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株式会社LIFULL

2120東証プライムサービス業

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株式会社LIFULL2120

事業内容

株式会社LIFULLは1997年創業、不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」と不動産投資・収益物件情報サイト「健美家」を主軸に、住まいとその周辺領域の情報サービスを展開する。2025年1月に海外事業(LIFULL CONNECT, S.L.)を非継続事業に分類し、国内事業への経営資源集中を完了。

報告セグメントはHOME'S関連事業の単一セグメントに変更された。その他セグメントとして「LIFULL介護」(老人ホーム・介護施設検索)、地方創生事業、宿泊事業(Rakuten STAY VILLA)を展開。

楽天グループ株式会社が18.57%を出資する持分法適用関連会社でもある。連結子会社16社(国内11社、海外5社)で構成される。

ビジネスモデル

LIFULL HOME'Sは不動産会社・住宅会社等のクライアントから物件掲載料・広告費を受領するB2B2Cモデルを採用。ユーザーへの無料情報提供でトラフィック・問合せ数を最大化し、クライアントへの送客価値を高めることで掲載単価・顧客数(ARPA)を向上させる。

AI・生成AI活用による成約確度の高い送客の実現と、UX・UI改修によるユーザー体験向上が収益拡大の主要ドライバーとなっている。

企業の強み

2025年9月期のHOME'S関連事業の売上収益は25,538百万円(前期比+6.3%)、セグメント利益は4,322百万円(同+61.7%)、セグメント利益率は16.9%に達した。広告宣伝費・営業費の最適化とAI活用による業務効率化が利益率の大幅改善を牽引した。

2021年より継続してきたサイト開発施策の累積効果により、全国移動者数がほぼ横ばい(前期比△0.2%)という厳しい市場環境下でも、トラフィック・問合せ数等の全指標が順調に進捗。外部環境に依存しない内製的な競争力強化が実証されている。

2024年11月に海外事業リストラクチャリングを決定し、2025年1月にLIFULL CONNECT, S.L.の全株式をCONNECT NEXT PTE. LTD.に現物出資し非継続事業に分類。過去に多額の減損損失(2024年9月期に減損損失約7,080百万円超)を計上した海外事業の損失リスクを遮断し、国内事業への経営資源集中が完了した。

エンヴァリスの着眼点

2026年9月期中間期の継続事業営業利益は2,344百万円と前年同期比28.5%増で順調に推移。しかし通期予想の営業利益は3,000百万円(前期比△21.4%)であり、中間期で既に2,344百万円を達成していることを踏まえると、下期(2026年4月〜9月)の営業利益は656百万円にとどまる計算となる。

前期の通期営業利益3,815百万円との比較でも大幅な減益予想であり、下期の費用増加計画や投資活動の拡大が収益を圧迫する可能性に注目が必要。

中間期の投資活動によるキャッシュ・フローは△3,790百万円(前年同期△9,370百万円から改善)。有形固定資産は前期末3,184百万円から5,152百万円へ大幅増加し、資産除去債務の履行支出(900百万円)も発生。

非流動借入金は7,453百万円から8,979百万円へ増加しており、財務レバレッジの上昇が続いている。現金及び現金同等物は8,782百万円(前期末10,702百万円から減少)であり、成長投資の継続に伴うキャッシュフロー管理が課題となる。

外部検索エンジンへの依存はトラフィック変動リスクとして継続的に存在し、生成AI・AI検索の台頭による不動産情報検索行動の変化が中長期的な脅威となりうる。また、親会社帰属中間利益は1,544百万円(前年同期3,723百万円、△58.5%)と大幅減少しているが、これは前年同期に海外事業のリストラクチャリングによる支配喪失益等の非継続事業利益(2,990百万円)が計上されていた一時的要因によるもの。

継続事業ベースでは改善が続いており、一時的要因を除いた実力値の評価が重要。

成長戦略

HOME'S関連事業の深化・AI活用・M&A推進による国内住まい領域でのプレゼンス拡大

2021年より継続するサイト開発施策の累積効果でトラフィック・問合せ数等の全指標が順調に進捗。AI・生成AIを活用した新機能開発により成約確度の高い送客を実現し、クライアントへの価値提供を高める。中間期HOME'S関連事業セグメント利益は2,591百万円と前年同期比で大幅改善。

2025年9月期第2四半期より海外事業を非継続事業に分類し、国内主要事業への集中を完了。これにより継続事業ベースの収益性が大幅に改善し、営業利益率の向上に寄与。非継続事業からの中間損失は△8百万円と軽微な水準にとどまっている。

関連会社株式の取得(216百万円支出)・売却(176百万円収入)を実施し、持分法による投資の売却損益138百万円を計上。持分法で会計処理されている投資残高は362百万円(前期末197百万円)に増加。

投資不動産(5,455百万円)・長期金融資産(9,841百万円)等の非流動資産も拡大しており、資産活用による収益多様化を推進。

2026年9月期期末配当は配当性向30%を基準に算定予定(予想5.21円)。2026年2月12日に株主優待制度の新設を公表し、株主還元の充実を図る。

前期実績(10.41円)には海外事業リストラによる一時的加算と創業30周年記念配当1円が含まれており、正常化後の配当水準として今期予想5.21円が基準となる。

最終更新: 2026年7月17日