民間設備投資の変動リスク
海外日系企業の投資減少や国内自動車メーカーの生産縮小・世界的な自動車販売低迷により、環境システム事業・塗装システム事業の受注工事高が減少するリスクがある。また、カーボンニュートラルに向けた生産設備変化への対応遅れが顧客離れを招く可能性がある。対応として現地系企業への営業強化、自動化技術を軸とした他産業参入によるオートメーション事業拡大を推進している。
資材価格・労務単価の変動リスク
燃料高騰等による建設資材調達価格の上昇と、少子高齢化・担い手不足による労務単価高騰が収益を圧迫するリスクがある。これらのコスト増加を請負金額に転嫁できない場合、経営成績に直接影響を及ぼす。対応として地域別適正原価の把握や契約における物価変動リスクのヘッジを実施している。
海外事業・為替変動リスク
海外各地での事業展開において、予期しない法規制改正・政情不安・為替変動による損失発生リスクがある。外貨建工事契約の請負代金・発注代金の為替変動に加え、海外関係会社財務諸表の換算差異も経営成績に影響する。対応として先物為替予約等のヘッジ実施、受注前与信管理強化、海外関係会社のガバナンス体制高度化を進めている。
プロジェクト人材確保リスク
建設業・設備工事業は人材依存度が高く、国内では高齢化・技術者育成遅れに加え、2024年4月からの時間外労働上限規制適用により技術社員の総労働時間が減少し、設計・施工体制の構築が困難になるリスクがある。海外でも現地従業員の育成遅れや離職による中核人材不足が長期的な海外事業展開に影響する可能性がある。対応としてモジュール化推進・フロントローディング・デジタル技術活用による省力化と、グローバル人材ポートフォリオマネジメントの導入を進めている。
技術開発の遅延リスク
カーボンニュートラル・省エネ・オートメーション化等の顧客ニーズに対応したシステム開発が遅れた場合、他社との技術差別化が図れず受注機会損失や顧客からの信頼低下を招くリスクがある。対応として技術開発センター「TAIKISHA INNOVATION SITE AIkawa」や新宿本社R&Dサテライト施設を活用し、学術機関・スタートアップとの連携による革新的技術開発を推進している。
重大事故・品質不具合リスク
施工プロセスにおける事故や品質不具合・契約不適合が発生した場合、社会的信用失墜・大幅な追加費用・損害賠償請求等により業績に影響が生じるリスクがある。竣工後一定期間の契約不適合責任に備え完成工事補償引当金を計上しているが、実際の費用が引当金残高を上回る可能性がある。対応としてデジタル技術活用による現場作業削減、施工管理のデジタル化、グループ全体での安全・品質確保体制の強化を進めている。
機密情報漏洩・サイバーリスク
高度化・巧妙化するサイバー攻撃や従業員による故意のデータ持出し等により、個人情報・顧客情報等の機密情報が漏洩した場合、信用失墜や損害賠償が発生するリスクがある。対応としてITセキュリティ診断に基づくリスク軽減ロードマップの策定・実施、デジタル戦略委員会内のITガバナンス・情報セキュリティ分科会の設置、大気社版CSIRTの構築および全社員向けeラーニング・標的型攻撃メール訓練を実施している。
M&A・事業投資リスク
中長期成長戦略においてM&Aを重要施策と位置づけているが、買収後に収益計画と実績に乖離が生じた場合、減損損失の計上により経営成績に影響を及ぼすリスクがある。対応として事業投資委員会による実施可否判断を取締役会決議前に行い、プロセスの明確化・意思決定の透明性確保を図るとともに、M&A実施後もPMI管理を継続して減損リスクの低減に努めている。
気候変動に係るリスク
脱炭素社会への移行に伴う政策・法律・技術・市場変化により、顧客の気候変動対応への適応遅れによる顧客離れ、カーボンニュートラル対応技術開発遅れによる競争力低下、炭素税導入によるコスト増加、平均気温上昇による労働生産性低下や猛暑日増加による施工中止等の移行・物理リスクが経営成績に影響する可能性がある。対応として工場のZEB化など省エネ設備施工拡大、低炭素施工技術・システムの開発、施工の機械化・自動化推進に取り組んでいる。
法令順守に係るリスク
建設業法・独占禁止法・労働基準法をはじめ多くの法的規制を受けており、役員または従業員が法令違反を行った場合、事業活動の制限や経営成績への影響が生じるリスクがある。対応としてeラーニングによるコンプライアンス教育プログラムの継続実施、コンプライアンス意識調査の実施と改善プロセスへの反映により、ルール違反を起こさない風土・仕組みづくりを推進している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

