事業内容
株式会社ブラスは1998年創業、愛知・岐阜・三重・静岡・大阪・京都・滋賀・千葉の8府県に完全貸切ゲストハウス形式の結婚式場を24会場展開するウエディング専業企業。「1チャペル・1パーティ会場・1キッチン」の小型店舗フォーマットを採用し、郊外型・都市型・都心型テナントの3形態で地域特性に応じた出店を行う。
主要顧客は挙式・披露宴を希望するカップルで、ウエディングプランナー一貫制による高付加価値サービスを提供。連結子会社として映像・写真制作(lyrics)、フォトスタジオ(アロウブライト)、ハワイ挙式(BRASS USA)、結婚相談所(be family)を擁し、婚礼関連サービスを垂直統合している。
東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所プレミア市場に上場。
ビジネスモデル
売上の約98%を占める国内ウエディング事業において、1組あたり単価3,978千円(2025年7月期)の婚礼施行を主収益源とする。完全貸切・プランナー一貫制・オープンキッチンによる差別化で高単価を維持しつつ、映像・写真・料理の内製化により外注コストを抑制。
受注残高(2025年7月期末2,396組)が将来売上を可視化する先行指標として機能し、収益の予見性を高めている。
企業の強み
「1チャペル・1パーティ会場・1キッチン」の完全貸切形式とウエディングプランナー一貫制を創業以来一貫して維持。2025年7月期の婚礼単価は3,978千円と高水準を維持しており、差別化されたサービス品質が価格競争力を支えている。
2025年7月期末の受注残高は2,396組(前期比3.2%増)に達し、将来の施行数・売上高を先行的に把握できる構造。2026年7月期中間期の受注数は1,972件(前年同期比15.1%増)と過去最高を更新しており、後半期の業績成長を裏付ける可視化された受注基盤を有する。
連結子会社の株式会社lyricsが映像・写真制作を担い、各会場のオープンキッチンで本格フランス料理を内製提供。内製範囲の拡大により結婚式クオリティの維持・向上と外注コスト削減を同時に追求しており、2025年7月期の売上原価率は32.4%と低水準を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2021期9,344百万円→2023期13,261百万円とコロナ禍からの急回復を経て、2024期12,727百万円と一時落ち込んだ後、2025期13,562百万円と回復。2026期は通期予想14,433百万円(前期比6.4%増)と増収基調を維持。
一方、営業利益は2023期1,173百万円をピークに2024期454百万円へ急落し、2025期752百万円と部分回復したものの、2026期通期予想は580百万円(前期比22.8%減)と再び減益見込み。3Q累計の販売費及び一般管理費が6,553百万円と前年同期比7.5%増加しており、人件費上昇・原材料価格高止まり(外部要因)によるコスト増が利益を圧迫。
財務面では総資産12,939百万円(前期末比13.4%増)、有形固定資産への投資継続(建設仮勘定1,098百万円)と短期借入金717百万円の新規計上により、自己資本比率は36.4%→33.5%へ低下。
成長戦略
受注最高更新を追い風に、内製拡充・付加価値強化・コスト改善で持続成長を追求
2026年7月期第3四半期累計の受注件数は3,018件(前年同期比16.1%増)と大幅伸長。受注から施行までのリードタイムを活かし、将来の売上高・施行数の積み上げを図る。通期売上高予想14,433百万円の達成に向けた主要ドライバー。
サービスの付加価値強化により婚礼単価は4,095千円(前年同期比2.9%増)と上昇基調を維持。顧客ニーズの多様化・個別化に対応した高付加価値プランの提供を継続し、単価向上による売上増を図る。
人件費上昇・原材料価格高止まりが続くなか、業務効率の改善と仕入コストの見直しを推進。借上げ社宅家賃の相殺表示変更(2025年4月1日以降)により販売費及び一般管理費を40,549千円圧縮するなど、開示・コスト管理の精緻化も実施。
建設仮勘定が前期末373百万円から1,098百万円へ大幅増加しており、新規会場開設または既存会場の改装・設備投資が進行中とみられる。投資完了後の施行能力拡大・集客力向上が期待される。
最終更新: 2026年7月17日

