受注価格低下と原価高騰
業者間の受注競争により受注価格が低下する一方、国内外の政治・経済情勢を背景に資材費・労務費が高騰した場合、工事原価の上昇を招き業績が悪化する可能性がある。事業競争力の相対的な減退が重なると影響はさらに拡大する。当社グループは競争力強化に取り組んでいるが、外部環境の変動に対する根本的な解決策は限定的である。
取引先の信用リスク
発注者・協力会社・共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合、請負代金や工事立替資金の回収不能、または工事進捗への支障が生じる可能性がある。当社グループは取引先の財政状態に応じた与信管理を実施しリスク回避策を講じているが、万一の場合は業績に直接影響を及ぼす。
海外事業の政治・経済リスク
売上の約40%を占める海外事業において、進出国の政治・経済情勢や法制度の著しい変化が工事遂行計画・採算・代金回収に影響を及ぼす可能性がある。加えて金利・為替相場の大幅な変動も業績に影響し得る。海外要員の育成・拡充と人財の多能化により迅速な対応を図っているが、外部環境の急変リスクは残存する。
為替相場の変動リスク
売上の約40%が海外売上であるため、為替相場の大幅な変動は売上・利益の円換算額に直接影響を及ぼす可能性がある。金利水準の急激な変動も海外事業の採算性に影響し得る。現時点でヘッジ手段の具体的な記載はなく、為替変動リスクへの対応は限定的とみられる。
工事現場での事故・災害
工事現場での作業が主体であるため、人的・物的事故や災害発生のリスクが常に存在し、発生した場合は業績に影響を及ぼす可能性がある。品質管理・事故災害撲滅活動の強化や教育の徹底、ISO等の国際規格導入により系統的な未然防止に努めている。ただし建設業の性質上、リスクを完全に排除することは困難である。
瑕疵・訴訟等の偶発事象
瑕疵担保責任・製造物責任による損害賠償や、工事現場での人的災害に起因する訴訟を受けるリスクがある。失敗事例の蓄積・品質基準チェックシートの作成・安全衛生マニュアルの制定等の体制を整えているが、偶発的な事象の発生を完全に防ぐことはできない。損害賠償が現実化した場合、業績および社会的信用に重大な影響を及ぼす可能性がある。
法的規制・行政処分リスク
建設業法・独占禁止法・労働安全衛生法等の法的規制を受けており、これらの改廃・新設・適用基準の変更や違反による行政処分が業績に影響を及ぼす可能性がある。社内セミナーや監査部署による周知状況の監査を通じてコンプライアンス遵守の徹底を図っているが、法改正への対応コストや処分リスクは継続的に存在する。
保有資産の時価変動
保有不動産および政策保有株式の時価が著しく下落した場合、または収益性が著しく低下した場合、評価損の計上等により業績に影響を及ぼす可能性がある。ROE目線に立った保有ルールの見直しと個別株式の検討を進めているが、市場環境の急変時には対応が後手に回るリスクがある。
退職給付債務の変動リスク
退職給付費用・退職給付債務は割引率等の数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されており、前提条件と実績の乖離や前提条件の変更が生じた場合に業績へ影響を及ぼす可能性がある。金利環境の変動が割引率に影響するため、低金利環境の継続や急激な金利変動は債務額の変動要因となる。
情報セキュリティリスク
個人情報等の重要情報が外部に流出した場合、社会的信用の低下を招き業績に影響を及ぼす可能性がある。法令に則った社内体制・情報取り扱いルールの整備、情報システムのセキュリティ強化、従業員教育に取り組んでいるが、サイバー攻撃や内部不正等のリスクは完全には排除できない。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

