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塩水港精糖株式会社

2112東証スタンダード食料品

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塩水港精糖株式会社2112

事業内容

塩水港精糖は1904年創立の独立系精糖企業で、砂糖の製造・販売を中核とする砂糖事業(売上高の約95%)と、乳糖果糖オリゴ糖・サイクロデキストリンを軸とするバイオ事業、不動産賃貸のその他事業を展開する。砂糖製品は太平洋製糖・関西製糖への加工委託を通じて製造し、子会社の株式会社パールエースが「パールエース印」ブランドで販売する。

バイオ事業では「オリゴのおかげ」シリーズが特定保健用食品として腸活需要を取り込み、新製品「ビーツのおかげ」も2026年2月に上市した。主要顧客は食品メーカー・外食・小売等の業務用ユーザーおよび一般消費者で、テラトー株式会社が販売高の11.5%を占める最大顧客である。

ビジネスモデル

当社は自社工場を持たず、太平洋製糖・関西製糖への加工委託と業界他社との共同生産体制によって製造コストを抑制する。販売は子会社パールエースが担い、三菱商事との粗糖仕入契約・南西糖業との調達契約で原料を確保する。

砂糖事業の安定収益を基盤に、高付加価値のバイオ製品でEC・SNSを活用した直販収益を積み上げる二層構造が特徴である。

企業の強み

自社工場を持たず、太平洋製糖・関西製糖への加工委託と複数精糖会社による共同生産体制を2001年から運営。製造固定費を抑制しつつ砂糖事業セグメント利益率を12.5%から13.4%へ改善し、2026年3月期のセグメント利益は4,193百万円と過去最高を更新した。

1994年に全国販売を開始し、1995年に特定保健用食品表示許可を取得した「オリゴのおかげ」シリーズは、腸活ブームの中で認知基盤を持つ。2024年に発売30周年を迎え、大容量タイプ等コアユーザー向け商品が堅調に推移。バイオ事業売上高1,603百万円・セグメント利益282百万円を確保している。

2023年7月に大東製糖と業務提携、2025年10月にフジ日本と製造・購買・ロジスティクス・研究開発の包括的アライアンスを締結。共同生産・購買によるコスト削減とCO2削減、バイオ分野での新素材・新商品共同開発を推進しており、独立系精糖企業として業界横断的な協業体制を構築している。

エンヴァリスの着眼点

会社予想では2027年3月期の営業利益2,400百万円(前期比21.3%減)、当期純利益1,800百万円(同34.9%減)と大幅な減益を見込む。外部要因として、海外原糖相場が2月中旬に5年ぶりの安値13.78セントまで下落し、国内市中価格も期末に241〜243円へ軟化。

約7年ぶりの値下げ(価格改定)を実施済みであり、砂糖消費量の年々減少傾向と相まって、2026年3月期の過去最高益が一時的なピークとなるリスクを慎重に評価する必要がある。

バイオ事業の2026年3月期売上高は1,603百万円(前期比1.3%減)、セグメント利益は282百万円(同10.7%減)と減収減益。家庭用・業務用製品の一部が低調に推移し、「さとうきびオリゴ」新商品やビーツ部門リニューアル(「ビーツのおかげ」)の貢献はまだ限定的。

全社売上高の約5%に過ぎないバイオ事業が中期計画「NEXT 2030」の収益多角化の柱として機能するには、具体的な売上拡大の実績積み上げが不可欠であり、現時点では成長ドライバーとしての確度は低い。

フジ日本株式会社とのアライアンス(2025年10月締結)は精糖分野の共同生産・購買・ロジスティクス効率化によるコスト削減・CO2削減、バイオ分野の新素材・商品共同開発を目指すが、現在はプロジェクトチームによる協議段階にとどまる。大東製糖との業務提携も「新事業・新商品開発」「既存事業強化」等4項目を軸に進めるが、財務数値への貢献は現時点で確認できない。

両アライアンスが2027年3月期以降の業績に具体的に寄与するかどうかが、株価評価の重要な分岐点となる。

成長戦略

砂糖事業の収益基盤維持とバイオ事業多角化で持続的企業価値向上を目指す

2026年3月期から2031年3月期を対象とした中期経営計画を2026年5月8日に開示。砂糖事業の安定的収益確保とバイオ事業(オリゴ・ビーツ)を中心とした収益基盤の多角化に向けた諸施策を着実に実行し、持続的な企業価値向上を目指す。

2025年10月締結の契約に基づき、精糖分野での共同生産・購買・ロジスティクス効率化によるコスト削減・CO2削減と、バイオ分野での両社の強みを活かした新素材・商品の共同開発を推進。現在プロジェクトチームによる協議を継続中。

「オリゴのおかげ」シリーズで美容意識層など多様な顧客層へのアプローチを強化。「さとうきびオリゴ」でナチュラル志向層を取り込み。「ビーツのおかげ」リニューアルによりECサイト主軸で拡販し、第3の収益柱への成長を目指す。

高甘味度甘味料台頭・人口減少による砂糖消費量減少に対し、砂糖の正しい知識普及で消費減退に歯止めをかける。約7年ぶりの価格改定(値下げ)を実施済みで、引き続きコスト管理の徹底と適正価格での販売に注力し市場再活性化に取り組む。

「新事業・新商品開発」「既存事業強化」「販売体制強化」「社会貢献活動」の4項目を軸に、両社の販売網を活かした協働体制を深化。役員が「クローバースマイルズアクト」評議員に就任しビーチクリーンアップ活動を共同開催するなど協業体制を強化中。

最終更新: 2026年7月19日