事業内容
森永製菓グループは、森永製菓㈱と連結子会社15社で構成される総合食品グループ。菓子食品(ハイチュウ・チョコボール・カレ・ド・ショコラ等)、冷菓(チョコモナカジャンボ・ザ・クレープ等)、ゼリー飲料(inゼリー)、通販(おいしいコラーゲンドリンク)を国内で展開するほか、米国でHI-CHEWブランドを育成し、中国・台湾・東南アジア・欧州へのグローバル展開を加速している。
2026年4月には米国最大手モチアイス製造企業MyMo Holdco, Inc.を子会社化し、米国冷菓市場へも参入。売上高236,672百万円(2026年3月期)を誇る東証プライム上場企業。
ビジネスモデル
国内では菓子食品・冷菓・in事業・通販の4事業を自社製造・販売し、価格改定とコストダウンで収益性を管理。海外では米国・中国・台湾を中心にHI-CHEWブランドを展開し、現地生産(森永アメリカフーズ㈱)によるバリューチェーンを構築。
通販事業では顧客データを活用した1to1マーケティングで定期顧客を育成。食料卸売・不動産等の補完セグメントが安定キャッシュを供給する構造。
企業の強み
2026年3月期に菓子食品事業で複数回の価格改定を実施し、営業利益は前期比108.4%増の8,163百万円を達成。冷菓事業も9月の価格改定後も販売好調を維持し、営業利益は前期比16.5%増の4,963百万円。
コストアップ環境下でも増収と価格改定・コストダウンの組み合わせで収益性を着実に改善している。
森永ラムネ(前期比126%)、カレ・ド・ショコラ(113%)、チョコボール(111%)、ザ・クレープ(121%)、アイスボックス(113%)など複数の主力ブランドが前期比2桁成長を達成。1899年創業以来培ったブランド認知と独自の製造技術(ソフトキャンディ・冷凍菓子・ゼリー飲料の3大技術)が競合の模倣を困難にしている。
2026年3月期の自己資本比率は62.8%、ROEは13.0%(株主資本コスト推計7〜8%を上回る水準)。インタレスト・カバレッジ・レシオは203.8倍と財務安全性は高く、JCR長期格付「A」以上を維持。
2024中期経営計画期間で360億円以上の株主還元を目標とし、2014年度から12年連続増配予想という株主還元実績も有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高236,672百万円(前期比3.4%増)・営業利益22,394百万円(同5.3%増)・親会社株主帰属当期純利益17,765百万円(同0.3%増)と5期連続増収・過去最高売上を更新。売上総利益率は40.1%(前期39.3%)へ改善し、価格改定効果が原材料高騰(外部要因)を吸収。
一方、米国事業は関税政策・競争激化・販促費増加で営業利益が前期比57.3%減の1,310百万円と大幅悪化。2027年3月期は売上高257,000百万円(同8.6%増)を予想するが、MyMo統合コスト・のれん償却・DX・人材投資増加により親会社株主帰属当期純利益は16,500百万円(同7.1%減)の減益見通し。
成長戦略
ROICマネジメントと重点領域集中投資・M&Aで2030年グローバル企業への転換を目指す
2026年4月1日付で米国最大手モチアイス製造企業を取得原価20,849百万円で子会社化。米国冷菓の製造・販売バリューチェーンを内製化し、2027年3月期の米国事業売上高を32,800百万円(前期比62.3%増)へ拡大する計画。三菱UFJ銀行から23,937百万円を借入(1年以内返済予定)。
HI-CHEW等の米国需要拡大に対応するため米国第2工場を建設中。2027年3月期の設備投資額は27,120百万円(前期5,936百万円から大幅増)を計画し、同工場に関する減価償却費も2027年3月期予想に織り込み済み。
建設仮勘定は2026年3月期末に18,790百万円(前期3,957百万円)へ急増。
冷菓事業は2027年3月期売上高56,200百万円(前期比5.0%増)・営業利益5,400百万円(同10.7%増)を計画。in事業は32,400百万円(同8.2%増)への回復を目指す。通販事業は広告投資効率化を継続しつつ顧客基盤拡大を図る。価格改定効果(+46.9億円)でコスト増を吸収する計画。
2024中期経営計画期間終了までに2024年度末比で政策保有株式を半減する方針。投資有価証券売却益は2026年3月期に2,923百万円を計上。財務レバレッジ活用によるWACC低減と、ROICマネジメントによる事業ポートフォリオ最適化を並行推進。
最終更新: 2026年7月19日

