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新日本空調株式会社

1952東証プライム建設業

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新日本空調株式会社1952

事業内容

新日本空調株式会社は1930年創業(米国キャリア社技術導入)を起源とし、空気調和・冷暖房・換気・給排水・衛生・電気設備等の設計・監理・工事請負を一手に担う設備工事専業グループ。国内連結子会社(新日空サービス、日宝工業)に加え、中国・香港・シンガポール・スリランカ・ベトナム等に海外子会社10社を擁し、データセンター・半導体工場・大型再開発・原子力施設・医薬品工場など幅広い分野の建築設備工事を提供する。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

受注から施工・完成引渡しまでの工事請負を基本モデルとし、完成工事高の計上が主な収益認識タイミングとなる。特命受注(当期比率53.5%)と競争受注を組み合わせ、受注段階での採算性審査とプロジェクト管理高度化により完成工事総利益率を向上(前期15.98%→当期17.55%)。

期末繰越工事高148,747百万円(連結)が将来売上の可視性を高め、安定的な収益基盤を形成している。

企業の強み

2026年3月期末の連結繰越工事高は148,747百万円(前期比18.2%増)に達し、単体ベースでも125,834百万円を確保。八重洲一丁目北地区再開発(2029年7月完成予定)、世界貿易センタービル新本館(2027年2月完成予定)等の大型案件が手持ちに積み上がっており、中期的な売上の可視性が高い。

完成工事総利益率は前期15.98%から当期17.55%へ改善し、営業利益は前期比33.3%増の15,128百万円を達成。独自の物流・加工ネットワーク「SNK-SOLNet®」やロジスティクス管理ツール「ConstraX」を活用した資機材管理高度化と施工体制効率化が利益率向上の実績として記録されている。

原子力施設設備工事の受注は前期比80.0%増の11,851百万円に急増。データセンター(LINEヤフー白河DC、曽根崎DC等)や半導体工場(キオクシア岩手、東芝デバイス姫路等)の施工実績を複数保有し、旺盛な設備投資需要を着実に取り込む技術・施工体制を有している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は営業利益15,128百万円(前期比33.3%増)、当期純利益12,154百万円(同25.9%増)と全利益指標で過去最高を更新した。売上高増加率12.5%を大幅に上回る利益成長は、採算管理高度化の成果を示す。

外部要因として、データセンター・半導体投資や大型再開発という市場環境の追い風が続く中、自社の利益率改善施策が重なった結果であり、市場環境が変化した際の利益率維持能力が今後の評価の焦点となる。

期末繰越工事高148,747百万円は次期予想売上高160,000百万円の93%相当であり、2027年3月期業績の高い可視性を提供する。一方、建設業界全体で資材・労務・物流コストの上昇が続いており、既受注案件の採算悪化リスクは継続的な注視が必要。

工事損失引当金は当期121百万円(前期200百万円)と減少しているが、コスト環境の変化が完成工事総利益率に与える影響は引き続き重要な観察点である。

2026年3月期の年間配当は110円(配当性向41.1%、DOE8.0%)と前期80円から大幅増配。DOEの下限5%設定と2030年3月期までの累進配当方針により、株主還元の予見性は高い。

自己資本比率は61.0%(前期58.6%)と財務健全性も向上しており、時価ベースの自己資本比率が109.4%に達していることは株式市場での評価の高さを示す。2027年3月期予想配当120円(配当性向42.6%)は増配継続を示すが、利益成長が鈍化した場合の配当政策の持続性は確認が必要。

成長戦略

SNK Vision 2030 PhaseⅢでデジタルとグリーンを両輪に既存事業進化と次期成長基盤を同時構築

10年ビジョン「SNK Vision 2030」の総仕上げと次期長期ビジョンへの橋渡しと位置付け、「デジタルによる価値創出」「脱炭素とレジリエンスの強化」「人的資本と組織基盤の進化」「持続可能型バリューチェーンの確立」「未来成長領域の創造」の5つのマテリアリティを軸に施策を推進する。

受注段階の採算性精査とプロジェクト管理の高度化により、完成工事総利益率を継続的に改善する。2026年3月期に完成工事総利益率17.55%(前期15.98%)を達成しており、資材・労務コスト上昇環境下での価格転嫁推進が収益基盤を強化している。

原子力施設設備工事の受注工事高が前期比80.0%増の11,851百万円に急拡大し、繰越工事高も13,498百万円(前期比41.1%増)に積み上がった。エネルギー政策の転換を背景とした市場環境として原子力関連需要が拡大する中、同分野での施工実績と技術力が中長期的な売上貢献を支える。

AI・IoTやBIMの普及に伴うデジタル化を加速し、付加価値業務への集中を可能にする働き方の定着、共通指標による事業可視化と意思決定精度の向上、ナレッジの蓄積・再利用の定着を推進する。PhaseⅡで整備したDX基盤をPhaseⅢで実装・活用フェーズへ移行させる。

DOE下限5%設定と2030年3月期までの累進配当方針のもと、2026年3月期年間配当110円(DOE8.0%)、2027年3月期予想120円と増配を継続。自己資本比率61.0%・現金及び現金同等物26,869百万円の財務基盤が安定的な還元を支える。

最終更新: 2026年7月19日