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Heartseed株式会社

219A東証グロース医薬品

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Heartseed株式会社219A

事業内容

Heartseed株式会社は2015年に慶應義塾大学発のバイオベンチャーとして設立。iPS細胞から作製した心筋細胞を凝集させた微小組織「心筋球」を重症心不全患者の心臓に移植する「心筋補填療法(Remuscularization)」の実用化を目指す。

対象疾患は世界の死因第一位である心臓病の中でも、5年生存率が約20%と多くのがんより低い重症心不全。リードパイプラインHS-001(開胸投与)の第Ⅰ/Ⅱ相治験(LAPiS試験)で全10例の投与を完了し、次世代品HS-005(カテーテル投与)の治験開始準備も整っている。

医薬品事業の単一セグメントで運営。

ビジネスモデル

現段階の主収益源は、グローバル製薬企業との独占的技術提携・ライセンス契約に基づく開発マイルストン収入。当事業年度(14ヶ月変則決算)の売上高3,026百万円のうち3,025百万円がノボノルディスク・エーエスからのマイルストン収入。

同契約は2025年9月に解消され、HS-001・HS-005の全世界権利が当社に返還済み。今後は日本での条件及び期限付承認取得後の製品販売収益化と、新たなグローバルパートナーとのライセンス契約締結による収益多様化を目指す。

研究開発費はAMED補助金等でも一部補填。

企業の強み

iPS細胞由来心筋球を用いた心筋補填療法(Remuscularization)として、非臨床試験を完了し患者投与での検証に入っている世界的にも数少ない企業の1社。LAPiS試験で全10例の投与を完了し、低用量群52週・高用量群26週データで有効性示唆と良好な安全性(腫瘍形成・難治性不整脈・重篤有害事象なし)を確認。

20年以上の研究成果に基づく心室特異的分化誘導技術、乳酸培地を用いた純化精製技術(腫瘍形成リスク低減)、心筋球作製技術(シングルセル比14倍以上の生着率)、H1fooによる高品質iPS細胞作製技術など複数の独自特許・ノウハウを保有。慶應義塾大学から特許移管・独占的実施権を取得済み。

2025年9月のノボノルディスク・エーエスとのライセンス契約解消により、HS-001およびHS-005に関する全世界の開発・製造・販売権利および知的財産権が当社へ返還。さらに提携期間中に同社が独自開発したノウハウ・知財も追加コストなしで受領し、グローバル展開の選択肢を完全に自社保有。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期に売上高465百万円(マイルストン収入)を計上し営業損失は△75百万円に縮小したが、通期業績予想は売上高467百万円・営業損失△2,207百万円と大幅な赤字を見込む。Q1に売上の大半を計上済みであり、残余3四半期は収入なしで研究開発費等の固定費が継続する構造。

収益化は依然として条件付承認取得後に委ねられている。

今回の決算短信において業績予想を修正した理由として「海外取引の為替影響」が明示された。米国の政策動向や通商問題など外部要因として国際情勢の不透明感が続く中、為替変動が業績予想に直接影響する構造は、グローバル展開を志向するバイオベンチャーとして避けられないリスクである。

為替ヘッジ戦略の開示が限定的な点は投資家にとって留意事項となる。

現時点で最大の触媒はLAPiS試験(HS-001)の全10例データ判読結果の公表と、HS-005の国内臨床試験における患者投与開始の実現可否である。いずれも2026年内の達成が目標とされており、これらのマイルストン達成・未達が株価評価の主要ドライバーとなる。

一方、現預金残高は十分であり、短期的な資金調達リスクは低い。

成長戦略

HS-001承認申請前進とHS-005臨床開始の並行推進でパイプライン価値の具現化を目指す

冠動脈バイパス手術併用の第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(LAPiS試験)で全10例のデータ取り纏めおよび第三者機関によるデータ判読を進行中。結果次第で条件及び期限付承認申請への移行が期待される。

PMDAへの治験届提出を完了し、治験施設および日本ライフライン㈱との連携が順調に進んでいる。2026年上期中の患者への投与開始を目標とし、HS-001より低侵襲な治療選択肢の臨床的検証を開始する。

HS-001・HS-005の全世界権利を単独保有しており、臨床データの蓄積を背景に海外製薬企業等とのライセンス交渉・マイルストン収入の獲得を通じた収益基盤の強化を目指す。為替影響への対応も課題。

最終更新: 2026年7月17日