事業内容
モロゾフ株式会社は1931年神戸創業の洋菓子メーカーで、チョコレート・クッキー等の干菓子群、チーズケーキ・プリン等の洋生菓子群を中心に製造・販売する。直営店35店舗・準直営店141店舗の販売網を持ち、百貨店等を主要チャネルとする。
子会社として株式会社鎌倉ニュージャーマン(国内)およびVISUAL HONG KONG LIMITED(香港)を有する。連結売上高36,273百万円のうち洋菓子製造販売事業が約94%を占め、残りを直営28店舗の喫茶・レストラン事業が担う。
バレンタイン・クリスマス等のギフト需要を主要顧客基盤とし、東証プライム市場上場企業。
ビジネスモデル
自社工場(西神工場・船橋工場等)で洋菓子を製造し、百貨店内の直営・準直営店舗を通じて消費者に直接販売するSPA(製造小売)型の収益構造を持つ。ギフト需要(バレンタイン・中元・歳暮)が売上の季節変動を生む一方、焼菓子の「手土産・自分へのご褒美」需要を通年で取り込む戦略へシフト中。
喫茶・レストラン事業(28店舗)はブランド体験の場としても機能する。
企業の強み
1931年創業以来90年超にわたり培ったブランド認知と製造ノウハウを保有。チーズケーキ・カスタードプリンなど長年の定番商品群に加え、ガレット オ ブール(2020年ブランド誕生)等の新ブランドも展開。研究開発費392百万円(2026年1月期)を投じ、年間を通じた新商品開発力を維持している。
直営店35店舗・準直営店141店舗の計176店舗を百貨店等の高集客チャネルに展開。CUSTA(日本橋三越本店等3店舗)、太陽のガレット(西武池袋本店)など新ブランド専門店を主要百貨店に順次出店しており、プレミアム立地での販売力を有する。
2026年1月期末の自己資本比率は70.6%と高水準を維持。純資産19,873百万円に対し有利子負債は限定的であり、約83億円の大型設備投資(新船橋工場・西神第2工場)をシンジケートローンと自己資金で賄いながらも財務健全性を保っている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023期32,506百万円→2024期34,934百万円→2025期36,018百万円→2026期36,273百万円と緩やかな増収基調を維持。一方、営業利益は2023期2,424百万円→2024期2,474百万円とほぼ横ばいの後、2025期2,059百万円→2026期1,265百万円と急落。
カカオを中心とした原材料価格高騰が売上原価率を押し上げ(2026期51.7%、前期比+2.5pt)、当期純利益も2026期643百万円(前期比54.6%減)と大幅に落ち込んだ。
成長戦略
焼菓子を成長エンジンに据え、大型設備投資と新ブランド展開で2032年1月期売上高41,000百万円・営業利益3,000百万円を目指す
焼菓子の生産能力増強を目的に約83億円を投じた新船橋工場の建設および西神第2工場の改修を実施。2026年度稼働開始予定であり、Step2以降のトップライン引き上げの基盤となる。
CUSTA(カスタードスイーツ専門店、3号店まで出店済)、太陽のガレット(2025年9月西武池袋本店に1号店オープン)、ガレット オ ブール等の専門ブランドを複数展開し、焼菓子カテゴリーでの売上シェア拡大を図る。
EXPO2025大阪・関西万博向け限定商品「ミャクミャクナッツクッキー」の発売、神戸須磨シーワールドや神戸ポートタワーとのコラボ商品開発など、テーマパーク・企業連携によるプライベートブランド展開で新市場への参入を推進。
新規導入設備および既存設備の自動化・省人化を推進するとともに、店舗の効率的設計・運営によるローコストオペレーション化を実施。2026期の販売費及び一般管理費比率は44.8%(前期比0.2pt減)と一定の成果を示している。
人事理念の制定、等級制度・賃金制度・評価制度の改定の4本柱で人事制度改革を実行。従業員満足度・エンゲージメント向上と将来のコア人材確保を通じ、組織力強化と持続的成長の基盤構築を目指す。
最終更新: 2026年4月23日

