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林兼産業株式会社

2286東証スタンダード食料品

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林兼産業株式会社2286

事業内容

林兼産業は1941年創業の山口県下関市を本拠とする食糧品メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場。連結子会社6社・持分法適用関連会社2社を含む9社グループで、養魚用・畜産用配合飼料の製造販売から、機能性素材(エラスチン・ヒシエキス・アスコフィランHS)、加工食品、自社ブランド「霧島黒豚」を中心とした食肉まで幅広く手掛ける。

飼料の生産から食品の販売まで垂直統合した事業構造を持ち、水産養殖業者・畜産農家・食品メーカー・量販店等を主要顧客とする。

ビジネスモデル

飼料事業では養魚用・畜産用配合飼料を製造・販売し、その販売先で生産された水産物を買い取り再販することで川上から川下まで収益を確保する。食品事業では自社農場で肥育した「霧島黒豚」の食肉販売に加え、天然物由来の機能性素材を研究開発・製造し国内外に販売する高付加価値モデルを展開。

両事業の連携により原材料調達から最終製品販売までの付加価値を内製化している。

企業の強み

連結子会社キリシマドリームファーム(肥育)・都城ウエルネスミート(と畜)・林兼フーズ(加工)が連携し、飼料供給から食肉加工まで一貫した生産体制を構築。2026年3月期に「霧島黒豚」の農場肥育成績改善が寄与し、食品事業のセグメント利益は846百万円と前期比82.7%増加した。

エラスチン・ヒシエキス・アスコフィランHSの3素材について科学的エビデンスを蓄積し、膝関節・血管・排尿に関する機能性表示食品の届出が受理済み。新素材「ボケエキス」も上市し、研究開発費186百万円(食品事業)を投じて特許出願・学術発表を継続している。

飼料事業内のアクアメディカル・ラボは、ブリ属ベコ病・ノカルジア症・エドワジエラ症など難治性魚病の対策方法を確立し、日本で唯一の対策技術保有者と有報に記載。ノカルジア症・エドワジエラ症対策は特許申請中であり、水産庁の養殖業成長産業化提案公募型実証事業にも2課題が採択されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は養魚用飼料の販売数量減少等により売上高が45,586百万円(前期比7.5%減)と減収となった一方、営業利益は1,316百万円(前期比22.4%増)、当期純利益は1,275百万円(同20.8%増)と増益を達成。「霧島黒豚」の肥育成績改善と売上原価の圧縮(前期43,605百万円→当期39,448百万円)が利益率向上に寄与しており、売上高営業利益率は2.2%→2.9%へ改善した。

2027年3月期の会社予想は売上高48,500百万円(前期比6.4%増)の一方、営業利益1,000百万円(同24.1%減)、経常利益1,200百万円(同28.3%減)と大幅な利益減少を見込む。外部要因として国際情勢を背景とした原材料・エネルギーコストの高止まりや為替相場の不安定化が挙げられており、2026年3月期に実現した収益改善の持続性に不透明感が残る。

自己資本比率は42.7%→48.1%へ改善し、1株当たり純資産も1,395円72銭→1,661円53銭へ上昇。一方、営業キャッシュ・フローは1,114百万円→714百万円へ減少し、現金及び現金同等物の期末残高は3,146百万円→1,951百万円(前期比38.0%減)と大幅に低下。

売上債権の増加(1,271百万円)と法人税等支払額の増加(419百万円→774百万円)が主因であり、手元流動性の動向は引き続き注視が必要。

成長戦略

Challenge2028のもと株主還元強化・ROIC向上・人的資本投資の3重点戦略を推進

2026年4月から新たな中期経営計画Challenge2028(2027年3月期~2028年3月期)を策定。資本コストをより強く意識した経営へ深化させ、事業ポートフォリオの「選択と集中」を通じて株主還元強化・収益性(ROIC)向上・人的資本投資強化の3重点戦略を推進する。

農場肥育成績の継続的改善により食品事業セグメント利益は2026年3月期に前期比82.7%増の846百万円を達成。食品安全国際認証(SQF)取得によるブランド価値向上と豚肉販売数量の増加を継続的に推進し、食品事業の収益柱としての地位確立を図る。

2026年3月期の期末配当は43円(前期25円から大幅増額)を実施し、配当性向は28.0%へ上昇。2027年3月期予想配当は45円(配当性向30.6%予想)とさらなる増配を計画。財務健全化の進捗を背景に安定配当の継続と株主還元強化を明確に打ち出している。

ヒシエキス等天然物由来機能性素材の国内向け販売数量は2026年3月期に減少したが、機能性表示食品としての提案推進や海外展開を継続。独自研究開発基盤を活かした高付加価値製品の拡販により食品事業の収益多様化を図る。

最終更新: 2026年7月19日