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株式会社エス・エム・エス

2175東証プライムサービス業

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株式会社エス・エム・エス2175

事業内容

株式会社エス・エム・エスは「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」をグループミッションに掲げる。国内では医療・介護/障害福祉従事者向けキャリア支援(キャリア分野)、介護/障害福祉事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」(介護・障害福祉事業者分野)、ヘルスケア・シニアライフ領域の新規事業(事業開発分野)の3分野を展開。

海外ではAPACでのメディカルプラットフォーム事業およびグローバルキャリア事業を運営する。従事者・事業者・エンドユーザーをつなぐプラットフォームを情報インフラと定義し、少子高齢化・人口減少が加速する日本社会の構造的課題に対応したサービス群を提供している。

ビジネスモデル

キャリア分野では医療・介護/障害福祉従事者と事業者のマッチングによる人材紹介手数料および資格取得スクール収益を得る。介護・障害福祉事業者分野ではサブスクリプション型の「カイポケ」を軸に、ファクタリング・タブレット等の有料オプションサービスを組み合わせてARPUを向上させる。

事業開発分野では遠隔保健指導・産業保健等のBtoBサービスで継続課金収益を積み上げる。海外では製薬会社等へのマーケティング支援で収益を得る。

企業の強み

介護/障害福祉事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」は、在宅介護事業所の62%が接続する業界最大級の基盤を有する。保険請求機能を核に採用・購買・金融・M&A等40以上のサービスをワンストップで提供し、会員数増加とファクタリング・有料オプション利用拡大により2026年3月期の同分野売上高は13,715百万円(前期比14.7%増)と高成長を維持している。

2003年の創業以来、介護・看護・保育・リハビリ・栄養士等の職種横断的な人材紹介・ダイレクトリクルーティング・資格取得スクールを構築してきた。2026年3月期のキャリア分野売上高は38,276百万円(前期比5.7%増)で全社売上の約59%を占め、事業者の強い採用意欲を背景に介護キャリア・医療キャリアともに成長した。

20年超の実績で蓄積した求職者・事業者データベースは競合が短期間で模倣困難な資産である。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは8,799百万円(前期5,806百万円から大幅増)と高水準を維持した。連結配当性向30%を目安とする累進配当方針のもと、2027年3月期に1株当たり30.50円への増配を計画するとともに、当期は自己株式取得に3,999百万円を投じた。

海外減損による当期純損失計上後も営業CFの安定創出力が株主還元の継続を支えている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期に連結子会社MIMSグループのれん・商標権・顧客関係資産等に対し22,957百万円の減損損失を計上し、親会社株主帰属当期純損失は14,317百万円に転落。総資産は76,540百万円から52,774百万円へ23,765百万円減少し、自己資本比率も61.5%から50.2%に低下した。

海外分野売上高は8,851百万円(前期比5.7%減)と唯一の減収分野であり、メディカルプラットフォーム事業の「抜本的な事業見直し」の行方が今後の企業価値評価の最大の不確定要素となる。

減損を除いた営業利益は6,787百万円(前期比7.1%増)、経常利益は8,721百万円(前期比4.4%増)と国内事業は着実に成長。介護・障害福祉事業者分野の14.7%増収、事業開発分野の14.6%増収が牽引役。

2027年3月期は売上高71,834百万円(前期比11.0%増)・営業利益6,801百万円(同0.2%増)を予想しており、先行投資として約20億円を投下する「足場固めの年」と位置付けているため、短期的な利益成長は限定的となる見通し。

2026年3月期に自己株式3,999百万円を取得(期末自己株式数5,481,151株)し、配当2,421百万円と合わせた総還元額は6,420百万円に達する。一方、減損損失と自己株式取得の重なりにより純資産は47,319百万円から26,724百万円へ20,594百万円減少し、1株当たり純資産は554.24円から322.79円に低下した。

中東情勢悪化によるグローバルキャリア事業への影響継続など外部要因も残存しており、海外事業の再構築コストと国内成長投資の両立が財務規律の観点から注目される。

成長戦略

国内4分野の有機的成長と海外事業の抜本的見直しによる収益基盤の再構築

保育・介護/障害福祉領域を中心にキャリアパートナーを通年積極採用し、マッチングプロセスのAI化で生産性向上を図る。ダイレクトリクルーティングは営業体制強化・認知施策・カスタマーサクセス人員拡充へ先行投資を実施。2027年3月期に計約20億円の先行投資を予定。

「カイポケコネクト」への移行、外部との資本・業務提携も含めたAI機能追加など付加価値の高いプロダクト構築を推進。「かべなしクラウド」の営業体制強化も並行実施。2026年3月期の介護・障害福祉事業者分野は前期比14.7%増と順調に成長中。

MIMSグループの業績計画未達を受け、今後の成長余地・収益性等を基準として抜本的な事業見直しを実行中。他社との提携・外部資本の活用等も含めあらゆる選択肢を検討。2026年3月期に22,957百万円の減損損失を計上し、関連無形固定資産はほぼ全額償却済み。

中東情勢悪化によるクロスボーダー渡航への影響が継続する中、取引先医療事業者の拡大や欧米・豪州など他エリアの強化により成長を目指す。世界的な医療人材ニーズ拡大を背景に長期的な成長余地は大きいと判断。

2026年1月1日の新経営体制移行を受け、2027年3月期より「キャリア」「介護・障害福祉経営支援」「海外」の3セグメントで事業説明・業績開示を実施。経営管理の透明性向上と各事業の責任明確化を図る。

最終更新: 2026年7月19日