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伊藤ハム米久ホールディングス株式会社

2296東証プライム食料品

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伊藤ハム米久ホールディングス株式会社2296

事業内容

伊藤ハム米久ホールディングスは、2016年に伊藤ハムと米久の経営統合により設立された持株会社。当社、子会社52社、関連会社9社で構成され、加工食品事業(ハム・ソーセージ・調理加工食品)と食肉事業(国内外の食肉生産・販売)を二本柱とする。

国内では伊藤ハム・米久の両ブランドを擁し、海外ではニュージーランドのANZCO FOODS LTD.を通じて北米・欧州向けに牛肉・羊肉を販売。2026年3月期の連結売上高は1,071,381百万円に達し、食肉事業が売上高の約63%を占める。

ビジネスモデル

加工食品事業では自社工場でハム・ソーセージ等を製造し、家庭用・業務用チャネルへ販売する。食肉事業では国内の豚・鶏の生産から卸売まで一貫して手掛け、海外ではANZCO FOODSが牧場から輸出販売まで統合。

価格改定・コスト削減・リスク管理高度化により利益率を管理し、キャッシュ・マネジメント・システムでグループ資金を集中運用する。

企業の強み

伊藤ハムと米久という国内認知度の高い二大ブランドを保有し、伊藤ハム販売・伊藤ハムミート販売東西の販売子会社を通じた全国営業網を構築。家庭用主力商品のブランド力強化と消費者キャンペーンにより市場シェア拡大を継続的に推進している。

2017年に100%子会社化したニュージーランドのANZCO FOODS LTD.を通じ、北米向け牛肉・欧州向け羊肉の販売網を保有。2026年3月期は同社の収益性改善が食肉事業の経常利益84.3%増に大きく貢献し、国内事業に依存しない収益多様化を実現している。

2026年3月期に28,573百万円の設備投資を実施。加工食品事業では静岡県三島市に新工場を建設中(2026年度下期稼働予定)で20,072百万円を投じ、食肉事業でも7,529百万円を投資。継続的な生産能力増強・合理化により中長期的なコスト競争力の底上げを図っている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は28,456百万円(前期比45.4%増)、親会社株主帰属当期純利益は20,225百万円(同54.4%増)と、2022年3月期以来の高水準を回復。食肉事業の経常利益が84.3%増と牽引した。

ただし、アンズコフーズの決算期変更(15か月計上)という一時的要因が含まれており、実力ベースの利益水準の見極めが必要。

加工食品事業は売上高398,553百万円(前期比0.6%減)、経常利益9,410百万円(同3.1%減)と減収減益。消費者の節約志向による販売数量の低迷に加え、原材料費・物流単価の上昇が収益を圧迫している。

2027年3月期予想でも売上高1,040,000百万円(前期比2.9%減)、営業利益27,000百万円(同5.1%減)と保守的な見通しを示しており、加工食品事業の回復が全体業績の鍵を握る。

2026年3月期の年間配当は記念配当を含む1株当たり320円(配当性向89.8%)と異例の高水準。普通配当ベースでは145円(DOE3.1%)であり、2027年3月期予想の155円(DOE3.2%目標)への累進配当継続方針は評価できる。

一方、配当金総額18,158百万円に対し営業CFは13,663百万円にとどまり、借入金増加で配当を賄う構図には注意が必要。

成長戦略

長期経営戦略2035・中期経営計画2026に基づく収益力強化と持続的成長

国産豚肉・鶏肉のリスク管理強化による採算性改善を継続。アンズコフーズの決算期統一(3月期)により連結管理精度を向上させ、北米・欧州向け食肉販売の収益性改善を持続的な成長ドライバーとして位置づける。

家庭用主力商品のブランド力強化・市場シェア拡大と、商品新陳代謝の推進による収益性改善を図る。原材料費・物流費上昇への対応として価格転嫁と内部コスト削減を並行推進。消費者需要低迷が続く中、販売数量回復が課題。

2026年3月期の有形固定資産取得支出は22,945百万円(前期比23.6%増)、建設仮勘定は19,246百万円(前期9,470百万円から倍増)と積極投資を継続。生産コスト削減と品質向上を通じた競争力強化を目指す。

中期経営計画2026において普通配当を対象としたDOE3.0%以上・累進配当を配当方針に掲げる。2026年3月期普通配当145円(DOE3.1%)を実現し、2027年3月期は155円(DOE3.2%目標)を予定。

最終更新: 2026年7月19日