事業内容
株式会社高田工業所は1940年創業、北九州市に本社を置く産業プラント専業の総合エンジニアリング企業。鉄鋼、化学、石油・天然ガス、電力、エレクトロニクス、医薬品、食品など幅広い産業向けに設計・調達・施工(EPC)から保全・修理まで一貫したサービスを提供する。
国内主要工業地帯に拠点を展開するほか、シンガポール・マレーシア・タイに海外子会社を持つ。主要顧客は日本製鉄㈱(当期完成工事高の30.3%)、旭化成㈱、三菱ケミカル旭化成エチレン㈱、AGC㈱等の大手素材・化学メーカー。
子会社8社を含むグループ全体でプラント事業を単一セグメントとして運営している。
ビジネスモデル
収益の大部分は建設工事と保全工事の請負契約から成る。保全工事は特命受注比率が90.6%と高く、既存顧客との長期継続関係が安定収益の基盤となっている。
建設工事は特命52%・競争48%と競争入札比率が上昇傾向にある。工事完成基準による売上計上のため、受注残高(次期繰越工事高29,073百万円)が翌期以降の売上の先行指標となる。
日揮㈱との資本業務提携によりFEED(基本設計)を含む上流工程への参画も進めており、付加価値向上を図っている。
企業の強み
当事業年度の保全工事における特命受注比率は90.6%に達しており、既存顧客との強固な継続関係を示す。旭化成㈱、AGC㈱、三菱ケミカル旭化成エチレン㈱等の大手素材メーカーの定期修理工事を継続受注しており、顧客設備の稼働維持需要に支えられた安定的な工事量を確保している。
2025年3月に日揮㈱と資本業務提携契約を締結し、同社が当社株式の約20%超を保有する主要株主となった。両社はEPC遂行キャパシティーの向上、共通DXの利用、共同人材育成等を推進する提携推進委員会を設置し、当期はFEED(Front End Engineering Design)への取組みを通じて上流工程からの付加価値提供体制を構築した。
電流情報量診断システム「TM EDGEWARE®」は国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)および経済産業省の「スマート保安技術カタログ」において新技術として評価されている。当期は新製品投入・製品サイト開設・販促部門新設・アライアンス強化を実施し、インフラ施設や半導体分野への適用範囲拡大を進めた。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2022期47,244百万円→2023期57,882百万円→2024期52,257百万円→2025期58,067百万円と拡大基調にあった売上高は、2026期53,693百万円(前期比7.5%減)に反落。営業利益も2025期2,934百万円から2026期1,779百万円(同39.4%減)へ急落し、営業利益率は5.1%→3.3%に低下。
主因は国内化学・石油天然ガスプラントの定期修理工事の閑散期と一部建設工事の工期繰延。外部環境として原材料価格高騰・人件費上昇が原価を押し上げ、完成工事総利益率は12.3%→11.4%に悪化。
2027期通期予想は売上高55,700百万円(前期比3.7%増)、営業利益1,730百万円(同2.8%減)と増収ながら利益は微減を見込む。個別受注高59,144百万円(前期比25.0%増)の消化が回復の鍵。
成長戦略
EPC強化・DX推進・新技術展開を軸に2030年マイルストーンへ向け成長加速
提携推進委員会を通じた人材交流・共同施工を推進。2026期はFEED(基本設計)に取り組み、上流工程から一貫した付加価値サービスの提供体制を構築。EPC受注の拡大と高付加価値化による収益性改善を目指す。
国土交通省NETIS・経済産業省スマート保安技術カタログで評価済みの自社診断技術を、インフラ施設・半導体分野等の新規顧客へ展開。製品サイト開設・販促部門新設・アライアンス強化を通じ認知度向上と受注拡大を図る。
超音波カッティング装置は光電融合・車載センサー・パワーデバイス市場へ、枚葉式ウエハ洗浄装置はカーボンニュートラル対応装置として展開。海外展示会出展・パートナー企業連携強化により新規顧客獲得を推進。
「TAKADA DX University」によるデジタル人材育成プロジェクトを推進。AIポータル導入等によるICT活用で現場管理・業務効率化を図る。2026年People Innovation Awards「チャレンジ賞」受賞により取組みの有効性が外部評価された。
第5次中期経営計画(最終年度)の完遂と並行し、次期中期経営計画の基盤整備を推進。脱炭素関連設備・半導体関連プラント投資の継続的な取り込みと、DX・AI活用による省人化・効率化を次期計画の柱として位置付ける。
最終更新: 2026年7月19日

