事業内容
株式会社日本ケアサプライは1998年設立、介護保険制度の開始とともに事業を本格化させた福祉用具レンタル卸の専業大手。福祉用具メーカーと指定居宅サービス事業者の間に位置し、介護保険給付対象の福祉用具を全国の事業者にレンタル・販売する「福祉用具サービス」をコアビジネスとする。
加えて、訪問看護・通所介護・食事サービス(バランス弁当)・ECサイト運営等の「高齢者生活支援サービス」も展開。三菱商事(議決権39.4%)とALSOK(同31.3%)を主要株主に持ち、両社のネットワークを活用した事業拡大を推進。
2026年3月期末時点で全国99拠点を展開する。
ビジネスモデル
当社は福祉用具を購入・保有し、事業者にレンタル卸することで継続的な賃貸収入を得る。使用後に返却された用具は洗浄・消毒・点検・補修を経て再貸与する循環型モデルであり、資産の回転効率が収益性を左右する。
2026年3月期の設備投資総額は6,833百万円(うちレンタル資産取得6,340百万円)と資本集約的だが、減価償却費7,269百万円が営業CFを下支えする構造となっている。
企業の強み
2026年3月期末時点で全国99拠点を展開。都市部を中心に新規開設・既存拠点の大型化を継続しており、当期は板橋・小田原ステーションを新設、静岡営業所を移転。広域カバレッジと保守集約拠点(大阪メンテナンスセンター等)による品質管理体制は競合が短期間で模倣困難な固有資産である。
三菱商事(議決権39.4%)とALSOK(同31.3%)が主要株主として役員を派遣。ALSOKネットワークを活用した介護施設向け販売卸の拡販を実施しており、2026年3月期の福祉用具サービス販売実績は30,113百万円(前年比8.9%増)と成果が数値に表れている。
大手2社との提携は新規参入者が容易に複製できない参入障壁となっている。
2026年3月期末の自己資本比率は67.1%(前期比+1.6ポイント)、有利子負債残高は1,055百万円と極めて低水準。営業CFは3,225百万円を確保し、短期借入金を1,200百万円返済しながら配当1,136百万円を支払った。
資本集約型のレンタルビジネスにおいて財務健全性を維持していることは、継続的な設備投資余力を示す。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期23,298百万円から2026年3月期34,929百万円へ5期連続増収。営業利益は2023年3月期に2,118百万円へ一時低下後、2024年3月期2,173百万円、2025年3月期2,459百万円、2026年3月期3,094百万円と3期連続改善が加速。
2026年3月期は増収効果が減価償却費(7,269百万円)・人件費(給料3,937百万円)・物流費等のコスト増を吸収し、営業利益率は8.9%(前期7.7%)へ改善。外部要因として高齢化進展による福祉用具レンタル需要の継続拡大と2026年度介護報酬臨時改定(2.03%引き上げ)方針が追い風。
営業CFは3,225百万円と前期1,389百万円から大幅改善し、財務体質も強化された。
成長戦略
福祉用具サービスの深化と高齢者生活支援サービスの第二の柱化を両輪で推進
後期高齢者が増加する都市部を中心に新規拠点開設・倉庫大型化を推進。2026年3月期に板橋・小田原ステーションを開設し、期末拠点数は99拠点に到達。2027年3月期も継続展開を予定。
各地域特性に応じた機動的な経営資源配分(ヒト・モノ)を通じた自律分散経営を深化。2026年3月期はレンタル資産取得支出6,459百万円を投入し、先行投資の刈り取りを意識した経営で営業利益率8.9%を実現。
商品ラインアップ強化とALSOKネットワークを活用した介護施設向け販売強化を推進。事業者向けECサイト「グリーンケアオンラインショップ」の受注拡大にも注力。
「バランス弁当」の認知度向上プロモーションとECサイト等インフラ整備を推進。物流コスト削減・効率化のため冷凍倉庫を増設済み。拡大する需要への対応体制を構築中。
積極的な人材採用・教育研修の充実化・社員エンゲージメント向上・女性活躍推進を継続。給料は前期3,597百万円から当期3,937百万円へ増加し、人材への投資を拡大している。
最終更新: 2026年7月19日

