事業内容
株式会社ぐるなびは1996年に飲食店情報サイト「ぐるなび(現 楽天ぐるなび)」を開設し、以来30年近く飲食店と消費者をつなぐプラットフォームを運営してきた。現在は飲食店向けのネット予約・集客支援(ストック型・スポット型サービス)を中核に、Googleビジネスプロフィール運用代行等のマーケティングエージェントサービス、省庁・自治体向けプロモーション、厨房機器販売・店舗開発等の関連事業を展開する。
主要顧客は全国の飲食店(有料加盟店舗数33,881店舗)であり、楽天グループを筆頭株主・業務提携先として楽天IDを活用した送客基盤を持つ。2025年11月には東証プライムからスタンダード市場へ移行した。
ビジネスモデル
売上の中核はストック型サービス(2026年3月期売上高9,899百万円相当)で、飲食店が月額加盟料・ネット予約手数料・各種商品利用料を継続的に支払う構造。これにARPU(1店舗あたり契約高)の伸長と有料加盟店舗数の拡大が掛け合わさることで収益が積み上がる。
スポット型広告・プロモーション・関連事業が補完的に加わる複合モデルである。
企業の強み
2019年締結の資本業務提携により楽天グループが筆頭株主となり、楽天ID連携会員への送客チャネルを確保。2025年10月には「楽天カードプレミアムプログラム」と「幹事ランク制度」を連携開始し、楽天会員のリピート予約促進を図る仕組みを構築した。競合が短期間で模倣困難な制度的・資本的連携である。
2022年3月期に営業損失4,786百万円を計上した後、徹底したコスト管理と売上回復により2025年3月期に黒字転換を達成。2026年3月期は売上高14,132百万円(前期比5.0%増)、営業利益400百万円(前期比52.7%増)と増収増益を継続。
ストック型有料加盟店舗数も33,881店舗と前期末比1.2%増に転じた。
Googleビジネスプロフィール運用支援を中心とするマーケティングエージェントサービスは、利用店舗数・平均利用単価の双方が前期を上回って推移。GBPへのクーポン情報提供や訪日外国人向けショート動画作成支援等の新サービスも追加し、飲食店の業務代行ニーズを取り込む独自の収益源として確立しつつある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期12,852百万円を底に4期連続増収となり、2026年3月期は14,132百万円(前期比5.0%増)。営業利益は2022年3月期△4,786百万円から段階的に改善し、2025年3月期に黒字転換(262百万円)、2026年3月期は400百万円(同52.7%増)と拡大した。
外部要因として消費者の外食支出増加・客数・客単価双方の上昇が追い風となった一方、原材料価格高騰・人材不足が飲食店の経営環境を圧迫している。キャッシュフロー面では、ソフトウエア投資拡大(1,348百万円)と未収入金増加により営業CFが△172百万円に転落し、現金残高は5,042百万円から3,300百万円へ減少。
2027年3月期は戦略投資断行により営業損失830百万円・当期純損失1,000百万円を予想しており、収益性は一時的に大幅悪化する見通し。
成長戦略
集客メディアから飲食店経営プラットフォームへ転換し、2029年3月期に売上高18,900百万円・営業利益1,300百万円を目指す
楽天カードプレミアムプログラムと幹事ランク制度の連携(2025年10月開始)により楽天会員のリピート予約を促進。ストック型有料加盟店舗数33,881店舗・ネット予約対応店舗数3.6万店舗と増加基調へ転換。楽天IDを通じた予約・来店・会計のシームレス統合を推進。
Googleビジネスプロフィール運用支援・訪日外国人向けショート動画作成支援等の新サービスを追加し、利用店舗数・平均利用単価ともに前期超えを達成。生成AIの段階的導入で業務効率化と対応店舗数拡大を両立させ、飲食店のアウトソーシング需要を取り込む。
楽天グループとの協業によりCRM機能(リピート促進)・決済関連機能を加盟サービスに付加し、飲食店が当社を選ぶ理由を集客メディアから経営サポーターへ多角化。解約リスクの最小化と顧客基盤の強固化を図る。
2027年3月期に約70名の営業人員を採用予定。新規開拓特化組織の組成、生成AI活用による提案準備工数削減・オンボーディング短縮、外部パートナーとの見込み客獲得チャネル拡充を推進し、有料加盟店舗数の増加ペースを加速させる。
生成AIを軸としたデータ基盤整備により、飲食店への予見的サポートを実現。「ぐるなびNEXTプロジェクト」のもと業務生産性・創造性を向上。AIエージェントアプリ「UMAME!」は2026年1月に大幅アップデートし、Android版リリース・英語版提供開始で訪日外国人需要を取り込む。
最終更新: 2026年7月19日

