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大和ハウス工業株式会社

1925東証プライム建設業

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大和ハウス工業株式会社1925

事業内容

大和ハウス工業は1955年創業の総合不動産・建設グループで、連結子会社507社・持分法適用関連会社207社を擁する。戸建住宅・賃貸住宅・マンション・商業施設・事業施設(物流・製造・医療介護)・環境エネルギーの7事業を展開し、土地取得から設計施工・管理運営・リフォームまでのバリューチェーンを垂直統合的に保有する。

主要顧客は個人住宅オーナー・法人テナント・土地オーナー・機関投資家と多岐にわたり、国内に加え米国・豪州・東南アジア・欧州にも事業基盤を持つ。2026年3月期の連結売上高は5,576,861百万円に達し、第7次中期経営計画の最終年度目標を1年前倒しで達成した。

ビジネスモデル

土地情報を起点に、①オーナーからの建築請負(賃貸住宅・商業施設等)、②自社で土地を取得し開発・販売する分譲事業、③竣工後の管理・運営・リフォームによるストック収益、の三層で収益を積み上げる。請負は安定的なフロー収益を、分譲は売却益を、管理・運営は継続的なストック収益をそれぞれ生み出す。

近年は分譲事業の拡大とリブネス事業(住宅・非住宅ストックの買取再販)の育成により、収益源の多様化と顧客LTVの最大化を推進している。

企業の強み

戸建住宅から物流施設・環境エネルギーまで7事業を展開し、土地取得・設計施工・管理運営・リフォームを一貫して手掛ける。2026年3月期の受注残高は2,060,296百万円(前期比23.0%増)に積み上がっており、複数事業が相互補完しながら安定した受注基盤を形成している。

事業施設事業では大和ハウスプロパティマネジメントが269棟・約1,124万㎡の物流施設等を管理し、DPLシリーズを中心とした大型開発投資(2026年3月期設備投資335,100百万円)を継続拡大。商業施設事業でも売上高1,290,192百万円・営業利益162,492百万円を計上し、開発から運営まで一体的に手掛ける実績を積み上げている。

Stanley Martin・Trumark・CastleRock・CRC Holdingsの4社体制で米国戸建住宅事業を展開し、2025年度には海外事業売上高が1兆円超に到達。2026年3月期の戸建住宅セグメント売上高は1,342,252百万円(前期比17.3%増)、営業利益は155,696百万円(前期比123.0%増)と大幅増益を達成した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益614,879百万円には退職給付数理差異等償却益115,675百万円が含まれており、これを除いた実力ベースの営業利益は499,203百万円(前期比12.2%増)。2027年3月期予想の営業利益400,000百万円は退職給付益を見込まない前提であり、実力ベースとの比較では前期比19.9%減となる。

投資家は公表数値の額面通りの解釈を避け、一時的会計効果を除いた収益力の変化を精査する必要がある。

2026年3月期は棚卸資産の大幅増加(販売用不動産等)と住友電設株式会社の株式取得等により総資産が8,412,419百万円(前期比19.3%増)に膨張。リース債務等を除く有利子負債は3,076,706百万円、D/Eレシオは1.06倍に上昇した。

自己資本比率は34.4%(前期37.1%)に低下し、債務償還年数は16.3年(前期5.5年)と大幅に悪化。外部要因として金利上昇局面での調達コスト増加リスクも高まっており、投資回収の進捗と資本効率改善が株価評価の鍵となる。

2027年3月期の連結業績予想は売上高5,800,000百万円(前期比4.0%増)に対し、営業利益400,000百万円(前期比34.9%減)・当期純利益227,000百万円(同35.2%減)と大幅減益を見込む。中東情勢を背景とした建設資材・設備の値上がりや工事遅延の影響を織り込んだ保守的な計画。

加えて第8次中期経営計画の発表が延期されており、中長期の成長シナリオが不透明な状況。一方、配当性向48.0%(予想)と株主還元は維持される見通しであり、配当利回りの観点からの下値支持は期待できる。

成長戦略

海外事業・ストック事業・新規事業の三軸で持続的成長を追求

販売コミュニティの拡大と販売施策強化により2026年3月期の累計受注・引渡戸数が前年比増加。大型土地売却も活用し、戸建住宅セグメント営業利益は155,696百万円(前期比123.0%増)と急拡大。引き続き米国市場での事業基盤強化を推進。

「DPL埼玉深谷」「DPL静岡袋井」を着工し開発パイプラインを維持。プロパティマネジメント管理棟数269棟・管理面積約1,124万㎡(2026年3月末)を達成し、ストック収益基盤を着実に積み上げ。米国・マレーシアでも海外物流施設のリーシング活動を推進。

IPP事業で全国825ヶ所・1,046MWの発電所を運営。オフサイトPPAは104ヶ所・152MWを運営し再エネ導入ニーズを取り込む。九州工場での系統用蓄電所実証事業が完了し2026年8月の運転開始を予定。タイでは海外初のオンサイトPPA案件が運転開始。

2026年3月に住友電設株式会社を連結子会社化(CRC Holdings LLCも新規連結)。のれん残高は159,917百万円(前期94,656百万円)に拡大。グループの施工・サービス能力と顧客基盤を強化し、事業施設セグメントを中心に相乗効果を追求。

2027年3月期より開始予定の第8次中期経営計画は、事業環境の先行き不透明感から発表時期を延期中。中東情勢・資材価格・金利動向等の見極めを経て発表予定。創業100周年に向けた売上高10兆円目標の実現に向けた具体的ロードマップの提示が投資家の関心事項。

最終更新: 2026年7月19日