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株式会社サイネックス

2376東証スタンダードサービス業

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株式会社サイネックス2376

事業内容

株式会社サイネックスは、昭和28年創業の地域情報メディア企業を源流とし、現在は情報メディア・DXサポート・ロジスティクス・ヘルスケア・投資の5セグメントを展開する。主力の情報メディア事業では、全国1,100超の自治体と官民協働で行政情報誌『わが街事典』を発行し、デジタルサイネージ『わが街NAVI』や準公式シティプロモーションサイト『わが街ポータル』を通じて地方自治体のDX・広報支援を担う。

DXサポート事業ではAIチャットボット等の自治体向けソリューションを提供し、ロジスティクス事業ではDMソリューション・ポスティングで全社売上を牽引する。主要顧客は地方自治体および地域事業者であり、全国約40の営業拠点ネットワークを基盤とする。

ビジネスモデル

情報メディア事業では、自治体との官民協働契約に基づき行政情報誌を発行し、地域事業者からの広告収入で収益を得る。ロジスティクス事業はDMソリューション・ポスティングの受託で外部売上高7,067百万円を稼ぎ、グループ最大の売上貢献セグメントとなっている。

DXサポート事業はAIチャットボット等のサブスクリプション型サービスで累計124機関への導入実績を積み上げ、安定的な継続収益を志向する。ヘルスケア・投資事業が補完的な収益源を担う多角化構造である。

企業の強み

2007年の『わが街事典』第1号発刊以来、約20年で通算1,155自治体との共同発行を実現。発行版数は通算3,007版、発行部数は通算約1億4,500万部に達する。全国約40の営業拠点を持ち、自治体との長期的な信頼関係を構築しており、競合他社が短期間で模倣困難な顧客基盤を有する。

デジタルサイネージ『わが街NAVI』は事業開始以来通算310箇所に設置済み。準公式シティプロモーションサイト『わが街ポータル』は協定締結自治体数が通算32自治体・公開24自治体に拡大。

AIチャットボットは累計124機関への導入を達成しており、紙媒体からデジタルへの移行を自社サービス群で受け皿として整備している。

連結子会社㈱エルネットのDMソリューション事業が堅調に拡大し、ロジスティクス事業の外部顧客売上高は前期比14.4%増の7,067百万円を達成。グループ全体の売上高17,090百万円のうち最大セグメントを形成し、情報メディア事業の縮小を補完する売上基盤として機能している。

エンヴァリスの着眼点

令和8年3月期の営業利益は167百万円(前期比65.0%減)、親会社株主帰属当期純利益は50百万円(同81.6%減)と急激に悪化した。売上原価率は令和7年3月期の62.0%から令和8年3月期の65.8%へ上昇し、売上総利益が6,265百万円から5,840百万円へ縮小したことが主因。

ロジスティクス事業の販路拡大コスト増、情報メディア事業における電話帳縮小の影響、減損損失42百万円の計上が重なった。配当性向は166.6%に達しており、利益水準に対して配当維持の財務負担が大きい。

ロジスティクス事業の外部売上高は7,067百万円(前期比14.4%増)と全社売上高の41.4%を占める最大セグメントに成長したが、セグメント利益は48百万円(利益率0.7%)にとどまる。令和9年3月期予想では不採算取引の見直しにより売上高を15,300百万円(前期比10.5%減)に抑制する方針であり、ロジスティクス事業の縮小が主因とされる。

売上規模の拡大が利益に結びつかない構造は、事業ポートフォリオの質的改善が急務であることを示している。

令和9年3月期の連結業績予想は売上高15,300百万円(前期比10.5%減)、営業利益410百万円(同145.0%増)、当期純利益240百万円(同375.5%増)と大幅な利益回復を見込む。不採算取引見直しによる売上減少の利益影響は軽微としているが、情報メディア事業の電話帳縮小という構造的逆風(外部要因)が継続する中、全社費用948百万円超の固定費負担を抱えながら予想達成できるか、実行力の検証が必要である。

1株当たり配当は15円を維持予定で配当性向は35.1%に改善見込み。

成長戦略

地方創生プラットフォーム構想のもと、DX化・不採算見直し・M&Aで収益構造の質的改善を追求

既存発行自治体との改訂版発行継続と新規自治体開拓を並行推進。令和8年3月期は202市区町村と共同発行し通算1,155自治体・3,007版を達成。

50音別電話帳縮小の影響を補うべくデジタル系媒体(わが街NAVI・わが街ポータル)への移行を加速しているが、デジタル系売上高は700百万円と前期比20.5%減と苦戦している。

令和9年3月期において一部不採算取引を見直し、売上高を意図的に縮小(前期比10.5%減の15,300百万円予想)することで利益率の改善を図る。利益面への影響は軽微としており、売上規模より収益の質を優先する方針転換を明示。セグメント利益率の改善が令和9年3月期の業績回復の鍵となる。

住民向けAI自動応答サービス「AIチャットボット」は累計124機関との契約を達成。令和8年3月期に三重県と新規契約を締結。

DXサポート事業全体のセグメント利益は39百万円(前期は21百万円の損失)と黒字転換を果たしており、自治体DX需要(外部要因:デジタル田園都市国家構想等)を取り込む成長軌道に乗りつつある。

準公式シティプロモーション特設サイト『わが街ポータル』は令和8年3月期に愛媛県今治市・神奈川県大磯町と新規協定を締結し、累計協定締結32自治体・公開24自治体を達成。官民一体の地域情報発信プラットフォームとして自治体との関係深化と新たな広告収益源の確立を目指す。

当社グループの事業とシナジー効果が期待される企業とのアライアンスやM&Aを検討・実施し、事業領域の拡大と企業価値向上を図る方針を継続。令和7年3月期には子会社株式取得(601百万円)を実施したが、令和8年3月期は新規M&Aの実施なし。

のれん残高は498百万円(前期比113百万円減)で償却が進んでいる。

最終更新: 2026年7月19日