事業内容
株式会社WOLVES HANDは、「Animal is my life」を企業理念に掲げ、関西・関東・九州沖縄の3エリアで動物病院38拠点(センター病院11拠点・サテライト病院27拠点)を運営する動物医療グループ。爪切り等の身近なケアからCT・MRI・放射線治療装置を用いた高度医療まで一次・二次診療をシームレスに提供する。
動物病院運営を中核に、ペットサロン運営、動物病院向け顧客管理システムわん太郎の提供、獣医療教育セミナーVMNの配信、医療用機械器具の製造・販売(持分法適用関連会社)も展開。2024年6月に東京証券取引所グロース市場に上場。
第7期(2025年6月期)の連結売上高は5,464百万円、年間診療件数は395,059件に達する。
ビジネスモデル
売上高の87.1%を占める動物病院運営(診療費収入)を中核に、ペットサロン(8.5%)、ソフトウエア・教育セミナー等のサブスクリプション収益(合計約2.2%)を組み合わせる。センター病院を核にサテライト病院をドミナント配置し、グループ内で一次・二次診療を完結させることで診療機会を最大化。
M&Aによる事業承継で拠点を拡大しつつ、PMI後に収益性を改善するモデルを採用。営業利益率は15%前後、EBITDAマージンは20%超で推移している。
企業の強み
センター病院11拠点・サテライト病院27拠点の計38拠点をドミナント配置し、爪切りから脳神経外科等の高度医療まで同一グループ内で完結。年間診療件数395,059件(第7期)の豊富な実績を誇り、診療データの蓄積・共有により医療品質の継続的向上を実現している。
設立以来、株式会社そよかぜ・株式会社バハティー・株式会社モデナ動物病院・株式会社ペットメディカルセンター・エイル等を相次いで子会社化。第7期に4件のM&A・事業譲受を実施し、獣医師数を前期91名から111名(稼働ベース平均)へ拡大。
後継者不足に悩む個人病院の事業承継ニーズを取り込む構造的優位性を持つ。
第7期の営業利益率は16.6%(営業利益909百万円÷売上高5,464百万円)、営業キャッシュ・フローは948百万円。新規借入なしで前期同規模の事業投資を実施しながら現金残高895百万円を維持。EBITDAマージンは20%超で推移しており、内部資金によるM&A・設備投資の自己資金調達能力が高い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は4,318百万円(前年同期比13.6%増)、営業利益674百万円(同43.6%増)、経常利益687百万円(同34.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益597百万円(同98.5%増)。売上総利益率は前年同期の23.9%から27.4%へ改善し、グループ経営によるコストシナジーと診療価格見直しの効果が顕在化している。
財務面では自己資本比率が51.8%へ上昇し、純資産は3,364百万円(前期末比649百万円増)。通期予想(売上高6,150百万円・営業利益1,100百万円・当期純利益840百万円)に変更はなく、前期比それぞれ12.6%増・21.0%増・41.6%増を見込む。
外部要因として物価上昇・人件費上昇が費用面の下押し圧力となっているが、増収効果がこれを上回っている。
成長戦略
M&Aによる拠点・事業領域拡大と既存病院収益性向上を両輪に動物医療グループを拡大
診療価格の見直し、適材適所の人員配置、グループ経営によるコストシナジーを推進。2026年6月期第3四半期累計で売上総利益率が前年同期比3.5ポイント改善しており、施策効果が数値に表れている。
2025年11月に株式会社See(北海道)を子会社化し、地理的拡大を継続。前期よりグループ入りした株式会社そよかぜ・株式会社バハティーの業績も寄与し、M&Aによる増収効果が顕在化している。
2025年10月に治療用レーザー医療機械器具の開発・製造・販売を行う飛鳥メディカルを子会社化。動物病院への医療機器供給と外部販売による収益多角化を推進。商品及び製品残高の急増に反映されている。
2026年1月にカルテック株式会社(現K清算株式会社)から光触媒技術活用ヘルスケア・環境関連製品の研究開発・製造・販売事業を譲受。動物病院への院内環境制御技術導入と外部販売を推進予定。
2025年12月にリファイナンスを完了し、1年内返済予定の長期借入金を大幅圧縮。自己資本比率51.8%へ改善し、営業キャッシュフローを成長投資に充当する「好循環スパイラル」の基盤が整備された。
動物病院で蓄積される臨床知見を基盤に、獣医療データベース・先端医療研究・AI・デジタル・医療機器・衛生環境技術を連動させ、中長期的な企業価値向上と収益機会の多角化を図る。ソフトウエア仮勘定95百万円が開発投資の継続を示している。
最終更新: 2026年7月17日

