事業内容
株式会社メディネットは1995年設立、1999年より免疫細胞療法向け細胞加工支援を開始した再生・細胞医療専業企業。現在は「細胞加工業」と「再生医療等製品事業」の2セグメントを展開する。
細胞加工業では医療機関向け特定細胞加工物製造受託(免疫細胞・S-DSC®・ASC等)、企業・大学向けCDMO事業、施設運営管理や技術者派遣等のバリューチェーン事業を手掛ける。再生医療等製品事業では自家細胞培養軟骨MDNT-01(NeoCart®)や国立がん研究センターとのTCR-T細胞療法等の研究開発を推進。
主要顧客は医療法人社団滉志会(売上高の55.1%)、ヤンセンファーマ株式会社(同12.6%)等。東京証券取引所グロース市場上場。
ビジネスモデル
収益の大半は細胞加工業セグメントが担い、医療機関からの特定細胞加工物製造受託フィー(2025年9月期売上高555百万円)、企業からのCDMO受託フィー・技術移転一時金(同174百万円)、施設運営管理・ロイヤリティ等のバリューチェーン収入(同80百万円)で構成される。再生医療等製品事業は現時点で実質的な売上を生まず、研究開発投資が先行。
資金調達は新株予約権発行が主軸で、有利子負債はゼロ。
企業の強み
1999年以来の累計細胞加工件数は約20万件に達する。品川CPFは2015年に特定細胞加工物製造許可、2020年に再生医療等製品製造業許可を取得しており、特定細胞加工物の開発・製造受託から再生医療等製品の商業生産まで一貫対応できる国内でも希少な施設である。
ヤンセンファーマ株式会社との継続受託に加え、2025年9月期にはティーセルヌーヴォー株式会社から新規案件を受託し技術移転一時金を計上、CDMO売上高は前期比73.9%増の174百万円を達成。バリューチェーン事業でもMedigen社ロイヤリティ収入・医療機器販売が発生し同35.6%増の80百万円を計上した。
2025年9月期末時点で有利子負債はゼロ、現金及び現金同等物残高は2,670百万円、有価証券1,000百万円を含む流動資産合計3,611百万円を保有。自己資本比率88.8%を維持しており、研究開発投資と事業拡大に向けた財務的な余力を確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は683→634→662→769→810百万円と2022期を底に回復基調。2026年9月期中間期は414百万円(前年同期比2.3%増)と増収を維持。
損益面では、CDMO技術移転一時金の計上と売上原価低減により売上総利益が116百万円(前年同期比97.5%増)と大幅改善し、営業損失は629百万円(前年同期755百万円)に縮小した。投資事業組合運用益103百万円(前年同期比244.2%増)等の営業外収益も寄与し、経常損失は516百万円(前年同期710百万円)に改善。
ただし投資有価証券評価損33百万円を特別損失計上し、中間純損失は551百万円(前年同期705百万円)。通期予想は売上高943百万円(前期比16.4%増)、営業損失1,454百万円で業績予想に変更なし。
成長戦略
細胞加工受託多様化・CDMO基盤強化と再生医療等製品の承認取得による飛躍的成長
ティーセルヌーヴォー株式会社からの治験製品製造受託を皮切りに、企業向けCDMO事業を拡大。技術移転一時金の計上によりCDMO売上高は中間期で112百万円(前年同期比118.4%増)に急拡大し、収益多様化と売上総利益改善に直結している。
資生堂技術提供のS-DSC®に係る細胞加工件数が前年を上回るなど新規メニューの拡充が進む一方、免疫細胞加工件数は海外患者渡航規制の影響で減少。脂肪由来間葉系間質細胞(ASC)等の新規細胞加工メニュー拡充による受託拡大を継続推進中。
Stempeutics社との包括的高度慢性下肢虚血を対象としたオプション・ライセンス契約に基づき、オプション権を行使し早期治験開始に向けた研究開発活動を推進予定。インドで製造販売承認取得済みの製品であり、開発リスクは相対的に低い。
ライセンス元Ocugen社の子会社OrthoCellix社への開発移管後、米国での治験製品製造体制整備の遅れにより追加第Ⅲ相試験の開始が遅延。当社は米国での開発状況を踏まえ、国内開発方針を2026年9月期中に決定する予定。
最終更新: 2026年7月17日

