介護報酬改定リスク
当社グループの主力事業は介護保険法に基づく介護サービスであり、3年毎に行われる介護報酬改定の影響を直接受ける。2024年4月の改定ではプラス改定となったが、今後の引き下げ等の不利な改正が行われた場合、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。対応策として、介護周辺事業を中心とした新規事業への積極参入により、介護報酬改定の影響緩和に取り組んでいる。
有利子負債依存度の高さ
当連結会計年度末時点での有利子負債残高は18,545,395百万円(千円単位の記載を百万円換算すると18,545百万円)であり、総資産に占める比率は59.8%(うちリース債務残高9,191百万円、比率29.6%)と高水準にある。積極的な新規事業所開設方針に伴い多額の資金需要が継続しており、金融情勢の変化による資金調達困難や金利上昇が生じた場合、事業計画の修正や支払利息の増大につながる可能性がある。施設建物を主に家主からの長期リース契約とすることで初期投資を抑制しているが、構造的な有利子負債依存は継続している。
施設賃貸借契約リスク
有料老人ホーム・グループホームは家主との一棟毎の賃貸借契約(主に20〜25年間)で運営しており、当連結会計年度末時点の差入保証金残高は3,219百万円(総資産比10.4%)に上る。近隣家賃や同業者の入居費用相場の大幅下落による競争優位性の喪失、または家主の信用状況悪化による敷金・建設協力金の回収不能が生じた場合、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。短期間での施設閉鎖や入居費用の見直しが困難な契約構造であるため、柔軟な対応に制約がある。
人財確保・定着リスク
介護業界では要介護認定者数の継続的な増加と競合激化により、介護福祉士・ホームヘルパー・ケアマネジャー等の有資格者に対する需要が高まり、確保が困難になっている。法令上、資格要件を充足した従業員によるサービス提供が義務付けられているため、計画通りに人員を確保できない場合、事業拡大計画の遂行や法令遵守に支障をきたし、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。雇用条件の見直しや教育研修制度の充実により人財確保・定着率向上に取り組んでいる。
法的規制・行政処分リスク
介護保険法・障害者総合支援法・薬事法等の多岐にわたる法的規制のもと、人員配置基準・設備基準・資格要件等を充足した事業運営が求められ、違反時には指定取消や営業停止等の行政処分を受けるリスクがある。また、指定の有効期間は6年であり、更新手続きの失念等により効力を失う可能性もある。社内研修の充実と人員配置状況のモニタリング徹底により法令遵守体制の整備に努めているが、現時点では許認可取消事由・営業停止事由は発生していない。
競合激化・市場競争リスク
介護保険制度開始以降、介護サービス利用者は年々増加しており、新規参入や同業他社の事業拡大が加速している。当社が事業展開する地域において想定を超える競争激化や品質向上のためのコスト増が生じた場合、新規利用者獲得や既存利用者の継続利用に支障をきたし、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。サービスメニューの拡充と品質向上により競争力の維持に努めている。
安全管理・事故発生リスク
在宅系・施設系介護サービスの受給者は主に要介護認定を受けた高齢者であり、転倒・食物誤嚥等の高齢者特有の事故や体調悪化が生じる可能性が高く、施設系では集団感染・食中毒の発生リスクもある。万が一サービス提供時に事故等が発生し過失責任が問われた場合、損害賠償や社会的信用の失墜により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。研修センターでの徹底したスキルアップ研修やマニュアル整備等により事故防止・緊急時対応に積極的に取り組んでいる。
個人情報漏洩・システム障害
介護サービス対象者の個人情報は高度な機密性を要するが、外部からの不正アクセスや社内管理の不手際による情報漏洩が発生した場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜により財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。また、基幹業務システムのサーバ故障や地震等の天変地異によるオンライン不能が生じた場合、業務遂行に大きな支障をきたすリスクがある。定期的なデータバックアップ体制を整備しているが、大規模災害時の完全な業務継続は保証されない。
固定資産の減損リスク
当社グループが保有する固定資産について、各社の収益性が低下した場合に減損損失の計上が必要となり、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。積極的な新規出店方針のもと固定資産残高が積み上がる構造にあり、事業所単位での収益悪化が減損リスクを高める。個々の投資案件の収益性精査と事業所別損益管理の厳格化により減損の兆候が生じる事業所を減らすよう努めている。
海外事業展開リスク
ベトナム社会主義共和国に設立した在外子会社を通じて海外展開の基盤構築を進めており、中長期的に海外事業を成長の柱に育てる計画であるが、現地の政治・経済情勢の変化、法規・租税制度の変更、商慣行の相違、自然災害・感染症の発生、為替レートの変動等の多様なリスクが内在する。これらリスクの顕在化により当初計画通りに事業が展開できない場合、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。拙速な海外展開を慎み、現地マーケティングの優先と海外展開に精通したコンサルティング会社との情報交換により現地情勢の把握に努めている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月21日

