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日東富士製粉株式会社

2003東証スタンダード食料品

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日東富士製粉株式会社2003

事業内容

日東富士製粉は1914年創業、2006年に日東製粉と富士製粉が合併して現在の体制となった製粉専業大手。主力の製粉及び食品事業(売上高の約83%)では小麦粉・ミックス粉・食品等を製造し、三菱商事を代理店として業務用・家庭用市場に供給する。

連結子会社㈱増田製粉所(菓子用粉「宝笠」ブランド)との完全子会社化シナジーも推進。外食事業ではKFCトップフランチャイジーの㈱さわやかが関東・東海地区で店舗展開。

タイ・ベトナムに海外製造拠点を持ち、東南アジアのミックス粉市場にも展開する。2026年3月期の連結売上高は72,777百万円。

ビジネスモデル

政府が売渡価格を管理する輸入小麦を主原料として調達し、国内複数工場で小麦粉・ミックス粉等に加工。三菱商事との1964年締結の総代理店契約を基盤に、同社バリューチェーンを活用して業務用・家庭用市場へ販売する。

原料コストは政府売渡価格改定に連動し、価格転嫁を通じて収益を確保する構造。外食事業はKFCフランチャイズ料収入と店舗売上で収益を得る。

企業の強み

1964年締結の三菱商事との総代理店契約を基盤に、川上(原料調達)から川下(小売)までの一貫したバリューチェーンを活用。2026年3月期における三菱商事向け販売高は10,824百万円(総販売実績の14.9%)に上り、安定した販路を確保している。

2018年に㈱増田製粉所を100%子会社化し、菓子用粉「宝笠」ブランドを取得。調達・製造・販売・研究開発の5分野でシナジーを推進し、資材共同購入によるコスト削減、適地工場での製造効率化、西日本市場への拡販を実現。両社の技術融合による高品質新商品開発も継続している。

2026年3月期末の自己資本比率は78.5%、有利子負債残高は497百万円に対し現金及び現金同等物は11,554百万円を保有。キャッシュ・フロー対有利子負債比率は0.1年と実質無借金経営を維持。設備投資1,593百万円を全額自己資金で賄い、累進配当方針のもと年間280円の配当を継続している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は3,816百万円(前期比25.1%減)と、2022年3月期以来の低水準に落ち込んだ。老朽化設備への大規模修繕費増加(2025〜2026年度にかけて継続)、飼料配合用副産物の市況下落(外部要因)、販売運賃等間接費の高騰が同時に発生した。

外食事業でも人件費・フードコスト増が利益を圧迫し、営業利益率は5.2%(前期7.0%)まで低下。修繕工事の完了時期と副産物市況の回復が利益回復の鍵を握る。

2025年4月・10月の政府売渡価格改定(各4.6%・4.0%引き下げ)を受け業務用小麦粉の価格改定を実施したため、製粉及び食品事業の売上高は前期比0.4%減の60,502百万円となった。一方、小麦粉の販売数量は堅調に推移し、連結売上高は前期比0.6%増の72,777百万円と増収を確保。

外部要因としての政府売渡価格の動向は引き続き業績の主要変数であり、次回改定の方向性を注視する必要がある。

2026年3月期の年間配当金は1株当たり280円(分割前)、配当金総額2,554百万円で配当性向は76.8%(前期71.8%)に上昇。2027年3月期も株式分割調整後で実質同額(70円/株)の累進配当を予定しており、株主還元への強いコミットメントを示す。

ただし、当期純利益3,319百万円に対し配当総額2,554百万円と利益の77%を配当に充当しており、修繕投資が続く局面での持続可能性については継続的なモニタリングが必要である。

成長戦略

中期経営計画をRolling Plan化し、製粉収益改善・外食効率化・海外拡大・DXの4軸で再成長を目指す

2024年10月のプレミックス製品回収事案を契機に工場設備の保守点検体制を強化。2025〜2026年度にかけて老朽化設備の大規模修繕工事を実施中。修繕完了後は修繕費負担の正常化と設備安定稼働による生産効率改善が見込まれ、製粉及び食品事業の利益率回復に直結する。

2024年5月公表の「中期経営計画2026」について、大規模修繕の対応状況および今後の事業環境等を踏まえ更新作業を進めており、近日中に「中期経営計画 Rolling Plan」として公表予定。収益基盤の強化および持続的成長に向けた施策を機動的に見直す体制へ移行する。

2025年10月に日東富士運輸㈱の株式66.6%を丸全昭和運輸㈱に譲渡し、M&Fロジスティクス㈱として合弁化。丸全昭和運輸の総合物流ノウハウを活用し、新物流効率化法対応(荷待ち時間削減・配送効率向上)を推進。

グループ内物流需要を持分法適用会社として安定的に取り込みながら、物流コスト構造の改善を図る。

タイ・ベトナムの海外子会社を通じた東南アジア向けミックス粉事業を拡大。2026年3月期の海外売上高は3,683百万円(前期3,468百万円)と増収を達成。国内製粉市場の成熟・縮小に対するリスク分散機能を果たすとともに、東南アジアの食品需要拡大(外部要因)を取り込む成長エンジンとして位置づける。

DXの推進による省力化と設備保全の徹底により、生産効率の改善および品質水準の一層の向上に取り組む。外食事業においても店舗運営の効率化を進め、人件費・フードコスト増加による収益圧迫からの回復を目指す。2027年3月期の外食事業における収益改善が連結業績回復の一翼を担う。

最終更新: 2026年7月19日