事業内容
丸大食品グループは、1954年創業の総合食品メーカーで、東証プライム上場。連結子会社23社・関連会社1社で構成され、「燻製屋」シリーズ等のハム・ソーセージや調理加工食品を手掛ける加工食品事業(売上高160,500百万円)と、牛肉・豚肉・鶏肉等の加工・販売を行う食肉事業(売上高77,763百万円)を2本柱とする。
量販店・コンビニエンスストア・外食産業向けに幅広い商品を供給し、ファミリーマートへの販売が売上高の約10%を占めるなど、大手流通との取引基盤を持つ。
ビジネスモデル
自社工場での製造(加工食品事業の生産高184,158屯)を基盤に、量販店・コンビニ・外食産業向けに製品を供給する見込み生産型モデル。原材料高騰局面では価格改定を実施しつつ、生産合理化・物流効率化によるコスト削減を並行推進することで利益を確保する。
研究開発費711百万円を投じた商品開発力と、グループ内の食肉事業との協業による販路拡大が収益構造を支える。
企業の強み
発売30周年を迎えた「燻製屋」シリーズは新フレーバー3種投入・パッケージ刷新で継続的に販売拡大。「サラダチキン」「SWEET CAFE」「Little Asia」等の健康・デザート分野も伸長し、ハム・ソーセージから調理加工食品・デザート・飲料まで多様な商品ラインアップを保有する。
2026年3月期末の自己資本比率は61.1%(前期比6.4%上昇)、有利子負債は81億44百万円減少。キャッシュ・フロー対有利子負債比率は1.1年、インタレスト・カバレッジ・レシオは39.0倍と財務健全性が高く、当座貸越未実行残高322億70百万円を含む420億66百万円の流動性を確保している。
加工食品事業(売上高160,500百万円)と食肉事業(売上高77,763百万円)を併せ持ち、原料調達から製品販売まで一貫した事業展開が可能。丸大ミート・丸大フード・ミートサプライ等のグループ子会社を通じ、量販店・外食産業向けに多様な業態で販売チャネルを構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期218,610百万円から2026年3月期238,396百万円へ5期で+9.1%増加。営業利益は2022年3月期△865百万円・2023年3月期△1,400百万円の赤字から2024年3月期3,117百万円・2025年3月期5,469百万円・2026年3月期7,504百万円と3期連続で大幅改善。
2026年3月期は価格改定の定着・コスト削減効果・両セグメントの増収が重なり営業利益率3.1%を達成。外部要因として原材料価格高騰・人件費・物流費上昇が続く中、価格転嫁の浸透が収益改善の主因。
当期純利益は投資有価証券売却益(5,041百万円)の計上により9,786百万円と前期比78.3%増となったが、2027年3月期は特別利益剥落により6,400百万円(△34.6%)への減益を予想。
成長戦略
2026年4月起点の三ヵ年中計で収益構造改革・成長投資・株主還元の三位一体を推進
2026年4月起点の三ヵ年数値計画を策定。「新たな顧客価値の創造」「収益構造の改革」「事業領域の拡大」「人財の育成」「持続可能な社会への貢献」の5基本方針のもと、2027年3月期売上高245,000百万円・営業利益8,000百万円を第一目標とする。
資本コストと株価を意識した経営を徹底し、ROE・PBRの改善を図る。
「燻製屋」シリーズの新フレーバー投入・パッケージ刷新、「サラダチキン」等健康志向商品の拡販、デザート・飲料・ヨーグルト類のコンビニ・量販店向け新商品投入を継続。価格改定効果の定着とコスト削減の複合効果で加工食品事業のセグメント利益率4%台維持を目指す。
豪州産牛肉の量販店向け取扱い拡大、国産ブランド豚肉の外食産業向け強化、ASF等の輸入リスクへの代替品確保体制の整備を推進。相場高に対応した適正価格販売の徹底によりセグメント利益率の改善を図る。2026年3月期は前期比39.2%増益(689百万円)を達成したが、利益率0.9%からの更なる改善が課題。
2027年3月期より中間配当制度を導入(定款変更を2026年6月定時株主総会に付議)。配当方針をNOPATの35%目安に変更し、予測可能性の高い株主還元を実現。
1株当たり下限30円を維持しつつ、2027年3月期は80円配当(配当性向30.4%)を予想。自己株式取得(上限13億円)と合わせた総還元性向30%以上の維持を目標とする。
最終更新: 2026年7月19日

