事業内容
株式会社CAICA DIGITALは、50年超の金融機関向けシステム開発の知見を持つCAICAテクノロジーズを中核とするITサービス事業を収益基盤とし、暗号資産・NFT販売所を運営する金融サービス事業、および2025年10月に子会社化した株式会社ネクスによるIoT関連事業を展開する純粋持株会社である。主要顧客は東京海上日動火災保険、日本IBM、楽天グループ等の大手企業で、売上高の99%超をITサービス事業が占める。
2025年10月期の連結売上高は5,195百万円。金融サービス事業の縮小・整理を進める一方、DXソリューションサービスとIoT事業の拡大により事業ポートフォリオの転換を図っている。
ビジネスモデル
収益の中核はCAICAテクノロジーズによるシステム開発・保守・コンサルティングの受託収益であり、2025年10月期の売上高5,195百万円のうち5,194百万円をITサービス事業が占める。利益率向上を目的に高単価案件の選別受注を継続しつつ、大手海外ベンダーと提携したDXソリューションのフルSI提供(プロダクト販売・コンサル・開発・保守)へ上流シフトを推進。
新たにネクスのIoT通信機器販売・ソリューション提供が加わり、収益多様化を図る。
企業の強み
創業以来50年超にわたり金融機関向けシステム開発を手掛け、東京海上日動火災保険(615百万円、11.9%)、日本IBM(548百万円、10.6%)、楽天グループ(543百万円、10.5%)など大手企業との継続的な取引関係を有する。フィンテック・DID/VC等の先端技術領域でも新規受注を獲得している。
2025年10月期末の自己資本比率は84.2%(前期末68.4%)、2026年10月期第1四半期末は85.1%と極めて高水準を維持。負債合計は676百万円(前期比11.7%減)と低水準であり、M&Aや新規投資に対応できる財務余力を保持している。
2025年10月16日付でIoT通信機器開発・販売を手掛ける株式会社ネクスを完全子会社化。2026年10月期第1四半期のIoT関連事業売上高は255百万円、営業利益37百万円を計上。
5G RedCap対応製品「UNX-35GL」を2026年1月に販売開始し、製造業・物流・農業等の幅広い分野での需要を取り込む体制を整えた。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年10月期中間期(2025年11月〜2026年4月)の売上高は2,989百万円(前年同期比17.5%増)。ITサービス事業が2,557百万円(同0.1%増)と横ばいながら、当中間期より連結開始したIoT関連事業(ネクス)が435百万円を新規寄与し全体を牽引した。
営業利益は52百万円(同103.2%増)、経常利益は71百万円(同120.0%増)と本業収益力は着実に改善。一方、善光総研子会社化に伴うのれん減損207百万円の計上により親会社株主帰属の中間純利益は52百万円(前年同期551百万円)に急減。
通期予想は売上高6,166百万円・営業利益107百万円で据え置き。過去5期の赤字から2024期に黒字転換し、2025期・2026期中間期と改善基調が継続している。
外部要因として企業のDX投資需要は堅調だが、米国通商政策の不確実性や物価上昇が先行き不透明感を高めている。
成長戦略
介護DX・IoT・Web3の融合によるソリューション型ビジネスへの転換加速
2026年2月6日に株式交付により子会社化完了。介護事業者向けDXソリューション・業務支援・IoT見守りソリューションを展開し、CAICAテクノロジーズのDX開発力・ネクスのIoT技術と組み合わせた「介護IoTデータ経済圏」の構築を推進。損益連結は第3四半期(2026年3月)から開始予定。
ネクスとの共同PoCでWeb3型M2M基盤フェーズ3を完了し技術的有効性を確認。2026年4月にはステーブルコイン基盤PoCフェーズ1を完了。IoT機器間の自動決済・データ流通経済圏の形成を目指し、自動運転・スマートシティ・産業IoT等への展開を視野に入れる。
2026年7月1日を効力発生予定日として、CAICAテクノロジーズのDXソリューション事業・セキュリティソリューション事業・投資有価証券等管理事業を吸収分割により承継。経営資源の集約・顧客対応機能の一体化・意思決定の迅速化を図り、ソリューションサービス型ビジネスへの転換を加速する。
CAICAテクノロジーズにおいて生成AIを活用した「AI駆動型開発」サービスを開始。設計・開発・テスト各工程の生産性・品質向上を図り、顧客企業のDX推進・開発効率化ニーズに対応。既存のシステム開発実績・ノウハウと生成AIを組み合わせることで高付加価値化を目指す。
2026年1月より販売開始した5G RedCap対応USBドングル型データ端末「UNX-35GL」は、低消費電力・低コストを実現しIoT機器の5G化を促進。サービス提供事業者・販売パートナーからの実案件を前提とした問い合わせ増加および評価機貸出件数の増加が確認されており、市場からの関心が高まっている。
最終更新: 2026年7月17日

