事業内容
博報堂DYホールディングスは、2003年に博報堂・大広・読売広告社の3社経営統合により設立された持株会社。子会社385社・関連会社66社を擁し、国内外で統合マーケティングソリューションを提供する。
事業領域は新聞・テレビ・インターネット等の広告媒体取扱・制作にとどまらず、コンサルティング・リサーチ・セールスプロモーション・PR・イベントまで多岐にわたる。主要顧客は国内外の大手企業であり、戦略事業組織kyuを通じたグローバル展開も行う。
2026年3月期の収益(売上総利益ベース)は406,037百万円。
ビジネスモデル
顧客企業のマーケティング戦略立案から媒体取扱・広告制作・デジタルマーケティング・コンサルティング・コンテンツ制作まで一貫して受託し、売上総利益(グロス収益から媒体費等を控除した手数料・フィー収入)を主な収益源とする。Hakuhodo DY ONEやデジタルホールディングス(オプト等)を通じたデジタル領域の強化と、グループ各社の専門性を組み合わせたクロスセル提案により収益モデルの多様化を図っている。
企業の強み
博報堂・大広・読売広告社の3社を中核に、全国地域会社・専門会社を含む385社の子会社網を持つ。2026年3月期の売上総利益は406,037百万円、収益は861,003百万円に達し、国内最大級の広告グループとしての規模と顧客基盤が競合他社の短期模倣を困難にしている。
Hakuhodo DY ONE(旧DAC・アイレップ統合体)の完全子会社化に加え、2025年12月にデジタルホールディングス(オプト等)を子会社化。デジタル領域のフルファネル対応力を内製化し、クロスセル提案を加速できる体制を構築した。
2026年3月期の調整後のれん償却前オペレーティング・マージンは中期目標(13%以上)を前倒しで達成している。
数万人規模の生活者データを学習させた独自AI「バーチャル生活者」をはじめとする自社開発テクノロジー・ソリューションを実装し、高度な分析に基づく戦略立案を武器に大型競合案件の勝率向上と業務付加価値向上を実現している。博報堂テクノロジーズ等のグループ共通基盤がこれを支える。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
収益(純額ベース)は2025期953,316百万円→2026期861,003百万円(9.7%減)と減収。主因はユナイテッド㈱の連結除外(持分法移行)と官公庁業務の反動減。
ただし下期(2025年10月~2026年3月)は前期比0.9%増収と回復の兆しが現れた。営業利益は37,581百万円→44,675百万円(18.9%増)と大幅改善し、収益営業利益率は3.9%→5.2%に向上。
親会社株主帰属純利益は10,768百万円→16,775百万円(55.8%増)と急回復。外部環境として国内広告市場が雇用・所得環境改善を背景に堅調推移したことが追い風となった。
2027期は収益910,000百万円・営業利益46,700百万円・純利益26,000百万円を予想し、デジタルHD連結子会社化の通期寄与が増収を牽引する見通し。
成長戦略
マーケティング構造改革・新成長領域育成・グローバルリモデルの3本柱で2027年3月期目標達成を目指す
Hakuhodo DY ONEの事業統合効果による収益改善体制の確立、デジタルHD(㈱オプト等)連結子会社化によるクロスセル提案加速、独自AI「バーチャル生活者」等自社テクノロジー実装によるフルファネル対応力強化。2026年3月期下期に増収回復の兆しが現れており、構造改革の成果が顕在化しつつある。
コンサルティングビジネスでは戦略コンサルを起点に大規模統合マーケティング案件へ連携。コンテンツビジネスでは音楽領域の新会社「㈱Chapter-I」設立、スポーツ領域で「HAKUHODO Athlete Solution Inc.」を本格稼働。
コンテンツ・インキュベーション推進機能を持株会社に集約し投資判断を迅速化。
戦略事業組織kyuの経営体制刷新と管理機能のシェアードサービス化により収益性改善を最優先課題として推進。ASEAN地域では㈱博報堂と㈱Hakuhodo DY ONEの一体運営を開始。海外営業損失は前期△7,539百万円から△2,223百万円へ大幅縮小し、費用コントロール施策の効果が確認された。
最終更新: 2026年7月19日

