事業内容
鳥越製粉株式会社は1935年創業、福岡県うきは市発祥の総合穀物加工グループである。当社および子会社7社で構成され、製粉(小麦粉・ライ麦粉)、食品(プレミックス・品質改良剤・パン・生麺等)、精麦(丸麦・押麦・もち麦)、飼料の4区分を手掛ける。
製粉・食品は当社が製造し、精麦・飼料は中間持株会社「鳥越グレインホールディングス株式会社」傘下の4社が担う。販売は株式会社カネニ等の卸売業者を通じて行われ、業務用・家庭用双方の顧客層に対応する。
東京証券取引所スタンダード市場および福岡証券取引所に上場。創業150周年を見据えた中期経営計画「TTC150 Stage3」(2024〜2026年度)を推進中。
ビジネスモデル
主原料である輸入小麦は政府の国家貿易制度を通じて調達し、製粉・加工工程で付加価値を付けて販売する。製粉区分が売上高の約44%を占める主力であり、食品・精麦・飼料が補完する。
販売は株式会社カネニ等の卸売業者を通じた間接販売が中心。また、政府所有輸入小麦の保管・荷役業務(その他区分)も収益源の一つ。
研究開発費222百万円を投じた製品開発力と、米・独・英との長期技術提携による差別化製品が収益基盤を支える。
企業の強み
2025年12月期末の総資産46,473百万円に対し、純資産は36,794百万円。自己資本比率は79.1%と極めて高水準を維持しており、有利子負債依存度が低い。現金及び現金同等物の期末残高も11,972百万円を確保し、財務的安定性は高い。
精麦区分の2025年12月期売上高は6,400百万円(前期比+8.4%)。販売価格の上昇に加え、食料用大麦の出荷数量増加が寄与。鳥越グレインホールディングス傘下4社の一体運営体制により、精麦・飼料業界での競争力強化が進んでいる。
米国ドーン・フーズ社(プレミックス・ベーカリーマシン)、ドイツCSM社(製菓・製パン用原材料)、英国ABマウリ社(ドライイースト)、米国ファイバースター社(機能性食品素材)と複数の長期技術・業務提携契約を締結し、差別化製品の供給体制を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は22,700百万円(2021期)から26,250百万円(2025期)へ緩やかに拡大。営業利益は2023・2024期に1,061〜1,063百万円と伸び悩んだが、2025期は1,312百万円へ大幅回復。
2026年12月期第1四半期は売上高6,399百万円(前年同期比▲0.1%)と横ばいながら、売上総利益は1,330百万円(同+2.7%)に改善し営業利益360百万円(同+1.2%)を確保。外部要因として輸入小麦政府売渡価格の変動が製品価格に直結するほか、物流費・人件費の上昇が費用面の逆風となっている。
通期予想は売上高28,000百万円、営業利益1,350百万円で変更なし。
成長戦略
「TTC150 Stage3」最終年度として資本効率改善と各事業の収益力強化を推進
輸入小麦政府売渡価格の2026年4月からの2.5%引き上げを受け、6月20日納品分より業務用小麦粉の価格改定を実施予定。第1四半期に顕在化した製粉区分の売上減少(前年同期比▲3.1%)の反転を図る。
精麦区分は出荷数量増加により第1四半期売上高1,818百万円(前年同期比+5.2%)を達成。食品区分も製品価格値上げにより収益改善。両区分の成長継続が通期売上高28,000百万円達成の牽引役となる。
中期経営計画「TTC150 Stage3」の最終年度として、企業価値向上を図りながら年間配当49円(1株当たり)を維持する方針。自己資本比率79.5%の財務基盤を活かしつつ、ROE改善に向けた取り組みを継続する。
最終更新: 2026年7月17日

