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アイティメディア株式会社

2148東証プライムサービス業

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アイティメディア株式会社2148

事業内容

アイティメディア株式会社は、IT・産業テクノロジー・コンシューマー分野に特化したインターネット専業メディア企業である。BtoBメディア事業では「TechTargetジャパン」「@IT」「ITmedia AI+」「MONOist」等の専門メディアを軸に、リードジェネレーション・デジタルイベント・リサーチ・コンサルティングを展開。

BtoCメディア事業では「ねとらぼ」「Fav-Log by ITmedia」等を通じて運用型広告収益を獲得する。月間約6,000万UB・約3億5,000万PVの読者基盤を持ち、企業のマーケティング活動を支援するプラットフォームとして機能している。

連結子会社に発注ナビ株式会社、株式会社ピイ.ピイ.コミュニケーションズ等を擁し、M&Aを通じた事業領域の拡張を継続している。

ビジネスモデル

読者への情報提供は無料とし、企業のマーケティング需要に対してリードジェネレーション・デジタルイベント・広告商品・リサーチ・コンサルティングを販売する。収益の過半はリードジェンモデルが占め、139万人の会員データベースを活用してIT製品・サービスの見込み顧客情報を顧客企業に提供する。

BtoCセグメントでは運用型広告が主収益源であり、広告単価(CPM)の改善が業績を左右する構造となっている。

企業の強み

2026年3月期末時点でリードジェン会員数は139万人(前期比2.3%増)に達し、IT・産業テクノロジー分野に特化した高品質な見込み顧客データベースを保有する。顧客向けデータ管理基盤「Campaign Central」の稼働によりAIインテントデータの活用・提供が可能となり、顧客との取引継続性向上にも寄与している。

専門編集記者による高品質・速報性のあるコンテンツを武器に、月間約6,000万UB・約3億5,000万PVの読者基盤を構築している。BtoCセグメントでは広告単価(CPM)が前期比40.5%改善し530円に達するなど、コンテンツ品質向上が収益に直結している実績がある。

2015年の発注ナビ子会社化以降、2025年10月に株式会社ピイ.ピイ.コミュニケーションズ(リサーチ・コンサルティング)、2026年4月にマジセミ株式会社(年間1,000回超ウェビナー、取得対価2,050百万円)を完全子会社化するなど、メディア事業に留まらない収益モデルの多元化を実績として積み上げている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は1,765百万円(前期比13.0%減)と4期連続の減益となり、営業利益率は21.2%(前期比3.8pt低下)まで低下した。BtoBメディア事業の営業利益は1,207百万円(前期比29.1%減)、営業利益率は18.2%(同7.5pt低下)と特に深刻で、国内SaaS領域顧客のマーケティング活動鈍化を背景にリードジェン・デジタルイベント収益が減収する中、CMS・データ基盤投資や発注ナビの広告宣伝費、M&Aアドバイザリー費用が重なった。

外部要因として国内SaaS市場の投資抑制が続く限り、BtoB事業の底打ちは不透明である。

2026年4月に完全子会社化したマジセミ(取得対価2,050百万円)は年間1,000回超のウェビナー開催実績と20万人超の会員基盤を持つ。当社の200万人会員基盤との相互送客やデジタルイベント事業の規模拡大が実現すれば、減収が続くデジタルイベント収益(2026年3月期1,632百万円、前期比5.2%減)の反転に寄与しうる。

2027年3月期の業績予想(売上収益9,200百万円、営業利益2,000百万円)にはマジセミ貢献が織り込まれており、統合シナジーの実現度が予想達成の鍵を握る。

2026年3月期の配当は1株当たり100円(配当性向163.0%)と当期利益を大幅に上回る還元を実施したが、2027年3月期は50円(配当性向70.6%予想)へ半減する方針を示した。配当方針は「連結配当性向70%以上」を基本とし、戦略投資を最優先とする方針に転換しており、高配当を期待していた投資家にとっては実質的な減配となる。

一方、M&A投資余力の確保という観点では合理的な判断であり、2029年度EPS140円という中期目標の達成可否が長期的な株主価値を左右する。

成長戦略

M&A積極化とデータ基盤強化で収益モデルを多元化し、2029年度EPS140円を目指す

年間1,000回超のウェビナー開催実績と20万人超の会員を持つマジセミを2026年4月に取得対価2,050百万円で完全子会社化。当社200万人会員基盤との相互送客でリード提供サービスのシェア拡大を図り、減収が続くデジタルイベント収益の反転を狙う。

2025年10月に取得対価83百万円でテクノロジー領域リサーチ会社を完全子会社化。CES・MWC等の海外展示会を起点とした高度なリサーチ・コンサルティングサービスを展開し、BtoBメディア事業の収益モデルを多元化する。

2026年3月期より子会社売上に貢献(子会社売上合計802百万円、目標比100.3%)。

顧客向けデータ管理基盤「Campaign Central」の開発が進捗し、顧客へのサービス提供を開始。AIが解析したインテントデータを顧客に無償提供することで営業提案力と取引継続性を向上させ、リードジェン・デジタルイベント収益の底上げを図る。

2024年1月公表の資本コスト・株価意識経営対応の一環として中期投資枠を設定し、デジタルマーケティング市場での事業領域拡大を推進。ピイ.ピイ.コミュニケーションズ・マジセミの2件が実現し、次期より本格貢献を見込む。2029年度EPS140円の中期目標達成に向けて引き続き実行を図る。

2025年5月のCMS刷新による編集業務効率向上と、読者嗜好・プラットフォーム動向に即したコンテンツ高品質化を推進。2026年3月期の広告単価(CPM)は530円(前期比+40.5%)と大幅改善し、PV減少下でも売上収益15.1%増・営業利益率33.0%を達成した。

最終更新: 2026年7月19日