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滝沢ハム株式会社

2293東証スタンダード食料品

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滝沢ハム株式会社2293

事業内容

滝沢ハム株式会社は1950年創業、栃木県栃木市に本社を置く食肉・食肉加工品メーカーである。事業は食肉加工品(ハム・ソーセージ等)、惣菜その他加工品(レトルト食品・惣菜等)、食肉(仕入・加工・販売)の3部門で構成され、連結子会社の株式会社ワールドフードサービスが飲食店(コーヒーショップ)を運営する。

2026年3月期の売上高は26,565百万円で、食肉部門が41.8%、食肉加工品部門が38.4%、惣菜その他加工品部門が19.4%を占める。東京証券取引所スタンダード市場に上場。

プリマハムとの業務提携を通じたプライベート商品開発にも取り組んでいる。

ビジネスモデル

自社工場(泉川工場・西方工場等)での製造と外部からの食肉仕入を組み合わせ、ハム・ソーセージ等の高付加価値加工品から食肉の仕入販売まで幅広く手掛ける。売上原価率は86.7%と高く、製造コストの管理が収益性を左右する構造。

販売チャネルはスーパー等の小売向けに加え、コンビニエンスストア・通販・業務用(中食・外食)向けへの拡大を進めている。

企業の強み

1976年にオランダで開催された国際食肉ハムオリンピックにおいて、日本で初めて金メダルを受賞した実績を持つ。マイスター直伝の技術を継承し、独自技術の商品化を継続している。大谷石採掘跡を活用したイタリア式生ハム生産など、差別化された製造技術の蓄積が強みである。

栃木市内の泉川工場・西方工場を中核に、食肉加工品・惣菜・食肉の各部門を自社工場で一貫生産する体制を構築している。2026年3月期の設備投資は357百万円で機械設備の入替・改修を継続実施。FSSC・ISO活動を活用した品質管理体制も整備されている。

プリマハムとの業務提携に基づき、小売向けおよび外食向けのプライベート商品開発を実施している。提携を通じた商品ラインアップの拡充と販路補完が図られており、コンビニエンスストア・通販チャネルへの展開にも取り組んでいる。

エンヴァリスの着眼点

2022年3月期から2026年3月期の5期間で営業黒字を達成したのは2022期(107百万円)と2024期(144百万円)の2期のみ。2026年3月期の営業損失は383百万円と前期(432百万円)から改善したものの、売上高営業利益率はマイナス1.4%にとどまる。

外部要因として輸入牛肉をはじめとする原材料価格の高止まりやエネルギーコスト上昇が継続しており、コスト転嫁の遅れが構造的な収益圧迫要因となっている。

会社は2027年3月期通期に売上高27,900百万円(前期比5.0%増)、営業利益80百万円の黒字転換を予想している。しかし第2四半期累計では営業損失60百万円を見込んでおり、下期に大幅な改善を想定する計画となっている。

円安長期化・地政学リスク拡大・個人消費の節約志向継続など外部環境の不透明感が強く、予想達成には商品開発・コスト削減施策の着実な実行が不可欠である。

2026年3月期の営業キャッシュ・フローは475百万円と前期(3百万円)から大幅改善したが、その主因は棚卸資産の減少(365百万円)や売上債権の減少(138百万円)といった運転資本の圧縮であり、投資活動では投資有価証券売却収入437百万円が寄与した。本業の稼ぎ出す力を示す営業利益ベースでは依然赤字が続いており、現金及び現金同等物の期末残高は1,640百万円と改善したものの、自己資本比率は27.7%と低水準で財務基盤の脆弱性は解消されていない。

成長戦略

商品開発・コスト構造改革・調達多様化の6施策で2027年3月期黒字転換を目指す

消費者の節約志向が続く中でも選ばれる商品づくりを推進。安全・安心で価値ある新商品の開発と販売促進強化によりブランド価値と市場競争力の向上を図る。惣菜その他加工品部門では新商品導入により2026年3月期に前期比0.2%増を達成。

FSSC・ISO活動を活用した品質安定、生産ラインの集約と商品の絞り込みによる効率化、生産プロセスの見直しにより持続的なコスト削減と生産性向上を推進。2026年3月期の販売費及び一般管理費は3,908百万円と前期(4,173百万円)から265百万円削減。

地政学リスクや為替変動による調達環境の不安定化に対応するため、原産地・規格変更を含む柔軟な調達戦略と調達先の多様化によるリスク分散を推進。輸入ポーク取扱減少が食肉部門の減収要因となっており、調達先多様化の実効性向上が課題。

人手不足が続く中、働き方改革の推進、生産現場の省力化・自動化、教育・研修の充実による人材育成、社員満足度向上に向けた職場環境整備に取り組み、持続的成長を支える人材基盤の強化を進める。人件費増加はコストアップ要因として継続中。

2026年3月期に投資有価証券売却収入437百万円を計上し、現金及び現金同等物の期末残高を1,640百万円(前期比51.7%増)に改善。本業の赤字を補完する財務的な手当てとして機能したが、保有残高は1,553百万円まで減少しており継続的な活用余地は限定的。

2025年3月期・2026年3月期と無配が続いたが、2027年3月期は期末配当20円(年間20円)の復配を予想。配当性向51.3%を見込む。黒字転換予想を前提とした株主還元再開であり、業績予想の達成が前提条件となる。

最終更新: 2026年7月19日