事業内容
株式会社不二家は1910年横浜元町創業の総合菓子食品グループ。洋菓子事業(直営・FC洋菓子チェーン店850店、レストラン)、製菓事業(ホームパイ・カントリーマアム・ミルキー等の菓子・飲料製造販売)、その他(ライセンス・不動産・事務受託)の3セグメントで構成される。
山崎製パン株式会社の連結子会社として親会社との業務資本提携を活用しつつ、国内市場に加え中国・ベトナム・米国への海外展開も推進。売上高119,558百万円のうち製菓事業が約70%を占める主力セグメントであり、ペコちゃんを中心とした高認知ブランドを基盤に幅広い消費者層へ菓子・飲料を提供している。
ビジネスモデル
製菓事業では自社工場で菓子・飲料を製造し、卸売(山星屋等)・量販店・コンビニ・外食チェーン向けに販売。洋菓子事業では直営・FCチェーン店(850店)での小売販売に加え、広域流通企業向けOEM・海外輸出も展開。
その他セグメントではペコちゃん等キャラクターのライセンス収入・不動産賃貸収入が安定的に積み上がる。山崎製パンとの共同原材料調達・相互OEM生産によるコスト効率化もビジネスモデルの重要な要素となっている。
企業の強み
ホームパイ・カントリーマアム・ミルキー(発売75周年)・ルック・ネクター等、長年にわたり消費者に親しまれた複数のロングセラーブランドを保有。製菓事業売上高は84,067百万円(前期比111.1%増)と力強い成長を示し、ブランド力が販売拡大の基盤となっている。
2008年より山崎製パン株式会社の連結子会社として、共同原材料調達・相互OEM生産・物流共同化等の業務提携を活用。親会社との連携により調達コスト低減・販路拡大・財務安定性の向上が図られており、長期借入金15,000百万円の新規約定も財務基盤強化に寄与している。
当連結会計年度に11,617百万円の設備投資を実施。製菓事業では富士裾野・秦野工場を中心に9,513百万円を投じ、主力生産ラインの有効活用による稼働率最大化と増産を実現。洋菓子事業でも省人化・生産アイテム集約による労務費削減を達成し、増益に貢献した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期104,751百万円から2025期119,558百万円へ5期連続で概ね拡大基調。2026年12月期第1四半期は29,558百万円(前年同期比+5.4%)と増収を確保。
しかし利益面では、価格高騰ピーク時調達のカカオ豆使用による売上原価上昇(20,211百万円)が直撃し、営業利益414百万円(同△59.0%)、経常利益395百万円(同△66.3%)、親会社株主帰属純利益30百万円(同△96.1%)と大幅減益。前年同期には関係会社株式売却益282百万円の特別利益があった点も純利益の比較を歪める要因。
通期予想は変更なく、第2四半期以降のカカオ豆原価率改善による業績回復を見込む。
成長戦略
製菓主力ブランドの増産・海外展開とグミ等新カテゴリー開拓で持続成長を目指す
カントリーマアム・ホームパイ(派生商品「ホームサクッと」をおつまみカテゴリーに投入)・ミルキー75周年多カテゴリー展開・ハートシリーズ等の販促活動を積極化。2026年1Q菓子売上高は19,969百万円(前年同期比+8.2%)と成果が出ている。
グミ製品の拡売による収益基盤拡充を推進。富士裾野工場で製造開始した天然水は需要期の夏場に向けて拡売を計画。飲料事業は2026年1Qに1,235百万円(前年同期比+34.1%)と大幅増収を達成。
北米市場への冷凍ケーキ輸出拡大と、中国子会社(不二家(杭州)食品有限公司)のECチャネル活用による販売拡大を推進。中国は景気低迷の影響を受けながらもポップキャンディ・EC販売が堅調で前年同期実績を上回った。
新生産設備導入による省人化・生産ラインレイアウト刷新を実施中。減価償却費は1,541百万円(前年同期1,282百万円)と設備投資が進捗。洋菓子事業のセグメント損失は△328百万円(前年同期△394百万円)と縮小傾向にある。
高騰時調達カカオ豆の消費が進むとともに足元の価格も安定傾向にあり、第2四半期以降の原価率は徐々に改善する見込み。通期営業利益予想3,200百万円(前期比+12.6%)は変更なく維持されている。
最終更新: 2026年7月17日

