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株式会社Liberaware

218A東証グロース精密機器

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事業内容

株式会社Liberawareは「見えないリスクを可視化する」をビジョンに掲げ、GPSが届かない「狭く・暗く・危険な」屋内環境に特化した産業用小型ドローン「IBIS」と、3次元化クラウド「LAPIS」・デジタルツインソフトウェア「TRANCITY」を組み合わせたインフラDXソリューションを提供する。製鉄業・鉄道業・電力業・建設業・官公庁を主要顧客とし、ドローン事業(点検ソリューション・機体販売/レンタル)、デジタルツイン事業(データ処理・解析、プラットフォーム)、ソリューション開発事業の3事業を展開。

2024年7月に東証グロース市場に上場。2025年7月期の売上高は1,407百万円。

ビジネスモデル

収益はドローン事業(点検ソリューション286百万円・機体販売/レンタル522百万円)、デジタルツイン事業(データ処理153百万円・プラットフォームライセンス70百万円)、ソリューション開発事業(376百万円)の3本柱で構成。点検ソリューションは継続顧客売上比率59%のリカーリング性を持ち、TRANCITYライセンスは148件(前期末115件)に拡大。

加えて内閣府SBIR国家プロジェクト2件から補助金収入1,603百万円を計上し、経常黒字を確保している。

企業の強み

20cm四方の超小型機体に非線形ロバスト制御・防塵モーター(ニデック共同開発)・高感度カメラ(ソニーSTARVIS搭載)を搭載し、直径50cm配管内飛行も実現。特許4件(筐体耐久性・安全性・旋回効率・離脱可能部)を保有し、競合が容易に模倣できない技術的優位を確立している。

CalTa経由のJR東日本グループ向け売上は2023年7月期74百万円→2024年7月期178百万円→2025年7月期306百万円と急拡大。東京電力HDは売上高の11.3%(160百万円)を占める。

日本製鉄とは2016年の創業期から共同開発を継続しており、重厚長大産業への深い顧客基盤を形成している。

国土交通省管轄の「建設施工DX」(補助金最大交付額4.7億円)および「鉄道施設維持管理」(同52億円)の2件のSBIR国家プロジェクトを受託。2025年7月期に補助金収入1,603百万円を計上し、研究開発費1,604百万円をほぼ全額カバー。技術開発と収益確保を両立する構造を実現している。

エンヴァリスの着眼点

第3四半期累計の営業損失は1,969百万円に対し、補助金収入660百万円(営業外収益)が経常損失を1,349百万円まで圧縮している。売上高1,216百万円に対し販管費が2,483百万円と売上高の約2倍に達しており、補助金なき自律的な収益化には抜本的な売上拡大が不可欠。

通期業績予想を修正(売上高1,700〜1,900百万円、営業損失2,154〜2,311百万円)しており、第4四半期に売上高484〜684百万円の積み上げが必要な状況。補助金依存からの脱却時期が株式評価の核心。

外部要因として、2025年1月の埼玉県八潮市道路陥没事故と2026年3月閣議決定の「下水道法等の一部を改正する法律案」が下水道領域のドローン活用を後押しする追い風となっている。一方、韓国市場は黎明期で市場形成に当初想定より時間を要し、東南アジア等その他地域も本格的な売上寄与は来期以降の見込み。

新規プロダクト「トリノス」もPoC段階で量産展開が遅延しており、成長ドライバーの複数が来期以降にずれ込んでいる点はネガティブ。

第3四半期末の総資産1,460百万円、純資産729百万円、自己資本比率46.6%(前期末53.6%から低下)。現金及び預金は629百万円と前期末比123百万円減少。

第三者割当増資(下水道4社・九州電力)により資本金・資本剰余金が合計1,116百万円増加したものの、四半期純損失1,349百万円の計上で利益剰余金が大幅に毀損。継続企業の前提に関する注記は該当なしだが、赤字継続が続けば追加資本調達の必要性が高まるリスクは残存。

資本金・資本準備金の減少(2026年7月17日効力発生予定)は純資産額に影響なく、機動的な資本政策の布石。

成長戦略

下水道・鉄道・建設の国内新市場開拓と業界連携深化、海外展開・自律型ドローン開発で規模拡大

政府・自治体・下水道業界中核企業4社(日本ヒューム・日水コン・管清工業・山田商会)・業界団体と連携し、累計40か所以上で調査実施。「下水道法等の一部を改正する法律案」(2026年3月閣議決定)による制度整備を追い風に、ドローン点検の標準化と販売拡大を推進。

建設施工DX(補助金最大4.7億円)は主要技術開発・実証を概ね完了し、「LAPIS」を活用した建設施工管理進捗支援サービスの事業化を推進中。鉄道点検(補助金最大52億円)は量産試作機の開発を進行中。両プロジェクトの成果を下水道・電力・橋梁等インフラ維持管理市場へ横展開。

建設・下水道・電力・橋梁等の複数インフラ領域に横断的に適用可能なクラウド型データ連携基盤「LAPIS」を製品化し、デジタルツインプラットフォームとしての収益化を推進。第3四半期累計のデジタルツイン事業売上は239百万円。

韓国大手エネルギー企業への「IBIS2」導入・業務提携・展示会出展を実施。東南アジアは経済産業省・JICA等の公的支援制度を活用し市場開拓中。欧州・香港での展示会出展も実施。ただし韓国市場は黎明期で市場形成に時間を要しており、本格的な売上寄与は来期以降の見込み。

当事業年度にリリースした自動巡視型カメラ「トリノス」はPoC段階にあり、量産展開への移行に想定以上の時間を要している。当事業年度中の本格的な量産展開は慎重に見ており、売上貢献の本格化は来期以降となる可能性がある。

屋内狭小・閉鎖空間を自由に飛行する自律型ドローンの展開、および鉄道・建設現場等の特殊環境に対応したドローンソリューションの開発を継続。研究開発活動と事業活動を並行して推進し、将来の競争優位の源泉を構築。

最終更新: 2026年7月17日