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ALSOK株式会社

2331東証プライムサービス業

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事業内容

ALSOK株式会社(旧綜合警備保障)は1965年創業の日本警備業界大手。機械警備・常駐警備・警備輸送・ホームセキュリティを中核とするセキュリティ事業(売上高構成比70.5%)を軸に、ビル管理・設備工事・防災を担うFM事業等(同15.6%)、在宅・施設介護を提供する介護事業(同9.3%)、東南アジア7か国で展開する海外事業(同4.7%)の4セグメントを運営する。

連結子会社92社・持分法適用会社12社を擁し、法人・個人・公共機関を幅広く顧客基盤とする。2025年7月に商号をALSOK株式会社へ変更し、ブランド統一による企業価値向上を推進している。

ビジネスモデル

機械警備・ホームセキュリティ・警備輸送等の主力サービスは長期継続契約(2026年3月末時点で合計1,408千件)に基づく月額料金収入が主体であり、解約率が低く収益の予見性が高い。この安定インフラを活用してITレスキュー・設備レスキュー・ユーザーレスキュー等の付加価値サービスを積み上げ、ARPU向上を図る。

FM・介護事業はM&Aによる規模拡大と運営効率化で収益性を改善する戦略を採る。

企業の強み

2026年3月末時点の長期契約件数は1,408千件(前期比2.7%増)。機械警備600千件・HOME ALSOK536千件・警備輸送94千件等、複数サービスにわたる継続契約が月額収入を安定的に積み上げる。この契約基盤は競合が短期間で模倣困難な参入障壁として機能している。

2026年3月期の売上高は597,026百万円(前期比8.2%増)、営業利益は46,919百万円(同16.7%増)、親会社株主帰属当期純利益は33,262百万円(同22.7%増)でいずれも過去最高を更新。売上高は16期連続増収・15期連続過去最高更新という実績が蓄積されている。

2025年9月に富士通ホーム&オフィスサービスの施設管理事業を承継、2026年3月に平和管財株式会社(株式60%取得)を連結子会社化するなど積極的なM&Aを実行。FM事業等の売上高は92,984百万円(前期比16.6%増)、営業利益は11,276百万円(同23.0%増)と高成長を実現し、警備依存からの収益分散が進んでいる。

エンヴァリスの着眼点

2022年以降の刑法犯認知件数4年連続増加・強盗事件多発という外部環境が警備需要を押し上げる中、同社は価格改定を着実に浸透させ、2026年3月期の営業利益率は7.9%(前期7.3%)に改善。2027年3月期予想では営業利益55,700百万円(前期比18.7%増)と一段の利益率向上を見込む。

外部追い風が継続する間に価格改定の定着と生産性向上を完遂できるかが中期的な収益水準を左右する。

海外事業の売上高は前期比4.3%増の27,983百万円と成長を続けるが、営業損失は前期の547百万円から1,110百万円へ拡大した。インドネシアでのPT.ALSOK BASS Indonesia吸収合併等の統合コストが重荷となっている可能性がある。

東南アジアの安全安心ニーズ拡大という市場環境として追い風はあるものの、損失拡大が続く場合は投資対効果の説明責任が問われる局面となる。

2026年3月期末の短期借入金は前期比24,751百万円増の37,227百万円、長期借入金も11,078百万円増の12,406百万円となり、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は前期34.6%から98.7%へ急上昇した。FM事業等のM&Aによる事業基盤強化は評価できるが、借入増加ペースと営業キャッシュ・フロー(53,786百万円)のバランス、および2026年3月締結の金銭消費貸借契約に付された財務コベナンツの遵守状況を継続的に注視する必要がある。

成長戦略

警備インフラを核に、M&A・DX・海外展開で「強靭な綜合安全安心サービス業」へ進化

富士通ホーム&オフィスサービス等からの施設管理事業承継(2025年9月)および平和管財の連結子会社化(2026年3月)により、FM事業等の売上高は92,984百万円(前期比16.6%増)・営業利益11,276百万円(同23.0%増)に拡大。引き続きM&Aによる規模拡大とEV充電設備等サステナビリティ関連サービスの拡充を推進。

ALSOKユーザーレスキュー(2025年12月開始)・物理ペネトレーションテスト(2025年9月開始)等の新サービスを順次投入。既存インフラを転用することで低コストでサービス領域を拡大し、機械警備事業の売上高は184,087百万円(前期比6.0%増)に成長。ドローン活用事業サービスの拡大も継続中。

職員配置の適正化・介護支援ロボット活用等DXにより施設運営の生産性を向上させた結果、介護事業の営業利益は2,238百万円(前期比49.4%増)と大幅改善。統一ブランド『ALSOKの介護』のもとサービス拡充を推進。

2026年4月にはALSOK介護が大和ハウスライフサポート・大和リビングケアの全株式取得契約を締結し、規模拡大を図る。

インドネシアでPT.ALSOK BASS Indonesia Security Servicesを吸収合併(2026年4月)し、ASEAN展開を強化。売上高は27,983百万円(前期比4.3%増)と成長するが、営業損失は1,110百万円に拡大。

日本で培ったノウハウをもとに国ごとに最適なサービスを提供し、早期の収益化を目指す。

常駐警備の省人運営モデルへの転換、機械警備・FM事業でのAI活用による業務可視化・標準化、バックオフィスBPRを推進。2025年9月開催の大阪・関西万博や東京2025世界陸上競技選手権大会の警備対応を通じて大規模イベント警備のノウハウを蓄積。

2026年9月の第20回アジア競技大会(愛知・名古屋)への対応も推進中。

最終更新: 2026年7月19日