事業内容
昭和産業は1936年創立の総合穀物加工メーカーで、連結子会社28社・持分法適用会社7社を擁するグループを形成する。小麦粉・プレミックス・植物油・糖化製品等を製造販売する食品事業(売上高271,828百万円)を中核に、配合飼料・鶏卵を扱う飼料事業(売上高58,740百万円)、倉庫業・不動産賃貸等のその他事業(売上高4,844百万円)を展開する。
主要顧客は食品加工メーカー・外食チェーン・コンビニエンスストア等の業務用需要が中心で、家庭用製品も手掛ける。東証プライム市場上場。
ビジネスモデル
小麦・大豆・菜種・トウモロコシ等の穀物を調達し、製粉・製油・糖質・飼料の各カテゴリで加工・製造した製品を業務用・家庭用に販売する。グループ内の複数製造拠点を一体運用してコスト効率を高めるとともに、昭産商事を通じた販売網を活用する。
副産物を飼料原料に活用する循環型モデルにより、グループ全体の収益最大化を図る。
企業の強み
食品事業は製粉・製油・糖質の3カテゴリで構成され、国内製粉工場7拠点(グループ含む)、ボーソー油脂・辻製油との連携による製油体制、敷島スターチ・サンエイ糖化との3工場体制による糖質安定供給を確立している。単一品目依存を避けた多品種展開が収益の安定化に寄与している。
連結子会社を含む生産拠点の一体運用を推進し、物流コスト低減・生産効率化を実現している。2026年3月期において食品事業の営業利益は11,323百万円と前年同期比3.2%増益を達成。糖質カテゴリでは3工場体制による安定供給の仕組みを確立し、グループ全体の収益安定化に貢献した実績がある。
飼料原料の調達から配合飼料製造(鹿島飼料への委託加工)、九州昭和産業による製造販売、昭和鶏卵による鶏卵販売まで一気通貫で展開する独自モデルを有する。2026年3月期の飼料事業営業利益は1,005百万円と前年同期比107.2%増益を達成し、収益拡大力を示した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期の346,358百万円をピークに2025年3月期334,425百万円、2026年3月期335,413百万円と横ばい圏で推移。営業利益は2023年3月期の4,184百万円を底に回復し、2024年3月期13,146百万円、2025年3月期11,126百万円、2026年3月期11,941百万円と安定的な水準を維持。
外部要因として、輸入小麦の政府売渡価格が2025年4月・10月に引き下げられたことが製粉カテゴリの売上高を押し下げた一方、鶏卵相場の堅調推移が飼料事業の大幅増益(営業利益+107.2%)に寄与した。売上原価は前期比1,717百万円減少し売上総利益率が改善(前期17.1%→当期17.8%)したが、販管費の増加(前期45,956百万円→当期47,846百万円)が営業利益の伸びを抑制した。
成長戦略
新中期計画26-29で高付加価値シフトと事業横断の基盤強化により収益体質を強化
新中期経営計画「中期経営計画26-29」の基本戦略として、製粉・製油・糖質の各カテゴリで高付加価値商品へのシフトと生産拠点の一体運用によるコスト低減を推進。業務用パスタや長寿命オイル等の機能性商品の拡販が具体的施策。
Showa Sangyo International Vietnam Co., Ltd.の新工場竣工によりプレミックスの海外製造を開始。東葛食品株式会社(中華まんじゅう・中華惣菜)の完全子会社化により食品事業の製品ラインを拡充。今後も事業横断での基盤強化を推進。
2026年2月に新グループ環境目標を策定。CO2排出量46%以上削減(2030年度目標、対2013年度)、食品ロス30%以上削減、水使用量原単位12%以上削減を目標とし、2050年度の脱炭素達成を経営の重要課題として位置付け。
2027年3月期より配当方針を「配当性向40%またはDOE3.0%のいずれか高い方」に変更。2027年3月期の年間配当予想は140円(前期115円から+25円増配)。配当性向は2025年3月期28.1%→2026年3月期35.2%→2027年3月期予想47.9%と段階的に引き上げ。
最終更新: 2026年7月19日

