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株式会社朝日工業社

1975東証プライム建設業

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株式会社朝日工業社1975

事業内容

株式会社朝日工業社は1925年創業の空気調和衛生設備工事の専門エンジニアリング会社。設備工事事業では空気調和・給排水衛生・クリーンルーム等の設計・監督・施工を主力とし、官公庁から大手ゼネコン経由の民間大型再開発案件まで幅広く手掛ける。

機器製造販売事業では半導体・FPD製造装置向け精密環境制御機器を製造販売し、設備工事で培った空気・水・熱の技術を先端産業分野に応用している。国内に複数支店・子会社を持つほか、台湾・マレーシアに海外現地法人を有し、東京証券取引所プライム市場に上場している。

ビジネスモデル

設備工事事業は特命・競争入札で工事を受注し、施工完了に応じて売上を計上する受注型モデル。受注残高が将来売上の先行指標となり、2026年3月期末時点で連結受注残高101,114百万円を積み上げている。

機器製造販売事業は自社工場で精密環境制御機器を製造し半導体・FPD装置メーカーへ販売する製造業モデル。両事業合計で売上高104,823百万円、営業利益11,682百万円を計上した。

企業の強み

1925年創業から101年にわたり空気調和衛生設備工事を手掛け、大林組・清水建設・鹿島建設・竹中工務店等の大手ゼネコンとの継続的な取引実績を有する。2026年3月期の受注高は116,496百万円(前期比25.1%増)に達し、特命受注比率62.6%が顧客からの信頼の厚さを示している。

設備工事事業の営業利益率は2024年3月期の約5.0%から2026年3月期には11.9%へ大幅に改善した。施工合理化・工事採算管理の強化が奏功しており、連結営業利益は2022年3月期の2,287百万円から2026年3月期の11,682百万円へ4年間で約5.1倍に拡大した。

2026年3月期末時点の連結受注残高は101,114百万円(前期比13.1%増)に達し、うち設備工事事業が94,259百万円を占める。繰越工事には2027年~2029年完成予定の大型再開発案件が複数含まれており、中期的な売上の高い可視性を確保している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益率11.1%は過去最高水準であり、工事採算改善の構造的定着が問われる。2027年3月期会社予想は売上高112,500百万円・営業利益12,200百万円(営業利益率10.8%)と微低下を見込んでおり、高水準の利益率が維持できるか、第19次中期経営計画初年度の進捗が重要な評価指標となる。

機器製造販売事業は2026年3月期も営業損失101百万円と赤字継続。FPD向け受注は中国パネルメーカーの需要増加という外部要因に依存する部分が大きく、地政学リスクや中国経済の先行き不透明感が逆風となりうる。黒字転換の時期と規模が事業ポートフォリオ評価の鍵を握る。

2026年3月期の年間配当は144円(前期120円から24円増配)、配当性向40.2%。2027年3月期予想も144円(普通配当のみ)を維持する方針。

前期の特別配当・記念配当を除いた普通配当ベースでは実質的な増配継続であり、株主還元の安定性が評価される一方、配当性向の上昇余地は限定的との見方もある。

成長戦略

第19次中計(2026-2029年)で「3つのアクション・8つの取り組み」を推進し飛躍基盤を構築

工事採算管理の高度化と生産性向上施策により、2026年3月期に営業利益率11.1%・ROE19.9%を達成。第19次中計では2027年3月期に売上高112,500百万円・営業利益12,200百万円を目標とし、高水準の収益性維持を図る。

賃上げ促進税制の活用や研究所建設に係る税制優遇を活用しながら人件費・研究費への投資を継続。2026年3月期は販売費及び一般管理費が8,108百万円から9,763百万円へ増加したが、売上総利益の拡大により吸収した。

中国パネルメーカーの需要増加を背景にFPD製造装置向け製品の受注が回復。乾燥(ドライヤ)技術を活用した高機能フィルム製造装置向け等、隣接領域への技術応用展開にも注力。機器製造販売事業の営業損失は△358百万円から△101百万円へ縮小。

2025年4月の創業100周年を機に新企業理念「ASAHI-PHILOSOPHY」と長期ビジョン「ASAHI-VISION 2050」を策定。第19次中計(2026年4月~2029年3月)では「3つのアクション」と「8つの取り組み」を基本方針とし、次期受注高目標115,000百万円を掲げる。

最終更新: 2026年7月19日