・減損計上が下押し要因となる見込み。
成長戦略
不動産オフバランス資金を活用した酒類事業集中投資と海外ブランド成長の加速
PAG・KKRコンソーシアムへのサッポロ不動産開発の段階的持分譲渡(第一回2026年6月、第二回2028年6月、第三回2029年6月)により、通期で約296,000百万円の非継続事業利益を計上見込み。創出資本を酒類事業の成長投資に振り向け、ネットD/Eレシオをネットキャッシュへ転換する。
北米では重点エリアのディストリビューション拡大とブランドコミュニケーション強化により第1四半期売上数量前期比113%を達成。アジア(中国・韓国・東南アジア)では前期比138%と高い成長モメンタムを維持。
Stone社資産譲渡後はRichmond工場をサッポロブランド中核生産拠点として集約し、生産効率向上と固定費削減を図る。
2026年10月の酒税改定(ビール税率引き下げ・発泡酒②税率引き上げ)を見据え、ビールおよびRTDへの販売・マーケティング資源を集中投下。第1四半期のビール売上数量は総需要(前期比88%)を上回る前期比93%を確保しており、ブランド力の相対的優位を維持している。
事業譲渡等の構造改革効果により国内食品飲料の事業利益は第1四半期に黒字転換(前期△7億円→当期4億円)。「キレートレモン」(前期比104%)・「ポッカレモン100」(前期比112%)等レモンカテゴリーの成長継続と、新ブランド「ポッカレモン食彩」立ち上げによるレモン用途拡大を推進。
通期では国内食品飲料事業利益31億円(前期比1億円増)を見込む。
最終更新: 2026年7月17日

