事業内容
福留ハム株式会社は1948年創業、広島を本拠地とするハム・ソーセージ等の食肉加工品メーカーです。加工食品事業(ハム・プレスハム・ソーセージ・惣菜等の製造販売)と食肉事業(食肉・食肉包装加工製品の仕入・販売)の2セグメントで構成され、連結売上高23,756百万円(2026年3月期)のうち食肉事業が約57%を占めます。
子会社2社(㈱福留・佐賀県枝肉出荷㈱)が原料供給を担い、広島工場・熊本工場等の製造拠点と全国の営業網を通じて、スーパー・量販店・外食等の法人顧客を主要顧客層としています。東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。
ビジネスモデル
加工食品事業では自社工場でハム・ソーセージ等を製造し、量販店・外食・ギフト向けに販売することで製造マージンを獲得します。食肉事業では子会社からの原料調達を含む仕入・卸売により薄利多売型の収益を積み上げます。
2025年10月締結のトリゼンフーズ・双日食料との業務提携を通じ、クロスセル・OEM製造受託・共同商品開発による収益多様化を図っています。
企業の強み
国産豚肉と塩のみで仕上げた「MIRAI(ミライ)」シリーズは約3年の研究開発の末に2025年1月発売。生産重量・販売額ともに計画以上に伸展し、取扱店舗も拡大中です。
2026年3月にはボロニアソーセージを追加発売し、ラインアップを拡充。増産に向けた積極的な設備投資も実施しており、加工食品事業の収益柱として機能し始めています。
広島工場・熊本工場・岡山昴工場等の複数製造拠点を保有し、西日本を中心に全国へ供給できる生産体制を有します。2026年2月に本社・研究開発センターを広島工場へ集約完了し、製造・開発・管理の一体運営を実現。ルート営業5拠点のサテライト化も完了し、営業管理業務の効率化が図られています。
2025年10月に締結した業務提携(2年間、自動更新条項付き)により、トリゼンフーズとの西日本クロスセル、双日食料・ミートワンとの東日本販路拡大を推進中です。業務提携委員会でPDCAを回し、クロスセル案件の具体化・成約実績が出始めており、自社単独では到達困難な顧客層へのアクセスが可能となっています。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期25,193百万円をピークに2期連続で減少し、2026年3月期は23,756百万円(前期比3.5%減)。外部要因として輸入肉・国内豚牛肉相場の高値不安定推移と消費者の低価格志向強化が食肉事業の販売重量・販売額を圧迫した。
営業損失は794百万円と前期の621百万円から悪化し、5期連続赤字。一方、固定資産売却益481百万円・投資有価証券売却益462百万円・役員退職慰労金免除益292百万円の特別利益計1,237百万円により税金等調整前当期純利益341百万円・当期純利益317百万円と黒字転換。
包括利益も641百万円のプラスに転じ、自己資本比率は14.7%から19.6%に改善した。2027年3月期は売上高25,600百万円・営業利益160百万円の黒字転換を会社予想として開示している。
成長戦略
4カ年事業再構築計画の7施策を並行実行し、2027年3月期の営業黒字転換を目指す
健康志向消費者向けの無塩せき商品「MIRAI」が生産重量・販売額ともに計画超で伸展。増産に向けた積極的設備投資を継続しつつ営業強化による販売拡大を推進。加工食品事業の収益の柱として位置づけ。
食肉事業では仕入条件・相場連動の納品価格見直しにより卸売粗利が改善。加工食品事業では歩留まり改善・アイテム削減・コスト上昇に応じた価格改定を実施し採算改善効果が徐々に表れている。
本社・研究開発センターの広島工場移転集約(2026年2月完了)、小倉工場閉鎖(2025年12月末)、ルート営業5拠点のサテライト化完了。本社不動産は2026年3月に売却済み。総人件費も計画通り削減達成。
プログラム開発が終了し稼働テスト段階へ移行。2026年10月稼働開始予定で計画通り進捗。導入後は生産管理・物流管理・販売管理・バックオフィス業務の大幅な効率化・省力化を見込む。
機能集約・業務効率化に伴う基準人員見直しと配置転換により総従業員数(パートタイム・派遣含む)を大幅削減。同時に新卒採用・処遇改善(賃上げ)にも計画通り取り組み、安定的な人材確保と人的資本の活性化を実現。
双日食料・ミートワンとの東日本中心の販路拡大、トリゼンフーズとの西日本中心のクロスセルを業務提携委員会のPDCAで推進。クロスセル案件が徐々に具体化・成約し始めている。
トリゼンフーズ・双日食料と共同で当社製造設備を活用した外食・量販店向け新商品の共同開発・製造・販売を推進。3社の販路を活かした共同販売強化により商談が徐々に具体化・成約している。
最終更新: 2026年7月19日

