事業内容
株式会社HODL1(旧クシム)は、東京証券取引所スタンダード市場上場のブロックチェーン企業。2025年2月に旧経営陣が主要子会社群(ZEDHD・Zaif等)を不当に流出させたことで既存事業のほぼ全てを喪失。
現経営陣は2025年4月の臨時株主総会で選任され、①2025年6月再開のブロックチェーン開発・コンサルティング事業、②イーサリアム(ETH)を中核とするデジタルアセットトレジャリー(DAT)事業、③流出資産の法的回収という三本柱で事業再建を推進中。主要顧客はブロックチェーン開発・コンサルティングを必要とする国内企業。
ビジネスモデル
ブロックチェーン開発・コンサルティング事業では、社内エンジニアの稼働率を高水準に維持しながら開発支援・コンサルティングサービスを提供し、役務収益を積み上げる。並行してイーサリアム(ETH)を保有・運用するDAT事業により運用益の獲得を目指す。
2025年12月に20ETH(取得価格9,242,101円)の試験運用を開始しており、Gauntlet社との連携でリスク管理体制を整備中。新株予約権(第16・17回)による外部資金調達も財務基盤補完の手段として活用している。
企業の強み
旧経営陣による人員流出後も、ブロックチェーン技術・ビジネスに精通した人材を確保し、2025年6月の事業再開からわずか数ヶ月で売上高が前年同期比234%増を達成。エンジニア稼働率は高水準で推移しており、顧客獲得の即効性が確認されている。
国内外のイーサリアムコミュニティ・業界団体と密に連携し、2025年11月にはINTMAXとの提携によりプライバシー重視のレイヤー2関連技術「Kushim Labs」を創設。Gauntlet社との連携によるETHトレジャリー運用体制も整備しており、イーサリアムエコシステムにおける技術的ポジションを構築している。
旧経営陣及びカイカFHD・ネクスグループ等に対して合計約33億円を請求する訴訟を提起済み。会社法316条1項に基づく調査者の中間報告書も善管注意義務違反の責任追及を支持しており、資産回収が実現した場合の財務基盤回復ポテンシャルを有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2021期1,622百万円→2022期1,603百万円→2023期40百万円→2024期1,613百万円→2025期27百万円と旧経営陣による資産流出の影響で急減。2026年10月期中間期(2025年11月〜2026年4月)の売上高は47百万円と前年同期比234%増に回復したが、絶対水準は依然低い。
営業損失は前年同期の307百万円から202百万円へ改善(販管費が320百万円→228百万円に圧縮)。前年同期に計上した臨時損失716百万円・訂正関連費用引当金繰入12百万円が消滅したことで中間純損失も1,007百万円→244百万円へ大幅改善。
ただし、暗号資産市場環境(Ethereum価格)の変動が今後の収益に影響する外部要因として存在する。通期業績予想は非開示。
成長戦略
ブロックチェーン開発・ETHトレジャリー・AI事業の三本柱と新株予約権による資金調達
2025年6月に再開したブロックチェーン開発・コンサルティング事業を継続拡大。Web3関連プロジェクト支援・システム開発・技術コンサルティングを推進し、Ethereumエコシステムとの連携強化を通じて顧客基盤を拡充。
2026年10月期中間期に売上高47百万円(前年同期比234%増)を達成し、顧客獲得が進展している。
Ethereumを中心としたデジタルアセットトレジャリー事業の構築を推進。Gauntlet社との連携により運用利率・リスク管理体制の検証を目的とした試験運用を継続中。新株予約権による調達資金をETH取得・運用に充当する計画。自己保有暗号資産は当中間期末時点で8百万円と試験運用段階にある。
2026年5月より提供開始したAI経営管理エージェント事業は、企業の経営管理・内部統制運用の効率化を支援するSaaS型サービス。事業開発・営業活動を推進中であり、ブロックチェーン・デジタルアセット事業に次ぐ第三の収益源として位置付けられている。当中間期の業績への貢献は軽微。
2026年4月30日取締役会決議、2026年5月19日割当。第16回(160,000個)・第17回(60,000個)合計で最大6,426百万円の調達を計画。
資金使途はEthereumトレジャリー事業・ブロックチェーン関連事業・経営基盤強化費用。割当先はFCファイナンスソリューション1号投資事業有限責任組合、株式会社a'gil、Fracton Ventures株式会社、田原弘貴、田中遼、坂井豊貴。
旧経営陣下で実施された子会社・資産の移転等に関する事案について、資産回復・責任追及に向けた法的対応を継続。長期貸付金2,060百万円に対して全額貸倒引当金を計上しており、回収実現時には財務改善効果が見込まれるが、訴訟の長期化・費用増大リスクも存在する。
最終更新: 2026年7月19日

