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株式会社カドス・コーポレーション

211A東証スタンダード建設業

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株式会社カドス・コーポレーション211A

事業内容

株式会社カドス・コーポレーションは、1999年設立(1998年個人開業)の山口県山口市を本拠とする建設・不動産会社。「カドスLANシステム」と称する独自ビジネスモデルのもと、土地オーナーとテナント企業(ドラッグストア・飲食店・コンビニ等のナショナルチェーン)をマッチングし、土地活用提案から設計施工・テナント誘致までをトータルプロデュースする。

建設事業(売上高5,884百万円)と不動産事業(同1,704百万円)の2セグメントで構成され、2024年7月に東京証券取引所スタンダード市場に上場。山口・広島を中心に累計553件の新築完工実績を持ち、施工物件土地オーナー管理数は303人(社)に達する。

ビジネスモデル

建設事業では、土地オーナーから土地活用承諾を取得したうえでテナント企業に紹介・マッチングする「カドスLANシステム」により、競合他社との価格競争を回避した特命受注を実現する。不動産事業では、マッチングが成立しないケースで当社が土地・建物を賃借または取得してテナントに転貸し、長期安定の賃貸収入(2025年7月期:建物賃貸931百万円・土地賃貸268百万円)を獲得する。

両事業の複合案件創出により、建設受注→不動産賃貸→期間満了後の再建設受注という反復需要の循環構造を形成している。

企業の強み

土地オーナーへの先行アプローチにより、テナント企業から特命受注を獲得する独自モデルを確立。2025年7月期の建設事業売上高のうちナショナルチェーン関連は5,256百万円(89.3%)を占め、累計553件・173ブランドの施工実績が新エリアでの営業活動にも活用できる資産となっている。

建設事業の営業活動から派生した不動産賃貸案件を積み上げ、2025年7月期末に97件の賃貸物件を保有(前期比4件増)。不動産事業の売上総利益率は建設事業を大幅に上回る高水準を維持しており、賃貸収入が安定的なキャッシュフロー(営業CF786百万円)を支えている。

2025年7月期の自己資本比率55.8%、自己資本当期純利益率15.6%を達成。長期借入金の繰上返済(796百万円減少)を実施しながら当期純利益658百万円(前期比62.4%増)を計上し、売上総利益率も19.4%から21.0%へ改善。財務健全性と収益性を両立している。

エンヴァリスの着眼点

2026年7月期第3四半期累計の売上高は3,903百万円(前年同期比30.2%減)、営業利益は258百万円(同64.6%減)と急減速。主因は建設事業で、期首受注残高の前期比538百万円減少と第4四半期以降への工事着工時期変更が重なった。

通期業績予想は売上高6,000百万円(前期比20.9%減)・営業利益480百万円(同48.8%減)・当期純利益320百万円(同51.4%減)へ下方修正(2026年6月12日公表)。第3四半期累計の進捗率は売上高65.1%・営業利益53.8%・純利益56.0%にとどまり、第4四半期への繰越工事高2,602百万円の消化が通期達成の鍵となる。

不動産事業は新規取得物件による賃貸収入増加で売上高950百万円(前年同期比1.8%増)と堅調を維持し、建設事業急減の局面で全社利益の大半を支えた。一方、建設事業は大型案件の着工時期変更や受注残高の水準に業績が大きく左右される構造であり、今期のように前期比で受注残が減少した場合の売上・利益への影響が大きい。

外部環境として建設資材価格の高止まりや技能労働者不足による労務費高騰が続いており、適正請負価格の設定による収益性維持が引き続き課題となる。

2026年7月期の年間配当予想は180円(前期150円から30円増配)を維持しており、1株当たり当期純利益予想317.81円に対する配当性向は約56.6%となる。また、第4四半期への繰越工事高が2,602百万円(前年同期比107.9%増)と大幅に積み上がっており、第4四半期の売上高は前年同期を上回る可能性がある。

ただし、通期純利益予想320百万円に対し第3四半期累計で179百万円の進捗にとどまるため、第4四半期単独で141百万円以上の純利益計上が必要であり、工事の円滑な完工が前提条件となる。

成長戦略

山陽道・北部九州への営業エリア拡大とカドスタウン展開・不動産物件積み上げで売上高100億円を目指す

郊外型複合商業施設「カドスタウン」の展開を軸に、ドラッグストア・食品スーパー・家電量販店・飲食店等の出店意欲の高いナショナルチェーンを受注ターゲットとした特命受注の継続獲得を推進。2026年7月期は第4四半期への繰越工事高が2,602百万円(前年同期比107.9%増)に積み上がっており、大型案件の着工が第4四半期に集中している。

山口・広島に加え岡山・福岡周辺への営業エリア拡大と地元不動産会社との業務提携強化により、受注機会の地理的拡大を図る。建設資材価格高止まりの環境下でも適正請負価格の設定による収益性を意識した受注活動を継続推進している。

収益物件としての建物・土地の新規取得を継続し、不動産賃貸収入の積み上げによる安定収益基盤を強化。2026年7月期第3四半期末時点で有形固定資産が前事業年度末比570百万円増加(土地207百万円増等)しており、物件取得を推進中。不動産事業売上高は前年同期比1.8%増の950百万円と堅調に推移。

高止まりする建設コストを反映した適正な請負価格の設定により利益率の維持を図るとともに、受注先からの要請を優先しながら安全かつ円滑な工事進捗を意識した工期の平準化に取り組む。2026年7月期第3四半期累計の売上総利益率は19.1%と前年同期(21.8%)から低下しており、コスト管理の強化が課題。

最終更新: 2026年7月17日