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北陸電気工事株式会社

1930東証プライム建設業

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北陸電気工事株式会社1930

事業内容

北陸電気工事株式会社は1944年設立、東証プライム上場の総合設備工事会社。電気工事・電気通信工事・管工事・水道施設工事・消防施設工事・土木工事を請負施工し、北陸3県を地盤としながら東京・大阪など全国7支店・3支社・16営業所等を展開する。

主要顧客は北陸電力グループ(配電線・送変電工事)、官公庁、民間企業(物流施設・製造工場・商業施設等)。子会社に電気工事のスカルト、管工事の蒲原設備工業・日建を擁し、不動産賃貸・クライミング施設・PFI・海外リース等も手掛ける。

連結売上高は61,028百万円(2026年3月期)。

ビジネスモデル

収益の大部分は設備工事業の請負工事から得られる。北陸電力送配電㈱との工事委託契約(個別売上高の31.0%を占める17,009百万円)が安定的な収益基盤を形成し、民間設備投資向けの内線・空調管工事(競争入札・特命)が成長ドライバーとなる。

工程管理・原価管理の徹底によって工事採算性を高め、売上高営業利益率を継続的に改善させる構造。設備投資はすべて自己資金で賄い、無借金経営を維持している。

企業の強み

2026年3月期末の次期繰越工事高(連結)は63,410百万円と前期比33.8%増の過去最高水準に達した。個別ベースでも62,857百万円(前期比34.9%増)を確保。受注残が厚く積み上がることで翌期以降の売上計上が高い確度で見込め、業績の安定性・予見可能性が高い。

北陸電力送配電㈱との工事委託契約は配電線工事受注高の97.0%を占め、個別完成工事高の31.3%(16,572百万円)を安定的に創出する。1944年の設立経緯に遡る長年の取引関係と実績の蓄積が参入障壁となっており、競合他社が短期間で代替することは困難な構造的優位性を持つ。

売上高営業利益率は2025年3月期の7.8%から2026年3月期には8.4%へ改善。完成工事総利益も前期比13.0%増の11,247百万円を達成した。工程管理・原価管理の一層の徹底と全般的なコスト削減を継続的に実施しており、増収局面での利益率向上が実績として確認できる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期末の個別次期繰越高63,410百万円は前期比33.8%増と過去最高を更新。2027年3月期連結売上高予想70,000百万円(前期比14.7%増)に対し、既存の繰越工事高が相当程度を担保しており、業績達成の確度は高い。

外部要因として、旺盛な民間設備投資(省力化・デジタル化・物流施設等)や電力インフラ更新需要が追い風として継続している点も追い風材料。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは554百万円と前期7,603百万円から大幅に減少。主因は売上債権の増加(△3,555百万円)であり、売上高増加に伴う一時的な運転資本増加と解釈できる。

ただし現金及び現金同等物の期末残高は17,392百万円(前期22,261百万円)と減少しており、今後の回収動向と投資・財務活動との資金バランスは引き続き注視が必要。

北陸電力送配電㈱1社で個別売上高の31.0%を占める顧客集中リスクは構造的課題として残存する。外部要因として、中東情勢によるエネルギー市場混乱や物価上昇が工事材料費・労務費の高騰圧力となっており、会社自身も業績予想の前提として織り込んでいる。

2027年3月期の連結当期純利益予想4,100百万円(前期比5.9%増)は増収幅(14.7%増)に比べ利益成長が鈍化しており、コスト上昇の影響が利益率の上値を抑制する構図が示されている。

成長戦略

北陸シェア拡大・大都市圏強化・M&A・DX深化の4軸で「アクションプラン2027」を推進。

北陸電力グループ向け安定受注を基盤としつつ、北陸地域における民間設備投資案件の受注拡大を図る。2026年3月期の個別受注高は70,824百万円(前期比29.8%増)と大幅増加しており、地域シェア拡大の取り組みが成果を上げている。

北陸地域外の大都市圏での受注獲得と施工体制の整備を推進。内線・空調管工事を中心に一般得意先向け受注(個別受注高50,592百万円、構成比71.4%)の拡大が進んでおり、地域分散による収益基盤の強化が図られている。

M&Aの効果が2026年3月期の売上高増加に寄与したと開示。送変電・土木工事の受注高が前期比827.7%増の10,085百万円へ急拡大しており、工種ポートフォリオの多様化が進展。子会社株式の取得による支出209百万円も計上されている。

AIの利活用を含むDXのさらなる推進により、業務の省力化・効率化・高度化を実現し、労働負荷軽減と付加価値向上を両立する経営を目指す。工程管理・原価管理の徹底と合わせて売上高営業利益率の改善(7.8%→8.4%)に貢献している。

持続的な成長のための人財確保・育成に積極投資。従業員給料手当は個別ベースで2,374百万円から2,533百万円へ増加。従業員株式給付引当金(J-ESOP)を新設(231百万円)し、従業員の処遇改善と定着率向上を図る。

最終更新: 2026年7月19日