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株式会社FRONTEO

2158東証グロースサービス業

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事業内容

株式会社FRONTEOは、自社開発の方程式駆動型AI「KIBIT」を中核技術として、ライフサイエンスAI事業(AI創薬・AI医療機器)、リスクマネジメント事業(デジタル・フォレンジック調査・コンプライアンス支援・経済安全保障)、DX事業(製造業向けDXソリューション)の3セグメントで事業を展開する。主要顧客は大手製薬企業・バイオベンチャー・金融機関・大手企業の法務・コンプライアンス部門・官公庁など。

2026年3月期の連結売上高は7,643百万円で、アルネッツ子会社化によるDX事業の本格寄与とAI創薬分野の急拡大が成長を牽引した。

ビジネスモデル

リスクマネジメント事業ではKIBITを活用したフォレンジック調査・コンプライアンス監査のプロジェクト受託とリカーリング型SaaS収益が主軸。AI創薬分野では共創プロジェクトによるアップフロント収益に加え、マイルストーン・ロイヤルティ・ライセンスアウト一時金という成功報酬型収益への構造転換を進める。

AI医療機器分野では塩野義製薬との共同開発によるマイルストーンフィーと上市後ロイヤルティを見込む。DX事業はアルネッツのMendixプラットフォームとKIBITのクロスセルで付加価値を創出する。

企業の強み

DDAIFを活用し約2万遺伝子から2日で17の標的分子候補を抽出、うち4遺伝子は関連論文のない新規候補であることを実証。DDAIF関連特許は2025年12月末時点で世界全体23件。

EAファーマ・中外製薬・第一三共・参天製薬など10社超の大手製薬企業との共創プロジェクトを同時並行で推進する実績を有する。

「KIBIT Eye」はメガバンクグループ導入率100%、5大証券会社80%の導入実績を有する。みずほ証券・信金中央金庫への当期新規導入も確認されており、長年の実績と専門知見の蓄積が競合他社の短期模倣を困難にしている。リカーリング収益の安定基盤として機能している。

第三者委員会・特別調査委員会での採用実績に裏付けられた高い信頼性を保有。FRONTEO Legal Link Portalは登録会員数2万人・公開動画1,000本超を達成し、2026年1月にはRisk Initiative Communityを設立。

継続的な顧客接点強化により受注の安定性を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高7,643百万円(前期比25.3%増)、営業利益739百万円(同40.1%増)と増収増益を達成したが、2027年3月期会社予想は売上高7,600百万円(同0.6%減)、営業利益300百万円(同59.4%減)と大幅な減益を見込む。ライフサイエンスAI事業の先行投資継続と、リスクマネジメント事業の構造転換コストが利益を圧迫する見通しであり、AI創薬分野における共創プロジェクトの積み上げ速度とマイルストーン収入の実現タイミングが株価評価の鍵を握る。

アルネッツ取得(取得原価1,554,999千円)に伴い、短期借入金が2,600百万円、長期借入金が957百万円に膨らみ、自己資本比率は前期45.9%から39.7%に低下した。インタレスト・カバレッジ・レシオも前期36.7倍から6.5倍へ急低下しており、有利子負債の増加が財務的な制約となりうる。

一方、のれん1,039百万円(15年均等償却)の計上により今後の償却負担も継続する。営業キャッシュ・フローは321百万円と前期753百万円から大幅に減少しており、フリーキャッシュ・フローはマイナスに転じている点も留意が必要。

リスクマネジメント事業全体の売上高は4,020百万円(前期比25.2%減)と大幅に減少したが、これは主に米国子会社の事業撤退によるリーガルテックAI分野の縮小(前期比38.8%減)が要因であり、一過性の影響が大きい。一方、経済安全保障分野は地政学リスクの高まりを外部要因として受注が堅調に推移し、売上高546百万円(同28.2%増)と成長を維持している。

コンプライアンス支援分野は戦略的な選択と集中を進める方針であり、短期的な売上減少を許容しつつリカーリング収益基盤の強化を図る局面にある。

成長戦略

ライフサイエンスAI事業を中核に据え、2029年3月期中期経営計画(ステージ4)の達成を目指す

共創プロジェクト・包括的共創モデル・DDAIF Innovation Bridge・自社研究の4モデルを組み合わせ、短期の受託収益から中長期のマイルストーン・ロイヤルティ収益への移行を推進。当期はAI創薬分野売上高が前期比511.7%増と急拡大し、ライフサイエンスAI事業の営業損失は16百万円まで縮小した。

2027年3月期は創薬事業の成長により黒字化を予定している。

塩野義製薬と共同開発中の「会話型 認知機能検査用AIプログラム医療機器(SDS-881)」は厚生労働省の優先審査対象品目に指定済み。2025年5月より臨床試験を開始し、2026年度中の承認取得を目指している。

承認後はマイルストーンフィーおよびロイヤルティフィーの受領を予定しており、中長期的な収益基盤の構築につながる。

2025年4月に完全子会社化したアルネッツのローコードプラットフォーム「Mendix」導入支援力と、FRONTEOの「KIBIT」をアドオンすることで付加価値を創出し、製造業顧客基盤へのクロスセルを推進する。当期のDX事業売上高は2,590百万円(前期比598.9%増)と大幅増加。

2027年3月期よりDX事業セグメントはアルネッツのみで構成される体制に移行する。

米国コンサルティング企業Q Partners LLCとの戦略的パートナー契約締結、米国オクラホマ大学との共同研究開始により、AI創薬事業の米国市場への本格展開を進めている。東京科学大学への共同研究拠点配置により、仮説生成から実験検証までの一体化した研究体制を構築し、高い新規性を持つ創薬パイプラインの創出を目指す。

「KIBIT Seizu Analysis」を活用したサプライチェーン解析・株主支配ネットワーク解析ソリューションの提供を拡大。当期は住友重機械工業への導入、内閣府「研究セキュリティ・インテグリティに関するリスクマネジメント体制整備支援事業」の受注等、官公庁・企業からの受注が堅調に推移し、売上高546百万円(前期比28.2%増)を達成した。

最終更新: 2026年7月19日